米国株式市場見通し:決算発表やFOMCに注目

市況
2019年4月20日 14時50分

今週から来週にかけても多くの主要企業決算が予定されており、株式相場は決算内容を受けて素直に反応する展開となりそうだ。4月30日から5月1日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。連銀当局者は年内の政策金利を変更する必要性はないとの確信を強めており、FOMCでは利上げ据え置きが予想される。声明文などから雇用情勢やGDPは概ね堅調推移となる一方で、インフレ圧力が弱まっている理由について何らかの示唆が得られるか注目したい。

今週は短文投稿サイトのツイッター(23日)、写真共有アプリを手掛けるスナップチャット(23日)、SNSのフェイスブック(24日)などの決算発表が予定されており、フェイスブックはプライバシー問題への取り組み状況と業績成長の見通しに注目が集まりそうだ。その他通信・ハイテク大手では、通信大手のベライゾン(23日)やAT&T(24日)、半導体のAMD(24日)やインテル(25日)、決済サービスのペイパル(24日)、ソフトウェアのマイクロソフト(24日)、ネット小売のアマゾン(25日)などの決算が控えている。また、航空大手のサウスウエスト航空やアメリカン航空(25日)、航空機メーカーのボーイング(24日)の決算では、ボーイング737Maxの事故の影響や安全性への言及に注目が集まるだろう。食品・外食関連では、清涼飲料のコカ・コーラ(23日)、ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(24日)、コーヒーチェーンのスターバックス(25日)などの発表が予定されている。スターバックスは、ケビン・ジョンソンCEOの下で事業再編に取り組んできた成果が表れ始めており、重要市場である米国及び中国での既存店売上高が業績の鍵となる。

来週は、通信大手のTモバイルUS(30日)とスプリント(1日)の決算が予定されているが、両社の合併承認に当局が難色を示しているとの思惑から、先週スプリントが大きく売り込まれる場面があり、追加情報に注目が集まるだろう。携帯端末のアップル(30日)と半導体のクアルコム(1日)の決算では、特許侵害を巡る全ての訴訟を取り下げることに合意したことを受けて、両社の業績見通しの改善が予想される。その他主要企業では、検索大手のアルファベット(29日)、製薬のファイザー(30日)やギリアド・サイエンシズ(2日)、決済ネットワークのマスターカード(30日)、複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)、自動車大手のゼネラル・モーターズ(30日)、ホテル運営のヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(1日)、旅行予約サイトのエクスペディア(2日)、ファストフードのマクドナルド(30日)やヤム・ブランズ(1日)などの決算発表が予定されている。

今週の経済指標は、3月シカゴ連銀全米活動指数(22日)、3月中古住宅販売件数(22日)、3月新築住宅販売件数(23日)、3月耐久財受注(25日)、1-3月期GDP速報値(26日)などの発表が予定されている。先月は4月NAHB住宅市場指数が予想を上回っており、住宅関連指標は堅調な内容となりそうだ。

来週は、3月個人所得・支出(29日)、4月ダラス連銀製造業活動指数(29日)、4月消費者信頼感指数(30日)、4月ADP雇用統計(1日)、4月ISM製造業景況指数(1日)、3月建設支出(1日)、4月雇用統計(3日)、4月ISM非製造業景況指数(3日)などの発表が予定されている。雇用統計は、失業率は3.8%増、非農業雇用者数は前月比19万人増が予想されている。3月に続いて雇用情勢は堅調に推移するだろう。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

提供:フィスコ

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