7日の米国市場ダイジェスト:NYダウ473ドル安、米中貿易摩擦を巡る警戒感が広がる

市況
2019年5月8日 7時44分

■NY株式:NYダウ473ドル安、米中貿易摩擦を巡る警戒感が広がる

米国株式相場は下落。ダウ平均は473.39ドル安の25965.09、ナスダックは159.53ポイント安の7963.76で取引を終了した。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が、中国からの輸入品2000億ドルに対する関税引き上げを10日に実施すると明らかにし、米中通商協議への先行き懸念が一層強まり、売りが先行。欧州株も全面安となるなど、投資家心理が急速に悪化したことから終日大幅下落となった。セクター別では自動車・自動車部品を除いて全面安となり、特にテクノロジー・ハード・機器や半導体・半導体製造装置の下落が目立った。

米中関係の悪化が懸念され、ネット小売のアマゾン(AMZN)、携帯端末のアップル(AAPL)など主要ハイテク株が下落。中国での売上比率が高いスポーツ用品のナイキ(NKE)や中国人観光客の支出が業績を左右するティファニー(TIF)が軟調推移。製薬のマイラン(MYL)は、売上高が予想を下振れ、20%超の大幅下落。米長期金利の低下で、ゴールドマンサックス(GS)やJPモルガン(JPM)などの金融各社が売られた。

マーケット終了後に配車サービス大手リフト(LYFT)が発表した1-3月期決算は、赤字決算となったものの、売上高は予想を上振れた。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米中貿易摩擦の長期化懸念でドル売り

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円67銭から110円17銭まで下落し、110円25銭で引けた。ライトハイザーUSTR代表やムニューシン米財務長官が2000億ドル規模の中国製品輸入に対する関税を従来の10%から25%に引き上げる方針を確認したため、米中貿易摩擦の深刻化、長期化を懸念したリスク回避の円買いや米債利回り低下に伴うドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1167ドルまで下落後、1.1194ドルまで反発し、1.1192ドルで引けた。ドイツの3月製造業が予想を下回ったほか、欧州委員会は経済見通しで2019年のドイツの経済成長率予測を引き下げたため、ユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、123円83銭から123円11銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.3040ドルまで下落後、1.3077ドルまで戻した。ドル・スイスは、1.0226フランまで上昇後、1.0185フランまで下落した。

■NY原油:反落で61.40ドル、米中貿易摩擦の長期化を警戒した売りが入る

NY原油先物6月限は反落(NYMEX原油6月限終値:61.40 ↓0.85)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比-0.85ドルの61.40ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは60.66ドル-62.49ドル。米中貿易摩擦の長期化を警戒した売りが観測された。米国株式の大幅下落も嫌気されたようだ。ただ、米長期金利の低下や為替相場のドル安進行を意識した買いも入っており、原油先物の下げ幅はやや縮小した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.92ドル -0.55ドル(-1.81%)

モルガン・スタンレー(MS) 46.71ドル -1.00ドル(-2.10%)

ゴールドマン・サックス(GS)202.63ドル -3.80ドル(-1.84%)

インテル(INTC) 50.48ドル -0.74ドル(-1.44%)

アップル(AAPL) 202.86ドル -5.62ドル(-2.70%)

アルファベット(GOOG) 1174.10ドル -15.29ドル(-1.29%)

フェイスブック(FB) 189.77ドル -4.11ドル(-2.12%)

キャタピラー(CAT) 133.67ドル -3.09ドル(-2.26%)

アルコア(AA) 25.18ドル -0.73ドル(-2.82%)

ウォルマート(WMT) 101.30ドル -1.16ドル(-1.13%)

スプリント(S) 5.79ドル +0.05ドル(+0.87%)

《SF》

提供:フィスコ

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