24日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で反発、創科実業3.0%上昇

市況
2019年5月24日 18時00分

24日の香港市場は小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比86.80ポイント(0.32%)高の27353.93ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が44.43ポイント(0.43%)高の10445.54ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は760億700万香港ドルに縮小している(23日は989億9400万香港ドル)。

買い戻しの動きが広がる。ハンセン指数は前日に大きく下げ、約4カ月ぶりの安値水準に落ち込んだだけに、自律反発狙いの買いが先行した。中国通信機器メーカー大手の華為技術(ファーウェイ)を巡る警戒感もやや後退。トランプ米大統領は23日、「中国との通商交渉では、何らかの形でファーウェイも合意に盛り込むかもしれない」と発言した。もっとも、上値は限定的。世界景気の鈍化懸念が重しとなっている。国際通貨基金(IMF)は23日、米中貿易戦争が激化した場合、世界全体の経済成長率が前回予測(3.3%)から0.3ポイント下振れすると試算した(好不況の境目は3%とされる)。金融危機以降で最低水準を更新する見通しという。

ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が3.0%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が2.3%高、不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.9%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が1.8%高と上げが目立った。時価総額上位の金融株もしっかり。

業種別では、中国の自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、長城汽車(2333/HK)が3.7%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.0%、広州汽車集団(2238/HK)が1.5%、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.4%ずつ上昇した。前場はさえない値動きだったものの、後場に入り買いの勢いが増している。産業支援策に対する期待感が広がった。

水処理やエコ発電など環境関連セクターも物色される。粤海投資(広東インベストメント:270/HK)が3.7%高、中国水務集団(855/HK)が3.0%高、北控水務集団(371/HK)が1.4%高、中国光大国際(257/HK)が1.3%高で引けた。

一方、本土市場は3日ぶり小反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%高の2852.99ポイントで取引を終えた。時価総額上位の銘柄群が買われている。上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.6%上昇し、他の指数をアウトパフォームした。このほか、元高メリットのある空運・紙パルプ株、自動車株、インフラ関連株の一角も物色されている。半面、ハイテク株は続落。不動産株、エネルギー株、医薬品株などが売られた。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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