今日の為替市場ポイント:米英市場休場で主要通貨の為替取引は動意薄

通貨
2019年5月27日 8時57分

24日のドル・円相場は、東京市場では109円75銭から109円46銭まで下落。欧米市場でドルは109円73銭まで買われた後に109円27銭まで下落し、109円31銭で取引を終えた。

本日27日のドル・円は主に109円台前半で推移か。米英市場は休場となるため、主要通貨の為替取引はやや動意薄の状態が続くとみられる。

米経済成長を後押しするはずの総額2兆ドル規模のインフラ整備計画の進捗が遅れているようだ。トランプ米大統領は先週22日に行われたインフラ整備を巡る民主党との協議を中断し、ロシア疑惑に関する自身に対する調査を継続、拡大している民主党議員やペロシ下院議長を批判した。トランプ大統領は民主党との協議を打ち切った後、予定外の記者会見を行い、記者団に対して「私は隠蔽行為などしない」と伝えたもようだ。トランプ大統領は民主党議員による偽の調査を理由に、インフラ整備計画で民主党と連携する意向はないと述べた。

インフラ整備については、4月30日にトランプ米大統領と民主党指導部が会合を開いており、民主党のシューマー上院院内総務は記者団に対して「2兆ドルを支出して道路や橋、水道、ブロードバンド、送電網などのインフラ整備を進めることで合意した」と伝えている。関係者によると、3週間後(5月21日頃)に再度会合を開き、原資を確保する方法について協議することも決まっていた。この時点でペロシ下院議長は、「大規模かつ大胆なインフラ整備計画にすることで一致した」と語っている。

通商問題を巡る米中の対立がすみやかに解消される可能性は低いとみられているが、米民主党関係者によると、民主党内では、トランプ大統領弾劾に向けた新たな動きが出てくる可能性があるとみられており、トランプ米政権は国内外で難題に直面していることから、目先的にリスク選好的な取引が大きく広がる可能性は低いとみられる。

《CS》

提供:フィスコ

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