リターン・リバーサル中心で半導体株に買い戻し/オープニングコメント

市況
2019年6月7日 8時13分

7日の日本株市場は、米株高の流れから買い先行となろうが、これまで同様、次第にこう着感の強い相場展開が継続することになりそうだ。6日の米国市場ではNYダウが181ドル高と、上げ幅は縮めているものの、連日で3ケタの上昇をみせている。原油相場の上昇が好感されたほか、トランプ政権がメキシコとの移民政策を巡る交渉を進めるため、同国への関税引き上げ延期を検討していることが伝わり、引けにかけて堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円高の20880円となり、朝方はこれにサヤ寄せする格好から買いが先行しよう。

また、AMDが7%を超える上昇となるなど、半導体株が堅調であることも支援材料になりそうだ。モルガン・スタンレーが投資判断を引き上げたことが材料視されているが、このところ半導体株に対してやや強気の見方が出てきている。ファーウェイ問題で揺れる中ではあるが、6月末のG20大阪サミット開催に向けて、いったんはポジションをニュートラルにする動きの流れも意識されるところであろう。

全体として令和相場入り後は内需先行の流れであったが、外部環境が不透明な中であったとしても、一旦はポジションを圧縮する観点からは、内需の利食いに対して、外需の買い戻しといった、リターン・リバーサルに伴うポジション圧縮が強まる可能性がありそうだ。

昨日の日経平均は小反落ではあったが、寄り付きが安値となるなど、底堅さは意識された格好ではある。もっとも、売買代金は1.8兆円と5営業日ぶりに2兆円を下回る薄商いであるほか、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>の2社で日経平均を支えている訳であり、全体としては方向感の掴みづらい不安定な状況であった。

本日は米雇用統計を見極めたいとする模様眺めムードもあろう。基本的にはオーバーウィークのポジションを取りに行く向きは皆無であり、昨日のような日本通信<9424>が出来高を伴って動意をみせるなど、短期筋の値幅取り狙いの資金は、低位の材料株に集中しやすいところでもある。

《AK》

提供:フィスコ

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