話題株ピックアップ【夕刊】(3):中村超硬、サンセイ、ワイヤレスG

注目
2019年6月24日 15時24分

■中村超硬 <6166>  555円  +80 円 (+16.8%) ストップ高   本日終値

中村超硬<6166>がストップ高。同社は業績低迷を背景に株価は下値模索の動きを続け、前週20日に上場来安値を更新していた。21日取引終了後、中国・南京三超社とダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡および技術供与に関する基本合意書を締結したことを発表。20年3月期に設備売却と技術供与などの対価として約20億円の収益計上を予定しており、これが好感される形で買いを呼び込んだ。

■サンセイ <6307>  482円  +55 円 (+12.9%) 一時ストップ高   本日終値

サンセイ<6307>が一時ストップ高。前週末まで2営業日で17.6%の上昇をみせていたが、きょうは投資資金の流入が加速している。ビル壁補修などに使う有人型ゴンドラをはじめ多種多様な製品を取り揃え、業界草分けとしての実力を発揮し、納入実績を重ねている。東京五輪関連で需要を開拓するが、2025年の大阪万博関連では、大阪市に本社を構える強みを生かし商機を捉える公算が大きい。筆頭株主の光通信<9435>がここにきて同社株を買い増す動きをみせていることも注目されている。

■ワイヤレスゲート <9419>  569円  +45 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

ワイヤレスゲート<9419>が3日続伸。前週末21日の取引終了後、子会社LTE-Xが、チエル<3933>などと協力し、安全な通信環境でのタブレットパソコンの持ち帰りによる家庭学習を実現するための実証研究を実施したと発表したことが好感された。同実証研究は、チエル及びデジタル学習システムを軸とした教材ライブラリを提供するラインズ(東京都新宿区)、青森県八戸市教育委員会の協力のもと、八戸市立白山台中学校の生徒を対象に実施。生徒が学習サイトでの学習に集中できるように通信制御を実施したほか、学校管理下以外のネットワークにおいても学習内容や学習ログを見られないようなセキュリティーを確保するなどを行ったという。これにより今後は、タブレットパソコンの持ち帰りによる家庭学習の推進や学習サイトの利用を促進するほか、不登校児に対する家庭学習の推進の可能性も期待できるとしている。

■ナガホリ <8139>  218円  +15 円 (+7.4%)  本日終値

ナガホリ<8139>は大幅反発。前週末21日の取引終了後、宝飾品小売業を展開するジェイウェル(東京都三鷹市)と資本・業務提携契約を締結すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。ジェイウェルは、宝飾品ECサイトの企画・運営を柱とする企業。今回の提携により、ナガホリはECサイトの共同企画を通じて、販売チャネルの拡大や事業領域の拡大を図るという。また、業務提携を円滑に進めるため、ジェイウェル株式の10.15%を取得する。なお、20年3月期業績への影響は軽微としている。

■システム情報 <3677>  936円  +61 円 (+7.0%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

システム情報<3677>が大幅高で4連騰、5月15日ザラ場以来となる900円台を回復した。金融業界や通信業界向けを中心にソフトの受託開発を行っている。ソフトウェアの迅速な開発を目的とした手法「アジャイル開発」が注目されているが、同社は昨年9月からこのアジャイル開発の成功と定着を総合的にサポートするサービスを提供しており、同関連株の一角として買いを呼び込んでいる。

■Tホライゾン <6629>  471円  +29 円 (+6.6%)  本日終値

テクノホライゾン・ホールディングス<6629>が大幅高。FA・光学機器メーカーでレンズ技術に優位性を持ち、監視カメラでは東京五輪関連などの特需が期待される。また、近年市場が急拡大しているドライブレコーダーも手掛けており、クラウドで運行データを保管できる強みを生かして需要を捉えている。21日取引終了後に、同社の子会社タイテックを通じ、検査装置の設計・製作を手掛けるエムディテクノス(愛媛県西条市)の全株式を取得し傘下に収めることを発表、これも株価の刺激材料となっている。

■IDホールディングス <4709>  1,165円  +51 円 (+4.6%)  本日終値

IDホールディングス<4709>が続伸。同社は21日取引終了後、22年3月期の連結営業利益目標を18億5000万円(19年3月期実績は16億6700万円)とする3カ年の中期経営計画を公表。これが評価材料となったようだ。22年3月期の連結売上高目標は300億円(同265億1500万円)。基本方針として、未来志向型企業文化の醸成、デジタルトランスインフォメーションによるアップグレードされたビジネスモデルの展開、ESG(環境、社会、ガバナンス)の推進を掲げている。

■JESCO <1434>  447円  +19 円 (+4.4%)  本日終値

JESCOホールディングス<1434>が売買代金を大きく膨らませ急動意、一時8%を超える上昇で460円台まで上値を伸ばした。独立系の電気設備工事会社で海外にも積極的に進出しており、ベトナムを中心に集合住宅向けなどアセアンでの事業規模拡大が目立つ。また、NEC系システムインテグレーターのNECネッツエスアイ<1973>と協業していることで、電気設備工事だけでなく5G関連としての切り口も意識されている。株価指標面ではPBR0.9倍と1倍を下回るなか、2.5%前後の配当利回りを維持していることも評価材料。

■FUJIKOH <2405>  507円  +12 円 (+2.4%)  本日終値

フジコー<2405>が大幅高、売買高増勢のなか一時6%強の上昇をみせた。今週末28~29日の日程で行われるG20大阪サミットでは海洋プラスチックごみの削減が重要議題に挙がっているが、ここ環境保全への意識が世界的に高まっており、国内でも廃棄物処理や脱プラ、バイオマス発電などにビジネス展開する銘柄群に光が当たっている。同社は建設廃棄物の中間処理や食品系廃棄物処理に展開し、新電力分野ではバイオマス発電で実績を重ねている。5月初旬に自社株買い発表を材料視して急動意してからも下値切り上げ型の強いチャートを継続、上値指向が鮮明だ。

■リプロセル <4978>  218円  +5 円 (+2.4%)  本日終値

リプロセル<4978>が反発。前週末21日の取引終了後、インドの病院グループ大手カミネニ・ライフ・サイエンシズと合弁会社を設立すると発表しており、これを好感した買いが入った。合弁会社は、インドでの生体バンクの拡充を図ることが目的。同病院グループからの生体試料へのアクセスを確立するとともに、生体バンク事業の早期立ち上げを目指すとしている。なお、新会社は同社の連結子会社となるが、同件が20年3月期業績への影響は軽微としている。

●ストップ高銘柄

みらいワークス <6563>  4,040円  +700 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値

環境管理センター <4657>  905円  +150 円 (+19.9%) ストップ高   本日終値

オーミケンシ <3111>  551円  +80 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

オプトエレクトロニクス <6664>  797円  -150 円 (-15.8%) ストップ安   本日終値

など、1銘柄

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