25日の米国市場ダイジェスト:NYダ179ドル安、利下げ期待が一服
■NY株式:NYダ179ドル安、利下げ期待が一服
米国株式相場は下落。ダウ平均は179.32ドル安の26548.22、ナスダックは120.98ポイント安の7884.72で取引を終了した。5月新築住宅販売件数や6月消費者信頼感指数が予想を下振れ、寄付き後から下落。パウエルFRB議長による講演では、経済状況を注視しており、個別のデータや市場心理に過剰反応しない姿勢を示し過熱する利下げ観測を牽制した。早期利下げ期待が後退し、株式相場は軟調推移となった。セクター別では、自動車・自動車部品や食品・飲料・タバコが上昇する一方で耐久消費財・アパレルやソフトウェア・サービスが下落した。
住宅建設会社のレナー(LEN)は、業績見通しが予想を下振れたほか、本日発表された住宅関連指標が軟調となり下落。同業のDRホートン(DHI)も軟調推移。ソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)は、ジェフリーズが現在の株価が過大評価されていると指摘し下落。一方で、製薬のアラガン(AGN)は、同業アッヴィ(ABBV)による630億ドルでの買収に合意し急騰した。
セントルイス連銀総裁は、次回FOMCで50ベーシスポイントの利下げを行うことは行き過ぎとしたものの、今後の経済成長減速への保険として利下げを実施するには良いタイミングとの認識を示した。
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■NY為替:ドル売り一服、FRB議長が過度な利下げ期待をけん制
25日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円83銭まで下落後、一時107円40銭まで反発し、107円19銭で取引終了。米国とイランの対立激化を懸念したリスク回避の円買い、予想を下回った消費者信頼感指数や5月新築住宅販売件数に失望したドル売りが優勢となった。その後、ブラード米セントルイス連銀総裁が「現状で50bpの利下げは行き過ぎ」との見解を示したほか、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が過度な利下げ期待をけん制したため、7月会合での大幅な利下げ観測は後退し、ドルの買戻しが優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.1399ドルから1.1344ドルまで下落し、1.1366ドルで引けた。ユーロ・円は、121円65銭まで下落後、122円04銭まで反発。ポンド・ドルは、1.2742ドルから1.2672ドルまで下落した。合意なき欧州連合(EU)からの離脱の可能性を警戒したポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは、0.9715フランまで下落後、0.9777フランまで上昇した。
■NY原油:小幅安で57.83ドル、貿易摩擦継続を嫌気した売りが入る
NY原油先物8月限は小幅安(NYMEX原油8月限終値:57.83 ↓0.07)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比-0.07ドルの57.83ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは57.20ドル-58.84ドル。時間外取引のアジア市場では、貿易摩擦の継続を嫌気して57.20ドルまで下げたが、25日のニューヨーク市場では米国とイランの関係改善への期待が後退していることへの懸念が強まり、原油先物は58ドル台に戻す展開となった。通常取引終了後の時間外取引で原油先物は58.84ドルまで買われている。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 27.76ドル -0.22ドル(-0.79%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.66ドル -0.41ドル(-0.95%)
ゴールドマン・サックス(GS)196.06ドル -1.43ドル(-0.72%)
インテル(INTC) 46.85ドル -0.78ドル(-1.64%)
アップル(AAPL) 195.57ドル -3.01ドル(-1.52%)
アルファベット(GOOG) 1086.35ドル -29.17ドル(-2.61%)
フェイスブック(FB) 188.84ドル -3.76ドル(-1.95%)
キャタピラー(CAT) 133.71ドル -0.66ドル(-0.49%)
アルコア(AA) 22.55ドル +0.33ドル(+1.49%)
ウォルマート(WMT) 110.72ドル -0.52ドル(-0.47%)
スプリント(S) 6.83ドル -0.01ドル(-0.15%)
《SF》
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