買い場到来! 株主優待&配当利回りで4%超え「魅惑の7銘柄」はコレだ <株探トップ特集>

特集
2019年7月1日 19時30分

―優待+配当で“今が旬”の銘柄を厳選、キャピタルゲインも期待できる有望株ラインアップ―

個人投資家に根強い人気を誇る株主優待制度。配当金とは別に企業から贈り物が定期的に届き、お得感が大きいことが人気の理由に挙げられる。また、優待品には自社商品の詰め合わせや割引券、金券、優待ポイントなど魅力的なものが多く、投資家にとっては選ぶことも楽しみの一つとなっている。今回は食事券、クオカード、カタログギフト、優待ポイントといった利便性の高い優待品がもらえ、なおかつ株主優待と配当金を合計した利回りが4%を超える高利回り銘柄を探った。

●7月から権利付き最終日が「2営業日前」に変更

株主優待制度を実施する企業は増加基調が続いており、その数は6月末時点で1524社と上場企業の約4割に達する。株主優待は企業側としても安定株主や自社商品のファンを増やすことにつながるなど、そのメリットは大きく、送ってよし、もらってうれしいギフト制度となっている。

株主優待や配当を手に入れるためには“権利付き最終日”まで株式を保有する必要があるが、この権利付き最終日が7月から変わる。東京証券取引所の制度変更に伴い、7月16日約定分から決済期間が1日短くなるためだ。これまでは権利が確定する日の3営業日前に株式を保有することが権利を取る条件だったが、これが「2営業日前」になる。具体的には権利確定日が今月末の場合、権利付き最終日は7月29日、8月末は28日、9月末は26日となる。しばらくは注意が必要だ。

●これから権利確定月を迎える8月と9月の優待銘柄に注目

株主優待の利回りは、年間ベースの優待内容金額換算額を優待獲得に必要な最低金額で割って求める。例えば、優待品が5000円分のクオカード、優待取得に必要な株数が100株、株価が1000円の場合、優待利回りは5%となる。

以下では、8月と9月に株主優待、配当の権利確定月を迎える企業の中から、株主優待と配当を合算した利回り(トータル利回り)が4%を超え、かつ業績が堅調で株主優待と配当の減額リスクが少ないとみられる銘柄をリストアップした。

※併記した「トータル利回り」「最低投資金額」は7月1日現在の優待品、配当、株価から算出

【クリレスHD】 トータル利回り:5.2% 最低投資金額:13万8200円

クリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387> は毎年8月末と2月末に100株以上を保有する株主を対象に、自社グループ店舗(一部を除く)で利用可能な食事券を、保有株数に応じて半年ごとに3000円から最大3万円相当分贈呈する。更に18年8月からは長期保有株主優遇制度を導入しており、200株以上を1年以上継続保有すると1500円相当の食事券が追加でもらえる。なお、20年2月期決算は前期に計上した会計基準のIFRS移行に伴う減損損失の解消などで、最終利益は前期比2.3倍の31億円に回復する見通しだ。

【明光ネット】 トータル利回り:4.1% 最低投資金額:9万6400円

個別指導塾「明光義塾」を運営する明光ネットワークジャパン <4668> の優待制度は、毎年8月末の100株以上保有株主を対象に、保有株数に応じて1000円から3000円分のクオカードを贈呈するというもの。クリレスHDと同じく長期保有特典があり、3年以上継続保有すると2000円分が増額される。100株を3年以上継続保有した場合、株主優待と配当を合算したトータル利回りは6.2%(1日現在)となる。なお、配当の権利確定月は中間期(8月末)と期末(2月末)の年2回だ。

【セントケア】 トータル利回り:5.2% 最低投資金額:4万7900円

介護事業を展開するセントケア・ホールディング <2374> の優待品もクオカードで、毎年9月末に100株以上を保有する株主に対し、一律で1000円分のクオカードを贈呈する。株価は400円台で株主優待と配当獲得に必要な最低金額が5万円以内と手軽に購入できることも注目ポイントだ。なお、配当の権利確定月は3月の期末一括で、20年3月期は前期比1円増の15円と12期連続となる増配を計画している。

【ミュチュアル】 トータル利回り:4.5% 最低投資金額:8万9400円

続いて紹介するのは包装関連機械の製造を手掛けるミューチュアル <2773> [JQ]。同社も株主優待の権利確定月が9月、配当は3月の期末一括だ。株主優待は毎年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数に応じて1500円から5000円相当のオリジナルカタログギフトを贈呈する。足もとの業績は拡大基調にあり、19年3月期は化粧品メーカーの積極的な設備投資を背景に、最終利益は前期比2.6倍の5億8900万円と業績高変化を遂げた。20年3月期も増収増益が続く計画を立てている。

【日本管財】 トータル利回り:4.8% 最低投資金額:18万5900円

総合ビルメンテナンス大手の日本管財 <9728> は毎年9月末と3月末の100株以上保有株主に対し、保有期間3年未満で2000円相当、3年以上継続保有で3000円相当のカタログギフト掲載商品をそれぞれ贈呈する。20年3月期の年間配当は前期と同額の50円を計画するが、同社は配当を期初予想から増やすことが多く、業績次第では今期も増額が期待できそうだ。今期業績は売上高が初の1000億円大台乗せ、最終利益は前期比6.7%増の46億円と2期ぶりの最高益更新を狙う。

【夢真HD】 トータル利回り:5.7% 最低投資金額:23万6400円

夢真ホールディングス <2362> [JQ]は建設現場向けを主力とする技術者派遣会社。旺盛な建設需要を追い風に、19年9月期の最終利益は2期連続の最高益更新を見込む。株主優待は毎年9月末時点で300株以上を保有する株主を対象に、保有株数と保有期間に応じて3000ポイントから2万2000ポイントの株主優待ポイントを付与する。ポイントは食品や電化製品、ギフトなどに交換でき、有効期限は2年間。同社のポイント制度はウィルズ社が提供する「プレミアム優待倶楽部」を採用しており、ウィルズコインとの交換により異なる銘柄で得たポイントと合算しての利用が可能だ。

【アトム】 トータル利回り:4.4% 最低投資金額:9万6400円

アトム <7412> [東証2]はステーキ店や居酒屋などを運営するコロワイド <7616> グループの外食企業。毎年9月末と3月末に100株以上保有する株主に対し、かっぱ寿司や牛角など親会社コロワイドのグループ店舗(一部を除く)で利用できる優待ポイントを、保有株数に応じて半年ごとに2000ポイントから2万ポイント付与する。ポイントは株主専用サイトで各地特産品と交換することもできる。近くに店舗がない場合などは便利な制度である。

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