話題株ピックアップ【夕刊】(2):ABCマート、光通信、任天堂

注目
2019年7月3日 15時17分

■トッパン・フォームズ <7862>  921円  +16 円 (+1.8%)  本日終値

トッパン・フォームズ<7862>が3日続伸。この日、岩谷産業<8088>と共同で、医薬品の適正流通(GDP)ガイドラインに対応し、再生医療分野での利用が可能な新たな輸送温度管理システムの提供を開始すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同システムは、再生医療分野で細胞・医薬品を保管・輸送する際に、細胞・医薬品が収納された容器内外の温度管理を可能にするもの。温度管理は、岩谷産業が提供する液化窒素を使用してマイナス150℃以下の環境を保つ「ドライシッパー(細胞輸送容器)」と、トッパンフォームズが新たに開発した温度ロガー「オントレイシス タグ-196℃」及び温度管理プラットフォーム「オントレイシス クラウド」を利用。マイナス150℃以下の低温環境で温度・位置情報のログデータをリアルタイムで取得でき、再生医療等製品の輸送・保管時の温度品質向上に貢献するとしている。

■エービーシー・マート <2670>  7,000円  +100 円 (+1.5%)  本日終値

エービーシー・マート<2670>が4日ぶりに反発。2日の取引終了後に発表した6月度概況で、既存店売上高は前年同月比5.5%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて日曜が1日多い曜日並びだったことに加えて、スポーツシューズ、キッズシューズが好調なほか、サンダルや防水などの季節系アイテムの販売も好調だった。また、レディースシューズもレディースサンダルを中心に好調だった。なお、全店売上高は同6.8%増だった。

■ユナイテッドアローズ <7606>  3,390円  +45 円 (+1.4%)  本日終値

ユナイテッドアローズ<7606>はしっかり。2日の取引終了後に発表した6月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比3.5%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。月中旬の気温上昇などにより、メンズではビジネス衣料のジャケットやパンツ、カジュアルの半袖シャツ、半袖カットなどが、一方のウィメンズでは夏物衣料の半袖シャツ、半袖カット、スカート、ワンピースなどの動きが目立った。なお、前年に比べて休日が1日多かった影響が1.9%増程度あったとしている。なお、全社売上高は同4.4%増だった。

■光通信 <9435>  24,250円  +300 円 (+1.3%)  本日終値

光通信<9435>は全般軟調地合いをものともせず5連騰、19年ぶりの高値圏を快走している。法人事業では光回線の契約や同時展開するウォーターサーバーなど顧客件数増加で収益基盤が拡大している。20年3月期営業利益は前期比9%増の700億円を見込んでいる。また、株主還元にも前向きで年間配当は前期実績に21円上乗せの372円を計画している。上場企業への出資も積極的で多くの企業の大株主に名を連ね、直近の保有銘柄数は122に及ぶ。頻繁に株式を買い増す動きもみせ、マーケットの注目を集めている。

■任天堂 <7974>  40,620円  +480 円 (+1.2%)  本日終値

任天堂<7974>は商いを伴い上値指向、きょうで6日続伸と強さを発揮している。売買代金も全上場企業ベースで首位を争う位置にある。足もと外国為替市場で1ドル=107円台後半に円高が進むなど輸出株には向かい風が吹いているが、同社はその影響を感じさせない。ドル箱商品である「ニンテンドースイッチ」を中心としたビジネスモデルがうまく機能し19年3月期営業利益は前の期比41%増の2497億円と急拡大。20年3月期も増益を見込むが、会社側はスイッチの販売台数目標を保守的にみており、計画の2600億円(前期比4%増)予想は上振れる公算が大きいとみられている。

■ダイキン工業 <6367>  14,785円  +105 円 (+0.7%)  本日終値

ダイキン工業<6367>が3日続伸で連日の年初来高値更新。きょうは主力株が軟調な値動きを強いられるなか強さを際立たせている。エアコンで世界屈指の商品シェアを誇るが、米国では2012年に傘下に収めた住宅用空調大手グッドマン社との相乗効果が反映される形で需要開拓が進んでいる。20年3月期は前期比3%増の2850億円を予想するが上振れが有力視され、7期連続のピーク利益更新が濃厚。信用取組は買い残が枯れた状態で信用倍率0.5倍台、日証金では逆日歩がつくなど株式需給面からも上値が軽い。

■良品計画 <7453>  19,720円  +100 円 (+0.5%)  本日終値

良品計画<7453>はしっかり。2日の取引終了後に発表した6月度の月次概況で、直営既存店売上高は前年同月比6.2%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。衣服・雑貨で月を通してカットソーの売り上げが上昇し、特に「太番手Tシャツ」「ムラ糸Tシャツ」のシリーズが人気だった。また、生活雑貨は敷パッドやタオルなどファブリックスが安定した売り上げで推移したことに加えて、ハウスウェアの掃除用品やキッチン用品、H&Bでは主力のケア用品のほか、フレグランス用品やトラベル用品が伸長した。更に、食品も前月から引き続き好調な売り上げを計上した。

■チェンジ <3962>  2,569円  +8 円 (+0.3%)  本日終値

チェンジ<3962>が4日続伸。2日の取引終了後、離職率低下のためのビッグデータ解析サービスの提供を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同サービスは、同社が培ってきた企業の人材育成に関連したコンサルティング支援とデータアナリティクスのノウハウを活用。従業員満足度調査や意識調査の結果だけでは捉えきれないエンゲージメントに影響を与えている真因を、統計分析を用いた定量調査と、従業員の本音に迫るヒアリングアプローチにより明らかにするという。また、得られた結果に対しては、取りうる打ち手の検討と実行も支援することで、エンゲージメントの確実な強化を図り、離職率の低下につなげるとしている。

■EIZO <6737>  4,020円  +5 円 (+0.1%)  本日終値

EIZO<6737>が3日続伸。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「医療や産業向け製品の海外販売を強化する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、医療向けでは英国の営業拠点を拡大するほか、ドイツで新工場を稼働させたという。また、産業向けは航空管制モニターを米連邦航空局(FAA)に売り込み、米国シェアを5割から7割に高める方針だという。国内でパチンコ向けモニターが規制強化などにより減少傾向にあるなか、医療や産業向けを強化することで成長に結びつけるようだ。

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