3日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で小反落、蒙牛は2.4%上昇で上場来高値

市況
2019年7月3日 18時00分

3日の香港市場は小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比20.42ポイント(0.07%)安の28855.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が58.82ポイント(0.54%)安の10922.41ポイントとそろって反落した。売買代金は804億4300万香港ドルとなっている(2日は1123億8000万香港ドル)。

米中通商問題に対する楽観的なスタンスがやや後退する流れ。米中の通商交渉は長期化する??との懸念が改めて広がっている。ナバロ米大統領補佐官(通商担当)は2日、「中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)に対する輸出規制の緩和は限定される」と説明した。原油安もマイナス。昨夜のWTI原油先物は4.8%安と急反落した。世界経済の減速懸念がくすぶるなか、需要の先細りが警戒されている。もっとも、下値は限定的。金融緩和期待が世界的に広がっていることを受けて、不動産株などの主導でハンセン指数は一時プラス圏で推移した。

業種別では、エネルギー関連が安い。石油大手3社の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.6%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)と中国石油化工(サイノペック:386/HK)がそろって1.3%、天然ガス事業の昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が1.6%ずつ下落した。

米中動向の影響を受けやすい銘柄群も売られる。光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.0%安、中国ニット衣料の申洲国際集団HD(2313/HK)が1.9%安、ブタ肉生産の万洲国際(WHグループ:288/HK)が1.7%安、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が1.4%安と値を下げた。

半面、不動産セクターは高い。本土系の雅居楽集団HD(3383/HK)が3.7%、広州富力地産(2777/HK)が2.6%、華潤置地(1109/HK)が1.9%、香港系の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.1%、恒隆地産(101/HK)と恒基兆業地産(12/HK)がそろって1.7%ずつ上昇した。

他の個別株動向では、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.4%高の31.45香港ドルと続伸し、上場来高値を更新。2010年末に買収した乳業メーカーの権益を51%売却し、概算45億7980万人民元の売却収入を得ることが引き続き材料視された。また、複数のブローカーが「中国の乳製品価格は上昇基調を年内続ける」と指摘したことも好感されている。

一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.94%安の3015.26ポイントで取引を終えた。保険・証券株が下げを主導。ハイテク株、資源・素材株、海運株、消費関連株、インフラ関連株なども売られた。半面、不動産株は高い。産金株、自動車株の一角も買われている。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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