話題株ピックアップ【昼刊】:アスクル、ニトリHD、郵船
■アスクル <2678> 2,487円 +111 円 (+4.7%) 11:30現在
アスクル <2678> が大幅高。3日大引け後に発表した19年5月期の連結経常利益は前の期比12.1%増の44.1億円に伸びて着地。続く20年5月期も前期比94.7%増の86億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期は配送無料となる注文金額の引き上げで個人向けネット通販サイト「ロハコ」の単価が上昇するうえ、物流コストの低減なども寄与し、採算が大きく改善する。併せて、今期の年間配当は前期比2円増の38円に増配する方針としたことも評価材料となった。
■TSIホールディングス <3608> 697円 +27 円 (+4.0%) 11:30現在
TSIホールディングス <3608> が高い。3日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比47.4%増の21.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。店舗との連動やスマホアプリ経由の売上拡大に注力し、EC事業の収益が拡大したことが寄与。販管費の削減に加え、値引き販売の抑制など利益率向上に取り組んだことも大幅増益に貢献した。上期計画の1億円を大幅に上回っており、業績上振れが期待する買いが向かった。
■ニトリホールディングス <9843> 14,495円 +555 円 (+4.0%) 11:30現在
ニトリホールディングス<9843>は続伸している。3日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日~5月20日)連結決算が、売上高1673億3200万円(前年同期比6.1%増)、営業利益304億3100万円(同微増)、純利益203億4800万円(同3.2%増)と小幅ながら営業増益となったことが好材料視されている。国内ではデコホームを中心に出店を行い10店舗増としたほか、台湾で2店舗、中国で1店舗を出店。商品面ではキッチン用品や家電、ソファ、ベッドルーム家具が好調に推移したことで売上高は増収となった。ただ、物流業界における人手不足や賃金上昇などで配送配達費が増加したことで営業利益は微増となった。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高6430億円(前期比5.7%増)、営業利益1040億円(同3.2%増)、純利益715億円(同4.9%増)の従来見通しを据え置いている。
■くら寿司 <2695> 4,765円 +130 円 (+2.8%) 11:30現在
くら寿司<2695>が続伸。同社は4日の午前8時45分に同社子会社の「Kura Sushi USA」(米カリフォルニア州)が米ナスダック市場に株式上場する申請を行ったと発表した。この発表を受け、この日の同社株は買い先行となっている。
■オークワ <8217> 1,134円 +23 円 (+2.1%) 11:30現在
3日、オークワ <8217> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.86%にあたる83万株(金額で9億2213万円)を上限に、7月4日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。筆頭株主の大桑会長が保有株の一部を売却する意向を示したことに対応する。
■さくらリート <3473> 93,500円 +1,700 円 (+1.9%) 11:30現在
さくら総合リート投資法人<3473>が反発し新高値。不動産投資信託(REIT)市場では、同投資法人に対してスターアジア不動産投資法人<3468>が合併提案を行いJ-REIT初の「敵対的M&A」が成立するかが関心を集めている。そのなか、4日の日本経済新聞はさくら総合リートが「三井物産系のREITとの合併に向けて調整していることが3日分かった」と報じた。具体的には、さくら総合リートに対して友好的なホワイトナイト(白馬の騎士)として三井物産系の投資法人みらい<3476>が登場したと伝えている。さくら総合リートを巡る争奪戦が勃発する可能性が高まっており、この日は同投資法人と投資法人みらいの投資口価格(株価に相当)は新高値に買われた。さくら総合リートと投資法人みらいは、この報道に関して、両投資法人は友好的な合併の実現性について協議を行っているが「現時点では何ら決定した事実はない」とコメントを発表している。
■日本郵船 <9101> 1,844円 +32 円 (+1.8%) 11:30現在
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が高い。「海運」は業種別騰落率で33業種中、値上がり率で断トツとなっている。米中貿易協議の再開で中国の物流が停滞することへの懸念がやや和らいでおり、海運株を買い戻す動きにつながっている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は7月2日時点で13日続伸、水準も1400を上回ってきており海運セクターには追い風が強い。また、郵船、商船三井、川崎汽の3社でコンテナ船事業を統合して設立したONE社の業績も今期経常黒字化を見込むなど改善傾向をたどっており、これも物色人気を後押ししている。
■ジャパンRE <8952> 675,000円 +9,000 円 (+1.4%) 11:30現在
J-REITが全面高。ジャパンリアルエステイト投資法人<8952>やオリックス不動産投資法人<8954>、産業ファンド投資法人<3249>、森ヒルズリート投資法人<3234>などが軒並み新高値に買われている。この日、東証REIT指数は5日続伸し、一時1988と15年1月につけた1990に迫った。米国の長期金利が一時、1.94%に低下するなか、高利回りのJ-REITを物色する動きが強まっている。さらに、さくら総合リート投資法人<3473>に対するスターアジア不動産投資法人<3468>による「敵対的M&A」が関心を集めるなか、4日付の日本経済新聞はさくら総合リートに対する友好的なホワイトナイト(白馬の騎士)として三井物産系の投資法人みらい<3476>が登場したと報じた。さくら総合リート争奪戦が展開される可能性が浮上するなか、J-REITには業界再編や買収防衛策を巡る思惑が台頭する状況となっている。
■寿スピリッツ <2222> 5,470円 +50 円 (+0.9%) 11:30現在
寿スピリッツ<2222>が続伸。岩井コスモ証券は3日付で、同社に対する投資判断「A」、目標株価6700円を継続した。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドの製造販売を手がけ、圧倒的な個性を保ちながら徹底的に付加価値を追及する独自の経営戦略による成長性を評価している。首都圏での販売やインバウンド強化など重点施策推進や生産性の向上などで、20年3月期営業利益が会社計画の69億7000万円に対して71億円(前期比19%増)と上振れすることを予想している。
■ASIAN STAR <8946> 155円 +50 円 (+47.6%) ストップ高 11:30現在
ASIAN STAR<8946>が急伸している。横浜を中心に投資用マンションの開発・販売を手掛けているが、中国系資本が筆頭株主となり中国でも展開を図っている。3日取引終了後に中国の不動産開発大手、上海地産グループ傘下の上海地産賃貸住宅建設と業務提携したことを発表。賃貸マンション開発の省エネ技術や中古マンションのリノベーション分野などで戦略的提携を行う計画でこれを材料視する買いが集中した。
■アクトコール <6064> 1,486円 +300 円 (+25.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
アクトコール <6064> [東証M]がストップ高買い気配。3日大引け後、19年11月期上期(18年12月-19年5月)の連結経常損益を従来予想の1億6000万円の黒字→3億5900万円の黒字(前年同期は3800万円の赤字)に2.2倍上方修正し、7期ぶりに上期の最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。住生活関連総合アウトソーシング事業で緊急駆けつけサービスの会員数やコールセンターサービスの受託件数が伸びたことが寄与。決済ソリューション事業と不動産総合ソリューション事業の伸長に加え、原価や販管費が想定を下回ったことも上振れに貢献した。なお、通期の経常利益は従来予想の4億3000万円(前期は3億1200万円)を据え置いた。
■モブキャスト <3664> 291円 +37 円 (+14.6%) 11:30現在
モブキャストホールディングス<3664>が急反騰している。3日の取引終了後、エンターテインメントIPコンテンツのライツマネジメント事業を手掛けるゲームゲート(東京都渋谷区)の全株式を取得し子会社化することで基本合意したと発表したことが好感されている。モブキャストグループは、IPやブランドの新たな価値を創造したコンテンツ展開、それらを創るクリエイターや企業に対し、これまで培ってきたモバイルインターネット領域におけるサービス開発及び運営ノウハウを提供することを重要な戦略と位置付けている。今回の株式取得もその一環であり、今後具体的な条件などの交渉を経て、11月末をメドに正式合意に向けて準備を進めるとしている。
■東邦システムサイエンス <4333> 1,191円 +133 円 (+12.6%) 11:30現在 東証1部 上昇率3位
東邦システムサイエンス<4333>が大幅続伸、連日の上場来高値更新で異彩を放っている。同社は金融系を軸にシステム開発を手掛け、富士通<6702>や野村総合研究所<4307>など大手IT企業と厚い連携を持っている。同社の筆頭株主である光通信<9435>は、昨年来保有株比率を高める動きを続けている。業績も好調で、AIやIoTなどの技術を活用した案件獲得を推進し大型案件の獲得が進む。20年3月期は営業利益段階で前期比9.7%増の11億3000万円を見込む。株式需給面では信用買い残が枯れた状態で足が速い。
●ストップ高銘柄
ダイジェット工業 <6138> 1,562円 +300 円 (+23.8%) ストップ高 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース