話題株ピックアップ【夕刊】(2):ユニシス、NTT、郵船
■日本ユニシス <8056> 3,790円 +75 円 (+2.0%) 本日終値
日本ユニシス<8056>が6日続伸し、6月20日につけた年初来高値3870円に接近している。同社はきょう、滋賀県大津市及び京阪バス(京都市)と、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)の実用化を推進することで合意したことを明らかにした。この連携は、京阪バスが持つ交通事業や自動運転バス研究の知見と、日本ユニシスの交通、観光、流通、金融など各業界のサービス、システム構築ノウハウを活用し、大津市が掲げる「持続可能なまちづくり」の実現につなげることが主な目的。今秋には大津市内でMaaSアプリを用いた実証実験を行う予定だとしている。
■オークワ <8217> 1,133円 +22 円 (+2.0%) 本日終値
3日、オークワ <8217> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.86%にあたる83万株(金額で9億2213万円)を上限に、7月4日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。筆頭株主の大桑会長が保有株の一部を売却する意向を示したことに対応する。
■日本電信電話 <9432> 5,184円 +76 円 (+1.5%) 本日終値
NTT<9432>が続伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう、第5世代移動通信システム(5G)時代のシェアリングモデル推進に向け、JTOWER(東京都港区)と資本・業務提携することで合意したことを明らかにした。今回の提携を通じ、NTTグループが持つ設備や工事・保守及び関連するマネジメントなどのノウハウと、JTOWERのインフラシェアリング分野における知見や営業力・技術力を活用し、インフラシェリングソリューションを提供する計画。また、この取り組みにより、5Gの効率的な早期エリア展開、通信不感エリアの縮小などにも貢献するとしている。
■マクセルHD <6810> 1,577円 +22 円 (+1.4%) 本日終値
マクセルホールディングス<6810>が4日続伸。同社はきょう、資生堂<4911>傘下の資生堂ジャパンが1日に発表したIoTスキンケアサービスブランド「Optune(オプチューン)」の専用IoTマシンの生産を開始したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。このIoTマシンは、複数のスキンケアカートリッジをセットして使用するもので、マクセルはカートリッジから滴下する抽出液を検知するセンサーを開発。IoTに対応させる通信技術と本体制御技術により、ユーザビリティを向上させている。
■日本郵船 <9101> 1,837円 +25 円 (+1.4%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が高い。「海運」は業種別騰落率で33業種中、値上がり率で断トツとなっている。米中貿易協議の再開で中国の物流が停滞することへの懸念がやや和らいでおり、海運株を買い戻す動きにつながっている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は7月2日時点で13日続伸、水準も1400を上回ってきており海運セクターには追い風が強い。また、郵船、商船三井、川崎汽の3社でコンテナ船事業を統合して設立したONE社の業績も今期経常黒字化を見込むなど改善傾向をたどっており、これも物色人気を後押ししている。
■ジャパンRE <8952> 670,000円 +4,000 円 (+0.6%) 本日終値
J-REITが全面高。ジャパンリアルエステイト投資法人<8952>やオリックス不動産投資法人<8954>、産業ファンド投資法人<3249>、森ヒルズリート投資法人<3234>などが軒並み新高値に買われた。この日、東証REIT指数は5日続伸し、一時1988と15年1月につけた1990に迫った。米国の長期金利が一時、1.94%に低下するなか、高利回りのJ-REITを物色する動きが強まっている。さらに、さくら総合リート投資法人<3473>に対するスターアジア不動産投資法人<3468>による「敵対的M&A」が関心を集めるなか、4日付の日本経済新聞はさくら総合リートに対する友好的なホワイトナイト(白馬の騎士)として三井物産系の投資法人みらい<3476>が登場したと報じた。さくら総合リート争奪戦が展開される可能性が浮上するなか、J-REITには業界再編や買収防衛策を巡る思惑が台頭する状況となっている。
■ASIAN STAR <8946> 155円 +50 円 (+47.6%) ストップ高 本日終値
ASIAN STAR<8946>が急伸。横浜を中心に投資用マンションの開発・販売を手掛けているが、中国系資本が筆頭株主となり中国でも展開を図っている。3日取引終了後に中国の不動産開発大手、上海地産グループ傘下の上海地産賃貸住宅建設と業務提携したことを発表。賃貸マンション開発の省エネ技術や中古マンションのリノベーション分野などで戦略的提携を行う計画でこれを材料視する買いが集中した。
■アクトコール <6064> 1,486円 +300 円 (+25.3%) ストップ高 本日終値
アクトコール <6064> [東証M]がストップ高。3日大引け後、19年11月期上期(18年12月-19年5月)の連結経常損益を従来予想の1億6000万円の黒字→3億5900万円の黒字(前年同期は3800万円の赤字)に2.2倍上方修正し、7期ぶりに上期の最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。住生活関連総合アウトソーシング事業で緊急駆けつけサービスの会員数やコールセンターサービスの受託件数が伸びたことが寄与。決済ソリューション事業と不動産総合ソリューション事業の伸長に加え、原価や販管費が想定を下回ったことも上振れに貢献した。なお、通期の経常利益は従来予想の4億3000万円(前期は3億1200万円)を据え置いた。
株探ニュース