話題株ピックアップ【夕刊】(3):日エンター、東邦システム、モブキャスト

注目
2019年7月4日 15時21分

■日本エンタープライズ <4829>  212円  +35 円 (+19.8%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

日本エンタープライズ<4829>は商い急増のなか一気に株価水準を切り上げてきた。前日まで値刻みこそ小幅ながら3日続伸と上値を慕う動きをみせていたが、きょう後場寄りに大口買いが流入し約半年ぶりに年初来高値を更新した。20年5月期は水産物eコマースなど新規事業の黒字化で収益貢献が期待され、業績急回復が意識されている。

■東邦システムサイエンス <4333>  1,204円  +146 円 (+13.8%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率5位

東邦システムサイエンス<4333>が大幅続伸、連日の上場来高値更新で異彩を放っている。同社は金融系を軸にシステム開発を手掛け、富士通<6702>や野村総合研究所<4307>など大手IT企業と厚い連携を持っている。同社の筆頭株主である光通信<9435>は、昨年来保有株比率を高める動きを続けている。業績も好調で、AIやIoTなどの技術を活用した案件獲得を推進し大型案件の獲得が進む。20年3月期は営業利益段階で前期比9.7%増の11億3000万円を見込む。株式需給面では信用買い残が枯れた状態で足が速い。

■モブキャスト <3664>  284円  +30 円 (+11.8%)  本日終値

モブキャストホールディングス<3664>が急反騰。3日の取引終了後、エンターテインメントIPコンテンツのライツマネジメント事業を手掛けるゲームゲート(東京都渋谷区)の全株式を取得し子会社化することで基本合意したと発表したことが好感された。モブキャストグループは、IPやブランドの新たな価値を創造したコンテンツ展開、それらを創るクリエイターや企業に対し、これまで培ってきたモバイルインターネット領域におけるサービス開発及び運営ノウハウを提供することを重要な戦略と位置付けている。今回の株式取得もその一環であり、今後具体的な条件などの交渉を経て、11月末をメドに正式合意に向けて準備を進めるとしている。

■ベストワンドットコム <6577>  3,370円  +355 円 (+11.8%)  本日終値

ベストワンドットコム<6577>が後場一段高。午後0時30分ごろ、19年6月の月間予約受注額が約3億2596万円となり、5月に続いて過去最高額を更新したと発表しており、これが好感された。WEBサイトへの流入数が好調なことに加えて、フラッシュセールやチャータークルーズなど目玉商品が発表されたことなどが、増加につながったという。また、問い合わせ件数は3290件、予約件数は745件となり、これらも5月に続いて過去最高を更新したとしている。

■ナレッジスイート <3999>  1,061円  +81 円 (+8.3%)  本日終値

ナレッジスイート<3999>が5日続伸。同社はきょう、経済産業省が実施する「2019年度補正 サービス等生産性向上IT導入支援事業」でIT導入支援事業者に認定されたと発表。また、自社提供する画面操作だけでデータベース型業務アプリケーションが簡単に作成できるビジネスアプリケーションプラットフォーム「Shelter(シェルター)」が、補助金対象の ITツールに採択されたことも明らかにしており、これによるユーザー数の拡大などが期待されているようだ。

■NF回路 <6864>  2,345円  +146 円 (+6.6%)  本日終値

エヌエフ回路設計ブロック<6864>が8連騰と異彩を放っている。6月下旬を境に急速に底値圏を上放れ、時価は昨年11月以来約8カ月ぶりの高値水準に達した。同社は電子計測器を開発販売しており、積極的な新製品投入効果もあって業績は好調だ。19年3月期は営業利益段階で29%増の14億2400万円と急伸、続く20年3月期も同5%増の15億円見通しと増益基調が続く。量子コンピューターの研究開発に必要とされる世界最高レベルの信号増幅装置を手掛けている点も注目されている。株価は昨年春先に4000円近くまで買われており天井は高い。上げ足の速さもさることながら前日まで日足で7連続陽線を形成しており、回転商いではなく、引けにかけ着実に実需買いが流入していることを示唆する。量子コンピューター関連で先駆したフィックスターズ<3687>の足を彷彿とさせる値運びで上値への思惑が膨らんでいる。

■ユビAI <3858>  760円  +43 円 (+6.0%)  本日終値

ユビキタス AI コーポレーション<3858>が急動意。同社はネットワーク対応の組み込みソフト開発を手掛け、人工知能(AI)関連ソリューション分野で優位性を持つ。最近はデータベース関連やカーナビ高速起動関連で需要を取り込んでいる。また、米オンボード・セキュリティ社と公開鍵暗号技術(NTRU)の国内販売総代理店契約を結んでおり、量子コンピューターによる解析から守る暗号化技術の展開を強化している。政府は機密情報の海外などへの漏洩防止に傾注する構えにあり、中央省庁のデータのやりとりなどに量子コンピューターでも解読困難な新たな暗号技術を採用する方針が伝えられている。これを背景に、同社は関連有力株として改めて投資マネーの流入を誘っている。

■イグニス <3689>  1,117円  +57 円 (+5.4%)  本日終値

イグニス<3689>が大幅高。3日の取引終了後、子会社パルスがスマートフォン向けバーチャルライブアプリ「INSPIX」を、8月にリリースすると発表しており、これを好材料視した買いが入った。「INSPIX」は、誰もが自宅にいながら、音楽ライブやバーチャル握手会に参加することができ、出演アーティストとリアルタイムコミュニケーションを取ることができるサービス。従来の音楽ライブや握手会は開催会場にタレントとファンが集まって実施されていたが、「INSPIX」では自宅や職場から瞬時にイベントに参加することができるようになる。8月には、岩本町芸能社(東京都千代田区)所属のVRアイドル「えのぐ」が、バーチャルライブとバーチャル握手会を「INSPIX」で実施予定としている。

■ソケッツ <3634>  1,199円  +29 円 (+2.5%)  本日終値

ソケッツ<3634>が一時急騰。同社はきょう、アスミック・エース(東京都千代田区)と日本デジタル配信(東京都千代田区)が手掛けるケーブルテレビ事業者向け映像配信サービス「milplus(みるプラス)」に、映像検索システムの提供を開始したと発表。これが株価を刺激したようだ。

■川口化学工業 <4361>  1,035円  -61 円 (-5.6%)  本日終値

川口化学工業<4361>が大幅反落。3日の取引終了後に発表した第2四半期累計(18年12月~5月)連結決算が、売上高37億2300万円(前年同期比2.8%増)、営業利益3000万円(同61.2%減)、純利益2000万円(同64.4%減)と、従来予想の営業利益7000万円を下回り大幅減益で着地したことが嫌気された。タイヤ向けや合成ゴム向けゴム薬品が伸長したほか、樹脂薬品並びに中間体も売上高を伸ばしたが、生産に必要な関連副資材価格や販売経費が上昇したほか、株式市場の低迷に伴う退職給付費用の追加計上や為替相場の円高傾向なども響き大幅減益となった。なお、19年11月期通期業績予想は、売上高76億円(前期比0.1%減)、営業利益1億5000万円(同38.3%減)、純利益1億円(同40.5%減)の従来見通しを据え置いている。

●ストップ高銘柄

ダイジェット工業 <6138>  1,562円  +300 円 (+23.8%) ストップ高   本日終値

日本鋳鉄管 <5612>  1,681円  +300 円 (+21.7%) ストップ高   本日終値

アクセルマーク <3624>  721円  +100 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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