米国株式市場見通し:4-6月期決算シーズンに突入

市況
2019年7月6日 15時15分

雇用統計では、非農業雇用者数が前月比22万4千人増と予想を大幅に上振れ、金融当局による利下げに懐疑的な見方が広がった。雇用統計は遅行指標と捉える向きもあるが、株価も最高値圏で推移しており、利下げ論拠が弱まっている。今週以降は、経済指標に加えて4-6月期決算発表シーズンを受けた企業業績に投資家の関心が集まるだろう。

今週は、10日にFOMC議事録が公表される。6月のFOMCでは政策金利は据え置かれたものの、当局者の約半数が利下げを支持していることが示された。足元の米景気についてどのような議論がなされたのか注目したい。さらに、同日にはパウエルFRB議長による議会証言も開催予定だ。1-3月期GDP確報値が予想と一致し、雇用統計が上振れるなか、7月の利下げを示唆する発言を行うかが焦点となる。

決算発表では、飲料メーカーのペプシコ(9日)、航空大手のデルタ航空(11日)などの発表が予定されている。ファクトセット社の調査によれば、4-6月期のS&P500構成銘柄の利益は、3日時点で前年同期比2.6%の減益が予想されている。素材や情報技術セクターの不振が見込まれる一方で、公益事業やヘルスケアセクターの成長が見込まれている。

経済指標は、5月卸売在庫(10日)、6月消費者物価指数(11日)、6月生産者物価指数(12日)などの発表が控えている。12日は、中国の6月貿易収支の発表も予定されている。今週は、生産者物価指数や消費者物価指数などインフレ関連指標が多く発表されるが、雇用統計で平均時給の伸びが予想をやや下回り、インフレ圧力の後退が意識されたことから注目を集めそうだ。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.