前場に注目すべき3つのポイント~短期的な割り切りスタンス
18日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:短期的な割り切りスタンス
■前場の注目材料:NOK、20/3期業績予想を下方修正、中国向け販売が減少
■東洋機械、スイス社に出資、射出成形機を欧で拡販
■短期的な割り切りスタンス
18日の日本株市場は、不安定な相場展開になりそうだ。17日の米国市場ではNYダウは115ドル安となった。トランプ大統領が追加関税を示唆したことで中国が反発、米中貿易摩擦を巡る先行き懸念が強まっている。また、住宅着工・建設許可件数が予想を下振れたことも嫌気されている。一方で、地区連銀経済報告(ベージュブック)では、前回同様に米経済が緩やかに拡大したことが指摘された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の21330円となり、一時21300円を下回る局面もみられた。円相場は1ドル107円90銭台と円高に振れて推移している。
昨日の日経平均は終値では25日線や75日線を上回っており、一先ず支持線として意識された格好であった。ただし、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行の展開が意識される中、ややギャップダウンからのスタートで支持線を割り込む可能性がありそうだ。外部環境の不透明要因等から、売買代金は11営業日連続で2兆円を下回る状況が続いており、自律反発も期待しづらい需給状況であろう。
また、米国では取引終了後にネットフリックスが発表した4-6月期決算は、一株利益は予想を上振れたものの、売上高は下振れた。時間外では弱含みに推移していることもあり、米決算を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいところではある。
とは言え、ポジションがロングに傾いているとは考えづらく、下にも大きくトレンドは出難いところである。薄商いの中をファンド等によるシステムトレード的な商いが中心とみられており、方向感は掴みづらいところだろう。また、決算を手掛かりとした個別での物色が目立っているが、買い一巡後には急速に値を消すなど資金の逃げ足も速く、短期筋の値幅取り狙いの売買も手掛けづらさが窺える。短期的な割り切りスタンスになりそうだ。
■NOK、20/3期業績予想を下方修正、中国向け販売が減少
NOK<7240>は2020年3月期業績予想の修正を発表。売上高は従来の6700億円から6250億円、営業利益は310億円から205億円にそれぞれ下方修正した。シール事業における中国・北米市場の自動車向け、および一般産業機械向けの販売減少、電子部品事業における高機能スマートフォン向けの販売が減少する見通し。
■前場の注目材料
・SOX指数は上昇(1503.87、+4.23)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・日銀追加金融緩和への期待
・株安局面での自社株買い
・米早期利下げ観測
・東洋機械<6210>スイス社に出資、射出成形機を欧で拡販
・キユーピー<2809>共同輸送拡大、サンスターなどと
・三菱重<7011>米社を買収、高度製品の開発容易に
・伊藤忠<8001>廃棄衣類から高品質ポリエステル、素材ブランド提案
・トヨタ<7203>車載電池、中国CATLと包括提携
・オークマ<6103>独代理店買収、現地売上高を5年で2倍に
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 6月貿易収支(予想:+4035億円、5月:-9683億円)
<海外>
・10:30 豪・6月失業率(予想:5.2%、5月:5.2%)
・10:30 豪・6月雇用者数増減(予想:+0.9万人、5月:+4.23万人)
《SF》
提供:フィスコ