話題株ピックアップ【夕刊】(3):日産自、山洋電、アドテスト
■日産自動車 <7201> 741円 -24.6 円 (-3.2%) 本日終値
日産自動車<7201>が続落。同社は25日の引け後、第1四半期(4~6月)連結決算を発表。売上高2兆3724億円(前年同期比12.7%減)、営業利益16億900万円(同98.5%減)、純利益63億7700万円(同94.5%減)と大幅な減収減益だった。同時に1万2500人の人員削減と海外工場の閉鎖などで生産能力を1割削減することを明らかにした。前日は業績悪化の報道を受け株価は下落したが、この日も引き続き売りが先行する展開となっている。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高11兆3000億円(前期比2.4%減)、営業利益2300億円(同27.7%減)、純利益1700億円(同46.7%減)の従来見通しを据え置いている。
■山洋電気 <6516> 4,485円 -70 円 (-1.5%) 本日終値
山洋電気<6516>は6日ぶりに反落。同社は通信機器用冷却ファン、電源、工作機械向けなど小型・精密サーボモーターを主力として展開している。25日取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を872億円から814億円(前期比3.9%減)へ、営業利益を73億円から48億円(同27.2%減)へ、純利益を52億円から34億円(同31.8%減)へ下方修正しており、これをネガティブ視する売りが集中した。米中貿易摩擦の激化などによる中国経済の急減速を背景に、主要販売先の工作機械・ロボット・半導体製造装置などの各業界で需要が大きく低迷していることが要因としている。
■アドバンテスト <6857> 4,155円 -5 円 (-0.1%) 本日終値
アドバンテスト<6857>が異色の底堅さを発揮。前日に700円高はストップ高に買われたが、きょうは全体地合い悪のなかその反動が出やすい局面。前日の米国株市場では半導体関連株が総じて利食われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4日ぶりに反落した。東京市場は週末ということもあり、目先ポジションを軽くする動きは避けられないが、半導体関連株への物色ニーズは強く、同社株はその象徴として下値に対して予想以上の強さをみせている。
■エイトレッド <3969> 2,285円 +400 円 (+21.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
エイトレッド <3969> がストップ高。25日大引け後に発表した20年3月期第1四半期(4-6月)の経常利益(非連結)が前年同期比79.3%増の1億円に拡大して着地したことが買い材料視された。中・大企業向けワークフローソフトの販売が好調だったほか、クラウド版の導入も伸び、25.9%の大幅増収を達成したことが寄与。
■篠崎屋 <2926> 122円 +19 円 (+18.5%) 本日終値
篠崎屋<2926>が急騰。同社は25日の取引終了後に19年9月期業績予想を開示した。今9月期の最終損益は2600万円の黒字(前期は9900万円の赤字)となる見通しだ。同社は、「三代目茂蔵」など豆腐専門店を展開しているが、利益率の良い高付加価値商品の開発・販売を進めていることなどが寄与する。今期配当も50銭(前期は無配)を見込んでいる。
■フィット <1436> 645円 +100 円 (+18.4%) ストップ高 本日終値
フィット<1436>がストップ高まで買われた。同社はきょう、不動産管理会社向け業務効率化・投資家コミュニケーションツールを提供しているWealthPark(東京都渋谷区)と業務提携したと発表。これが材料視されたようだ。両社は共同で、不動産投資・クリーンエネルギー発電投資を含めたトータルな資産管理サービスを提供することを目指す方針。具体的には、クリーンエネルギー投資商品の資産管理をアプリで行うことができる新しいシステム「クリーンエネルギーSaaSシステム」を共同開発し、20年1月にも提供を開始するとしている。
■ドリコム <3793> 589円 +67 円 (+12.8%) 本日終値
ドリコム<3793>はマドを開けて急伸。同社はソーシャルゲームを軸に携帯コンテンツ・広告事業を展開している。25日取引終了後、第1四半期(4~6月)連結業績予想について、売上高を21億円から22億5000万円(前年同期比21.4%減)へ、営業利益を5000万円から1億3000万円(前年同期4億1700万円の赤字)へ、最終利益を2000万円から1億2000万円(同5億400万円の赤字)へ大幅上方修正しており、これを好感した買いが集中した。既存ネイティブゲームタイトル及びスマートフォン向けブラウザゲームプラットフォーム「enza」提供タイトルが、周年イベントなどの効果で好調に推移し、売上高が前回予想を上回る見通しとなったことが要因としている。
■千趣会 <8165> 312円 +33 円 (+11.8%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
千趣会<8165>は大幅高で年初来高値を更新。同社は25日取引終了後に、19年12月期通期の連結業績予想を修正。経常損益を従来の11億円の赤字から2億円の赤字(前期は42億7700万円の赤字)に、最終損益を従来の54億円の黒字から63億円の黒字(同60億2700万円の赤字)にそれぞれ上方修正した。持ち分法適用会社のワタベウェディング<4696>の決算期変更に伴い、18年10月から19年12月までの15カ月間の利益を持ち分法による投資利益として計上することや、保守的に設定していた資金調達費用などの営業外費用の発生可能性が低下したことが主な要因だとしている。なお、総合通販「ベルメゾン」の事業規模適正化により、売上高予想は従来の940億円から890億円(前期比21.5%減)に下方修正。営業損益予想は事業構造改革の効果を背景に、従来の7億円の赤字で据え置いた。
■エフオン <9514> 875円 +60 円 (+7.4%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
エフオン<9514>が大幅に3日続伸し、年初来高値を更新した。大和証券は25日、同社株のレーティングを新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は1320円としている。省エネ支援サービス事業とグリーンエナジー事業を展開している。グリーンエナジー事業では、国内産木質チップを燃料とするバイオマス発電所で発電した電気を再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)に基づく固定価格で売買している。4基目となる壬生発電所(栃木県壬生町)の稼働で20年6月期は前年度比15%経常増益、21年6月期は同19%増益を見込む。21年6月期の予想PERは7倍前後を予想している。特に、8月8日に予定される19年6月期決算発表で、向こう3年間を対象とした中期経営計画が提示されることが株価上昇のカタリストになると予想している。
●ストップ高銘柄
フィット <1436> 645円 +100 円 (+18.4%) ストップ高 本日終値
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース