5日の米国市場ダイジェスト:NYダウ767ドル安、中国の対抗措置を嫌気

市況
2019年8月6日 7時39分

■NY株式:NYダウ767ドル安、中国の対抗措置を嫌気

米国株式相場は下落。ダウ平均は767.27ドル安の25717.74、ナスダックは278.03ポイント安の7726.04で取引を終了した。米中貿易摩擦の懸念からアジア・欧州株が全面安となり、米国株も全面安。中国が国有企業に米農産物輸入停止を要請したと伝わったほか、人民元が対ドルで一時11年ぶりの水準にまで下落した。トランプ大統領は為替操作と非難しており、米中対立による投資家心理の悪化を受けて、大幅下落となった。ダウ、ナスダック総合指数、S&P500は2ヵ月前の株価水準まで下落した。セクター別では全面安となり、特にテクノロジー・ハード・機器や半導体・半導体製造装置の下落が目立った。

米中貿易摩擦の深刻化により、マイクロン・テクノロジー(MU)やエヌビディア(NVDA)など半導体セクターが軒並み下落。中国売上高比率が高い建設機械のキャタピラー(CAT)や航空機大手のボーイング(BA)、化学製品メーカーのスリーエム(MMM)が軟調推移。米長期金利の低下で、バンクオブアメリカ(BAC)やJPモルガン(JPM)などの金融各社に売りが広がった。原油相場の下落で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が下落した。

先週1日から米中貿易摩擦への懸念が再燃し、FF金利の先物取引から算出される2020年の利下げ確率が上昇している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米中貿易摩擦の深刻化懸念で米追加利下げ織り込む

5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円24銭から105円90銭まで下落して106円00銭で引けた。米7月ISM非製造業指数が予想外に悪化したほか、米中貿易摩擦の一段の深刻化で、米国経済の成長が減速するとの思惑から9月連邦公開市場委員会(FOMC)での50ベーシスポイントの利下げを織り込むドル売りに拍車がかかった。米国のトランプ政権が発表した追加関税への報復措置の一環として中国が人民元の下落を容認しているとの見方が強まった。人民元は対ドルで2008年以降の最安値を更新。

ユーロ・ドルは、1.1170ドルから1.1213ドルまで上昇し1.1198ドルで引けた。ユーロ・円は、118円48銭から118円93銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2174ドルから1.2119ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9758フランから0.9717フランまで下落した。

■NY原油:反落で54.69ドル、世界同時株安を嫌気

NY原油先物9月限は反落(NYMEX原油9月限終値:54.69 ↓0.97)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比-0.97ドルの54.69ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは54.22ドル-55.61ドル。米ドル安は支援材料となったが、世界同時株安を嫌気して売りが先行した。米中貿易摩擦の一段の深刻化や通貨戦争に対する警戒感が高まっていることも原油先物の反発を抑制した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.08ドル -1.30ドル(-4.42%)

モルガン・スタンレー(MS) 40.49ドル -1.63ドル(-3.87%)

ゴールドマン・サックス(GS)201.68ドル -7.69ドル(-3.67%)

インテル(INTC) 46.97ドル -1.71ドル(-3.51%)

アップル(AAPL) 193.34ドル -10.68ドル(-5.23%)

アルファベット(GOOG) 1152.32ドル -41.67ドル(-3.49%)

フェイスブック(FB) 181.73ドル -7.29ドル(-3.86%)

キャタピラー(CAT) 121.65ドル -2.89ドル(-2.32%)

アルコア(AA) 20.15ドル -0.56ドル(-2.70%)

ウォルマート(WMT) 105.82ドル -3.58ドル(-3.27%)

スプリント(S) 6.66ドル -0.10ドル(-1.48%)

《SF》

提供:フィスコ

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