6日の米国市場ダイジェスト:NYダウ311ドル高、米中貿易摩擦への懸念後退

市況
2019年8月7日 8時02分

■NY株式:NYダウ311ドル高、米中貿易摩擦への懸念後退

米国株式相場は上昇。ダウ平均は311.78ドル高の26029.52、ナスダックは107.23ポイント高の7833.27で取引を終了した。中国人民銀行が為替操作を否定、人民元売買の基準値を元高に設定したことから米中貿易摩擦の懸念が後退し、買いが先行。クドロー国家経済会議議長が中国側による9月の訪米を想定していると発言し、米中交渉の継続期待から堅調推移となった。セクター別ではエネルギーを除いて全面高となり、特に保険や耐久消費財・アパレルの上昇が目立った。

航空機部品メーカーのトランスダイム(TDG)は、強気の通期見通しが好感され大幅上昇。決済ネットワークのマスターカード(MA)は、デンマークの決済会社が保有する決済プラットフォームを約32億ドルで買収し堅調推移。中国売上高比率が高い携帯端末のアップル(AAPL)やアパレルのナイキ(NKE)が買われた。一方で、食品メーカーのディーン・フーズ(DF)は、決算で赤字幅が予想より拡大し、35%超の急落となった。

マーケット終了後にエンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)が発表した4-6月期決算は、売上高、一株利益ともに予想を下振れた。時間外取引で下落して推移している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル上げ渋り、米中通貨戦争激化に対する警戒感は低下

6日のニューヨーク外為市場でドル・円は上げ渋り。106円64銭から106円25銭まで下落した後、106円62銭まで反発したが、取引終了時点にかけて伸び悩み、106円46銭で引けた。中国人民元が対ドル下げ止まったため、米中貿易、通貨戦争激化に対する警戒感が低下し、リスク選好的なドル買いが優勢となった。リスク回避の円買いも一段落した。

ユーロ・ドルは、1.1168ドルまで下落後、1.1207ドルまで上昇し、1.1201ドルで引けた。ユーロ・円は、118円93銭から119円35銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2208ドルから1.2137ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9758フランから0.9793フランまで上昇した。

■NY原油:続落で53.63ドル、米中貿易摩擦を巡る市場の懸念残る

NY原油先物9月限は続落(NYMEX原油9月限終値:53.63 ↓1.06)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比-1.06ドルの53.63ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは53.29ドル-55.42ドル。米中貿易摩擦を巡る市場の懸念は消えていないことから、原油先物の上値は重くなった。米国株式は反発したが、原油先物相場に対する支援材料にはならなかった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.42ドル +0.34ドル(+1.21%)

モルガン・スタンレー(MS) 41.22ドル +0.73ドル(+1.80%)

ゴールドマン・サックス(GS)206.01ドル +4.33ドル(+2.15%)

インテル(INTC) 46.96ドル +0.305ドル(+0.65%)

アップル(AAPL) 197ドル +3.66ドル(+1.89%)

アルファベット(GOOG) 1169.95ドル +17.63ドル(+1.53%)

フェイスブック(FB) 184.51ドル +2.78ドル(+1.53%)

キャタピラー(CAT) 122.08ドル +0.43ドル(+0.35%)

アルコア(AA) 19.89ドル -0.26ドル(-1.29%)

ウォルマート(WMT) 107.27ドル +1.45ドル(+1.37%)

スプリント(S) 6.71ドル +0.05ドル(+0.75%)

《SF》

提供:フィスコ

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