8月のくりっく365、南アフリカランド・円は軟調推移か

市況
2019年8月7日 13時37分

東京金融取引所(金融取)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」では、7月の取引数量は前月比22.6%増の201万5523枚となり、1日の平均取引数量は8万7630枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は4715億円と前月比で約1億円減少した。取引通貨量では、米ドル、トルコリラ、南アフリカランド、英ポンド、メキシコペソの順となっている。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」では、7月の取引数量は前月比21.5%増の65万8599枚となり、1日の平均取引数量は2万8634枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は709億円と前月比で約11億円増加した。

取引数量トップはドル・円の51万7413枚(前月比22.1%増)であった。7月5日に発表された米6月雇用統計にて非農業部門雇用者数が予想を大きく上回る22万人台に増加したことから、米10年債利回りが急反発し、全体的にドル買いが広がった。英ポンドの取引数量は17万2371枚(前月比42.2%)であった。7月24日にEU離脱強硬派のボリス・ジョンソン新英首相の就任で合意なき離脱への警戒感がポンド売り圧力となった。29日にはジョンソン氏が欧州連合(EU)に離脱交渉を巡り最後通達を送ったとの報道で、合意なき離脱への警戒感を受けたポンド売りに拍車がかかった。

8月の南アフリカランド・円は、軟調推移か。トランプ米大統領は8月1日、中国からの輸入品3000億ドル分に追加関税を課す制裁措置「第4弾」を9月1日付で発動すると表明し、米中通商問題に対する懸念が再び深刻化している。さらに米財務省は5日、中国を為替操作国に認定したと発表しており、このまま対中強硬路線がつづけば、中国を最大貿易相手国とする南アフリカ経済への影響も懸念され、ランドは売り優勢となるだろう。また、南ア国営電力会社の支援で格下げの懸念も根強く、ランド買いは後退しそうだ。米中通商問題の再燃は中国と貿易関係の深いオーストラリア経済への影響も気がかりだ。6日に発表された豪中銀政策金利発表では大方の予想通り、政策金利の据え置きが決定されたもののハト派姿勢を堅持したため、15日発表予定の豪雇用統計で雇用情勢の悪化が観測された場合には豪ドル売り要因となるだろう。

《CN》

提供:フィスコ

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