日本カーバイド工業---1Q減収なるも、建材関連は順調に推移
日本カーバイド工業<4064>は7日、2020年3月期第1四半期(19年4-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.2%減の114.37億円、営業利益が同25.0%減の5.83億円、経常利益が同45.6%減の4.74億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同64.6%減の2.73億円となった。
電子・機能製品の売上高は前年同期比5.8%減の45.80億円、セグメント利益は減産等による原価上昇により、同16.1%減の4.47億円となった。機能化学品は農薬向けが低迷し、前年同期比減収となった。機能樹脂は光学関連分野向け粘・接着剤は順調に推移したが、トナー用樹脂の販売が低調に推移し、前年同期並みとなった。電子素材は、半導体用金型クリーニング材は海外での販売が伸びず、また、セラミック基板は車載向けが低調となり、ともに前年同期比減収となった。
フィルム・シート製品の売上高は前年同期比6.5%減の37.28億円、セグメント利益は人件費や輸送費等のコスト上昇もあり、同68.4%減の1.23億円となった。マーキングフィルムは国内及び海外ともに低調となり、前年同期比減収となった。ステッカーは東南アジア地域などでの販売が伸びず、前年同期並みとなった。再帰反射シートは欧州向けなどの販売が総じて振るわず、前年同期比減収となった。
建材関連の売上高は前年同期比7.0%増の25.51億円、セグメント利益はアルミ地金価格の低下による原価低減などもあり、同127.6%増の1.73億円となった。住宅着工戸数の増加などにより、主力の手摺、笠木等の販売が回復し、前年同期比増収となった。
エンジニアリングの売上高は前年同期比4.6%減の9.08億円、セグメント損失は0.21億円(前年同期は0.37億円の損失)となった。国内向け工事案件の完工が減少したことなどにより、前年同期比減収となった。
2020年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比4.8%増の510.00億円、営業利益が同1.9%増の27.00億円、経常利益が同5.4%減の29.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同11.1%増の20.00億円とする期初計画を据え置いている。
《SF》
提供:フィスコ