【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 株価反転を呼ぶ“黄金の三空”
「株価反転を呼ぶ“黄金の三空”」
●下落相場の中で灯った買い転換のシグナル
・株式投資はチャートだけで勝てる。
・株式投資はファンダメンタルズだけで勝てる。
・株式投資は板読みだけで勝てる。
・株式投資は情報だけで勝てる。
という具合に「これだけで勝てる」という主張があり、それぞれ共感を覚える。あれこれと研究、分析、照合、試行するより、一つのことだけで勝てるものならその方が効率的だからだ。
しかし、私の経験では、やはり「これだけで勝つ」のは無理というのが正直なところだ。デイトレードの場合、ファンダメンタルズは関係ないともいえるが、中長期投資となると、やはり総合的な見方が不可欠になる。その結果、ファンダメンタルズもチャートも、そして情報も…となって対応が困難になりがちだが、それでも特殊な状況においてはチャートの形だけ見れば目先の展開をほぼ正確に予想でき、それを信じられるなら儲かる確率も極めて高くなるという場合がある。
最近もそんな局面があった。7月30日から8月6日にかけての急落局面だ。日経平均株価の日足チャートをご覧いただければ誰でも分かることだが、チャートは3つの窓を開けて下げ、いわゆる「三空叩き込み」と呼ばれる形になった。
チャートがこの形になると、株価は底を打ち、反転する可能性が非常に高い。三空が出現するだけでなく、出来高も急増すればさらに回復確率は高くなる。そして、もう一つ。日足のチャートで下ヒゲが長くなればなるほど反発しやすくなる。
もちろん、これも絶対ではない。しかし、それに近いほど高確率であり、それがみられた6日の引けあと、私は翌日からの展開が楽しみで久しぶりにワクワクした。
そして、ご承知のように実際に反発したのであり、この「三空叩き込み」は「黄金の三空」と呼びたくなるほどだ。
つまり「株は●●だけ」では勝ちにくいが「三空叩き込み」が出現したら、例外的に「これだけで勝てる」ことがある。今後も出現したら(その前に市場が急落するので出現して欲しくないが)、逃げ出すのではなく買いに転じることも考えたい。
●続く投資有利の好適ゾーン
それに、いまはまだ回復に転じたばかりだ。しかも、戻りのピッチがやや早いので、またちょい下げがあるだろう。そして、また浮上。こうした展開が見込めるため、投資に適切なゾーンがなお継続することになる。
そこで注目は、まずは目先の安値から回復に転じてはいるものの、急落前の水準までは戻れていないマニー <7730> だ。
「食べログ」のネット予約人数増が続いているカカクコム <2371> も、戻り高値圏での足踏み状態は投資有利とみてよい。
いまは猛暑ながら、そんなことは関係ないとばかりに、健康そのものの人たちがさらなる健康増進を目指して集まっているのがフィットネスクラブ。その中で、女性ばかりが集まって汗を流しているのが「カーブス」。それを運営しているコシダカホールディングス <2157> も今後、下降より上昇する確率の方が高い。
作業着販売の首位企業で、ファッション性の高いアウトドアウェアなどを展開し、FC展開も好調なワークマン <7564> [JQ]も、緩やかな浮上の兆しがみえたところ。やや時間をかけてもよい投資向きとして注目だ。
スピードはないものの、堅調高が見込める銘柄は他にもある。地域限定の菓子に強い寿スピリッツ <2222> だ。
最後に、横浜家系ラーメン店「町田商店」を運営するギフト <9279> [東証M]だ。昨年10月に新規上場したフレッシュ企業であり、今後の成長と株高に期待だ。
2019年8月9日 記
株探ニュース