12日の米国市場ダイジェスト:NYダウ391ドル安、米中貿易摩擦への警戒続く

市況
2019年8月13日 7時44分

■NY株式:NYダウ391ドル安、米中貿易摩擦への警戒続く

米国株式相場は下落。ダウ平均は391.00ドル安の25896.44、ナスダックは95.73ポイント安の7863.41で取引を終了した。中国人民銀行が人民元売買の基準値を元安に設定したことで、米中貿易摩擦への懸念が再び強まり、売りが先行。米長期金利の低下で金融セクターを中心に売りが広がり、終日軟調な展開となった。空港内での大規模デモを受けて、香港国際空港への発着便が全便欠航となったことも嫌気された。セクター別では全面安となり、特に銀行や各種金融の下落が目立った。

米長期金利の低下で、ウェルズ・ファーゴ(WFC)やJPモルガン(JPM)などの金融各社が軒並み下落。メディアのバイアコム(VIAB)は、同業CBSとの合併比率がCBS株主にやや有利となる見通しが伝わり軟調推移。航空機大手のボーイング(BA)は、連邦航空局(FAA)の新たな長官が安全が確認できない限り、「737MAX」の飛行再開を許可しないと発言し売られた。一方で、製薬のアムジェン(AMGN)は、主力リウマチ薬の特許訴訟で同業ノバルティスに勝訴し上昇した。

食品会社のクラフト・ハインツ(KHC)は、格付会社のフィッチ・レーティングスが格付見通しを引き下げ、売られた。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米中貿易摩擦や地政学的リスクの高まりを意識してリスク回避のドル売り

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円12銭から105円44銭まで上昇して105円30銭で引けた。心理的節目となる105円手前からは利食いと思われる買いに下げ止まったが、米中貿易摩擦の深刻化で米国、世界経済の成長が一段と損なわれるとの見方も根強く、また、香港のプロテスト、アルゼンチンやイタリアの政局不安を警戒し戻りも鈍かった。

ユーロ・ドルは、1.1187ドルから1.1231ドルまで上昇し、1.1219ドルで引けた。イタリアの解散総選挙にも壁があるとの見方からイタリア債が下げ止まりユーロ売りが後退。米債利回りの低下でドル売りにも拍車がかかった。ユーロ・円は、117円63銭から118円24銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2100ドルから1.2081ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9726フランから0.9682フランまで下落した。

■NY原油:続伸で54.93ドル、サウジアラビアの設備投資減少で供給不安も

NY原油先物9月限は続伸(NYMEX原油9月限終値:54.93 ↑0.43)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比+0.43ドルの54.93ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは53.54ドル-55.18ドル。サウジアラビアの設備投資が減少していることから、供給量が減少するとの見方が広がり、一時55.18ドルまで買われた。ただ、米国株安を嫌気してNY原油先物の上げ幅はやや縮小した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.62ドル -0.71ドル(-2.51%)

モルガン・スタンレー(MS) 40.36ドル -1.14ドル(-2.75%)

ゴールドマン・サックス(GS)201.41ドル -5.49ドル(-2.65%)

インテル(INTC) 45.60ドル -0.38ドル(-0.83%)

アップル(AAPL) 200.48ドル -0.51ドル(-0.25%)

アルファベット(GOOG) 1174.71ドル -13.30ドル(-1.12%)

フェイスブック(FB) 185.37ドル -2.48ドル(-1.32%)

キャタピラー(CAT) 116.72ドル -2.66ドル(-2.23%)

アルコア(AA) 18.53ドル -0.68ドル(-3.54%)

ウォルマート(WMT) 105.19ドル -2.09ドル(-1.95%)

スプリント(S) 6.76ドル -0.05ドル(-0.73%)

《SF》

提供:フィスコ

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