デジタルハーツホールディングス---1Q2ケタ増収、エンターテインメント事業で増収増益、エンタープライズ事業の売上急成長
デジタルハーツホールディングス<3676>は9日、2020年3月期第1四半期(19年4月-6月)連結決算を発表。売上高が前年同期比12.1%増の49.88億円、営業利益が同37.2%減の1.89億円、経常利益が同37.0%減の1.89億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同38.2%減の1.12億円だった。
エンターテインメント事業の売上高は、主力であるデバッグサービスの好調を背景に前年同期比6.2%増の40.33億円、セグメント利益は同7.3%増の7.27億円と増収増益を達成した。デバッグサービスでは、コンソールゲーム向けのサービスにおいて、顧客ニーズを的確に捉えた提案型の営業活動やサービス品質の向上・改善に向けた継続的な取り組みが奏功し、複数の大型タイトル案件の獲得が進むなど、好調に推移したことに加え、アミューズメント機器業界にも復調の兆しが見え始め、顧客企業における新台開発が徐々に活発化し、売上高は同10.7%増の34.44億円となった。クリエイティブサービスでは、顧客企業におけるモバイルゲームの開発動向の変化が大きく、受託開発のニーズが減少し、売上高は同31.4%減の3.50億円となった。メディア及びその他のサービスは、「4Gamer.net」において、独自取材による付加価値の高い情報のスピーディな配信に努めたことに加えて、カスタマーサポートサービスで順調に案件を獲得したことから、売上高は同35.4%増の2.38億円となった。
エンタープライズ事業の売上高は、同46.3%増の9.54億円と大幅な増収を達成した。一方利益においては、専門人材をはじめとする積極的な投資を実施したことにより、セグメント損失は1.84億円となった。まず、システムテストサービスは、市場ニーズ拡大への対応を進め、売上高は同65.8%増の4.30億円と大幅な増収を達成した。テストエンジニアの確保・育成を目的とする積極的な人材投資を継続し、受注体制を強化し、「統合コントロールセンター」において、テストエンジニアの稼働状況やプロジェクト進捗管理等を徹底し、効率的な業務運営に努めたほか、最先端技術の活用等を目的に、テスト自動化に関する高い技術力及び実績を有する米国のLOGIGEARCORPORATIONを2019年8月1日付けで子会社化するなど、システムテスト事業の成長を一段と加速するための取り組みも推進した。また、ITサービス・セキュリティサービスは、システムの受託開発サービスが好調に推移するとともに、セキュリティサービスにおいて、協業先である米国Synack社と共同で提供しているペネトレーションテストサービスの新規案件獲得等も進み、売上高は同33.4%増の5.23億円と好調に推移致した。
2020年3月期通期については、売上高が前期比19.5%増の230.00億円、営業利益が同12.1%増の18.00億円、経常利益が同10.8%増の18.30億円、当期純利益が同20.7%減の12.50億円とする期初計画を据え置いている。
《SF》
提供:フィスコ