話題株ピックアップ【夕刊】(2):国際石開帝石、三菱UFJ、アエリア
■MTG <7806> 947円 -67 円 (-6.6%) 本日終値
14日に決算を発表。「10-6月期(3Q累計)経常が赤字転落で着地・4-6月期も赤字転落」が嫌気された。
MTG <7806> [東証M] が8月14日大引け後(15:00)に決算を発表。19年9月期第3四半期累計(18年10月-19年6月)の連結経常損益は74.2億円の赤字(前年同期は73.8億円の黒字)に転落した。
■国際石油開発帝石 <1605> 903.2円 -16.6 円 (-1.8%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が下値を探る動きを余儀なくされている。米国などで長短金利の逆転現象が起きたことで世界景気後退に対する警戒感がにわかに高まっている。そのなか、原油市況も大幅に軟化しており、前日のWTI原油先物価格は1ドル87セント安の1バレル=55ドル23セントと急落、これを背景に米株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が4%前後の大幅安となった。この流れが東京市場にも波及、原油市況と株価連動性の高い銘柄に売りがかさんでいる。
■三菱UFJ <8306> 499円 -5.5 円 (-1.1%) 本日終値
銀行株が軒並み安。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>と三井住友フィナンシャルグループ<8316>は、ともに一時、16年11月以来、2年9カ月ぶりの水準に下落した。また、静岡銀行<8355>や七十七銀行<8341>、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>など地銀株も売られている。米国債券市場で14日に景気後退の予兆とされる10年債と2年債の利回り逆転が発生。利ザヤ縮小による業績悪化が懸念され、JPモルガン・チェースやシティグループなどが下落した。これを受け、東京市場でも金利低下懸念から銀行株に売りが膨らんでいる。金利低下による収益環境の悪化を受け、銀行株は下値を探る状況となっている。
■トヨタ自動車 <7203> 6,795円 -58 円 (-0.9%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が軟調。前日に米長期金利の逆転現象が起こり世界景気の後退懸念が米株急落を招いたが、外国為替市場でもリスクオフの円高が進行、足もとは1ドル=105円90銭近辺の推移と106円を下回る水準でもみ合っており、輸出セクターには逆風が強い。そのなか、為替感応度が特に高い自動車セクターは輸出採算の悪化懸念から目先筋の見切り売りを誘っている。
■ベネフィットジャパン <3934> 1,347円 +265 円 (+24.5%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
ベネフィットジャパン<3934>が続急騰。好決算発表を受け前日に値幅制限いっぱいに買われる人気となったが、きょうもストップ高目前まで駆け上がる鮮烈な上げ足をみせた。全体地合いに左右されず需給相場が加速している。業績は19年4~6月期営業利益が前年同期比67%増の3億100万円と絶好調。回線を借りて通信サービスを行うMVNO事業が好調で収益を押し上げている。同社が展開する通信サービスは次世代通信規格5GやIoT関連のデバイス提供の本格化に伴い更に商機が高まるとみられており、ショッピングモールなどでの顧客獲得活動やネットを通じた拡販戦略が奏功して会員数増加が顕著となっている。
■アエリア <3758> 960円 +150 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値
アエリア <3758> [JQ]がストップ高。14日大引け後に発表した19年12月期上期(1-6月)の連結経常利益が前年同期比13.1%増の17.4億円に伸びて着地したことが買い材料視された。スマートフォン向けゲーム「A3!」「蒼焔の艦隊」の課金収入が好調だったことに加え、昨年6月に買収したサイバードの業績が通期寄与したことも収益を押し上げた。併せて、通期の同利益を従来予想の20億円→30億円に50.0%上方修正。増益率が23.8%増→85.8%増に拡大し、12期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
■IIF <6545> 910円 +133 円 (+17.1%) 本日終値
インターネットインフィニティー<6545>が3日ぶりに急反発。同社は14日取引終了後に、20年3月期第1四半期(4~6月)の単独決算を発表。営業損益は5800万円の黒字(前年同期は4300万円の赤字)に浮上し、通期計画1億7000万円に対する進捗率は34.1%に達した。売上高は8億8600万円(前年同期比10.3%増)で着地。短時間リハビリ型通所介護サービスの拠点拡大や顧客単価が増加に転じたことを背景に、ヘルスケアソリューション事業が大きく伸びたことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■マーケットE <3135> 2,144円 +250 円 (+13.2%) 本日終値
リユース品の買取・販売サイトを運営するマーケットエンタープライズ <3135> [東証M]が急騰。14日大引け後に発表した19年6月期の連結経常利益は前の期比4.8倍の4.5億円に伸びて着地。続く20年6月期も前期比32.3%増の6億円に拡大し、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は前期下期に大きく収益貢献したオウンドメディアが通期寄与するほか、2月に承継した買取一括査定サービス「おいくら」とのシナジーで買い取り件数の増加を見込み、売上高は前期比18.0%増の100億円を目指す。
■インタートレード <3747> 242円 +27 円 (+12.6%) 本日終値
インタートレード<3747>が急騰。この日、暗号資産関連事業を展開する子会社デジタルアセットマーケッツが三井物産<8031>からの出資を受け入れることになったと発表しており、同事業の拡大を期待した買いが入った。なお、インタートレは14日の取引終了後、19年9月期の連結業績予想について、営業損益を1億7000万円の赤字から3億8300万円の赤字(前期3億3500万円の赤字)へ下方修正している。
■スカラ <4845> 1,128円 +108 円 (+10.6%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
スカラ<4845>が大幅高、日経平均が急落するなか強さを際立たせている。同社は企業向けASPを主力に販売支援や宣伝の企画なども行う。顧客ニーズに柔軟に対応したASPサービスが好調で足もとの業績は会社側の想定を上回る。14日取引終了後に発表した19年6月期決算は営業利益が前期比39%増の21億5300万円と会社側計画を上回って着地。年間配当も4円増配の24円としている。これを好感する買いを引き寄せた。なお同社は同日、ジェイ・フェニックス・リサーチを株式交換で完全子会社化することも発表している。
株探ニュース