NY為替:欧州通貨安を意識してドル・円は下げ渋る
8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円83銭から107円30銭まで上昇し、107円09銭で引けた。対欧州通貨での動きに連動したドル買いが優勢となった。ただ、「米国政府は政府年金基金における中国株保有制限を計画している」との報道や、ウイグル族弾圧で中国のテクノロジー企業数社を米企業との取引を禁止するリストに加えたことに続いて、中国高官の入国制限を発表したため、米中貿易協議への警戒感が上値を抑制した。
ユーロ・ドルは、1.0993ドルから1.0941ドルまで下落して1.0956ドルで引けた。高官の話として、ドイツ政府は景気が減速することを予想しているものの、景気後退入りする可能性が低く財政支援を検討していないことが明らかになると失望感からユーロ売りが加速。ユーロ・円は、117円52銭から117円13銭まで下落した。米中貿易協議への警戒感にリスク回避の円買いが強まった。ポンド・ドルは、1.2238ドルから1.2195ドルまで下落した。英国と欧州連合(EU)の話し合いがまとまらず英国の合意ない離脱の可能性が強まりポンド売りが加速した。ドル・スイスは、0.9905フランから0.9951フランまで上昇した。
《MK》
提供:フィスコ