話題株ピックアップ【夕刊】(2):第一生命HD、ファナック、SBG

注目
2019年10月15日 15時20分

■第一生命HD <8750>  1,718.5円  +53.5 円 (+3.2%)  本日終値

第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など生保株が上値追い加速、いずれも上向きの25日移動平均線を上放れる格好となった。米長期金利が上昇傾向にあるが、10年債利回りだけではなく、超長期債の30年債利回りも水準を切り上げており、前日終値ベースで2.196%まで上昇、9月19日以来約1カ月ぶりの2.2%台を目前に捉えている。資産の長期運用を行う生命保険会社にとって、米国事業における有用環境の改善が株価にポジティブな思惑を与えている。

■ファナック <6954>  20,025円  +560 円 (+2.9%)  本日終値

ファナック<6954>は続伸、今月2日以来約2週間ぶりに2万円大台を回復した。NC装置の世界トップメーカーで産業用ロボットでも高い実績を持ち、中国向け売上比率が高い。注目された米中閣僚級の貿易協議は、中国が米国の農産品輸入を拡大することで暫定合意、15日の対中関税引き上げが見送られたことで、目先中国経済への悪影響懸念が後退した。これが同社株をはじめFA関連株には追い風となっている。

■ラクス <3923>  1,546円  +42 円 (+2.8%)  本日終値

ラクス<3923>が4日ぶりに反発。11日に発表した9月度の月次売上高で、全社ベース売上高が前年同月比34.5%増と高成長を維持していることが買い安心感につながったようだ。成長牽引役である「楽楽精算」が同55.7%増となり、引き続き5割を超える高い伸びとなったことが寄与した。

■ソフトバンクグループ <9984>  4,258円  +102 円 (+2.5%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が商いを伴い反発。全体相場がリスク選好に傾くなかで、その象徴株として上値を指向している。売買代金は東証1部上場企業の中で断トツ。市場では「米メディアを通じて、ソフトバンクGが米シェアオフィス大手のウィーワーク(ウィーカンパニー)に数十億ドルの追加出資を検討していることが伝わった。IPO延期で出資は既定路線だったが、同時にソフトバンクGがウィーワークの経営主導権を握る可能性も取りざたされ、そうなれば赤字経営脱却に向けたテコ入れ効果が見込まれるという思惑が働き空売り筋の買い戻しを誘ったようだ」(国内ネット証券ストラテジスト)としている。

■日本郵船 <9101>  1,900円  +35 円 (+1.9%)  本日終値

日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手をはじめ海運セクターに投資マネーが集中、業種別騰落率では4.5%を超える上昇をみせ、東証1部33業種中でも群を抜いて買われている。米中貿易協議は中国が米国の農産品輸入を拡大することで暫定合意に至り、15日から予定されていた対中関税引き上げは延期される形となった。これを受けて中国景気減速への懸念が後退、中国の物流需要が大きく反映される海運市況にプラスの思惑を与えている。なお、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も10月4日を境に戻り歩調が鮮明だ。

■キヤノンMJ <8060>  2,293円  +38 円 (+1.7%)  本日終値

キヤノンマーケティングジャパン<8060>は3日ぶりに反発。この日、みずほ信託銀行(東京都中央区)と共同で、信託銀行と代理店との連携基盤で業務を効率化する信託商品販売管理システムを開発したと発表しており、これが好材料視されている。なお、キヤノンMJではこのノウハウと技術を活用し、金融機関と代理店との情報共有基盤の開発案件を獲得し、金融機関向けソリューション事業を強化するとしている。

■三菱UFJ <8306>  543.2円  +7.9 円 (+1.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクが高い。先週末11日のニューヨーク債券市場で米10年債利回りは前の日に比べ0.559%高の1.730%に上昇。米中が貿易協議で農産品や為替などで部分合意したことから、リスク回避姿勢が後退し、債券は売られ金利は上昇した。この金利上昇受け、銀行株には利ザヤ拡大期待からの買いが流入した。また、今晩のニューヨーク市場ではシティグループやJPモルガン・チェースなど大手銀行の決算が予定されていることも注目されている。

■東京エレクトロン <8035>  21,805円  +300 円 (+1.4%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株に買いが集まった。前週末11日の米国株市場では米中協議で部分合意に至ったことを好感し、半導体関連株が総じて買いを集め、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.3%高と値を飛ばし切り返し急となっている。週明けはその反動もあってわずかにマイナス圏で引けたものの、半導体関連見直しの動きが続いた。東京市場でも東エレク、アドバンテともに前週末に続き新値街道を走る展開。

■東宝 <9602>  4,665円  +60 円 (+1.3%)  本日終値

東宝<9602>が3日ぶりに反発。前週末11日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、売上高を2500億円から2540億円(前期比3.1%増)へ、営業利益を450億円から500億円(同11.2%増)へ、純利益を315億円から345億円(同14.2%増)へ上方修正したことが好感されている。自社製作の「天気の子」「名探偵コナン 紺青の拳」「キングダム」をはじめとして、「映画ドラえもん のび太の月面探査記」「名探偵ピカチュウ」などの配給が好調だったほか、「アラジン」「トイ・ストーリー4」などの上映が堅調に推移。これらにより、上期の映画営業事業・映画興行事業を中心に映画事業全体が好調に推移したことが要因としている。なお、同社が今期業績予想を上方修正するのは、第1四半期決算時に次いで2度目となる。同時に発表した第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高1440億5800万円(前年同期比8.3%増)、営業利益335億3900万円(同32.8%増)、純利益228億8500万円(同35.8%増)だった。

■鶴見製作所 <6351>  2,078円  +19 円 (+0.9%)  本日終値

鶴見製作所<6351>が大幅高で年初来高値を更新。前週末に日本列島に上陸した台風19号の記録的大雨の影響で、長野県の千曲川や福島県の阿武隈川、東京都でも多摩川など多くの河川が氾濫したことを受けて、水を排出する水中ポンプ専業の同社に思惑的な買いが入ったようだ。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.