話題株ピックアップ【夕刊】(1):エーザイ、ディスコ、図研
■信越ポリマー <7970> 930円 +97 円 (+11.6%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
24日に決算を発表。「7-9月期(2Q)経常は3%増益」が好感された。
信越ポリマー <7970> が10月24日大引け後(15:30)に決算を発表。20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比3.4%減の40.3億円に減ったが、通期計画の80億円に対する進捗率は50.4%となり、5年平均の49.8%とほぼ同水準だった。
■ディスコ <6146> 23,760円 +2,460 円 (+11.6%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
ディスコ<6146>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は24日取引終了後に、20年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表し、営業利益は172億3100万円(会計基準変更のため前年同期との比較なし)で着地した。7~9月期では101億700万円となり、直前四半期(4~6月)と比べて41.9%増となったことが好感されたようだ。7~9月期の売上高は351億300万円で、直前四半期と比べて7.2%増加。精密加工ツールなどの販売が堅調に推移したことが寄与した。また、あわせて中間配当を従来計画比11円増の91円(前年同期実績は114円)とすることも明らかにしている。
■図研 <6947> 2,128円 +180 円 (+9.2%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
図研<6947>が大幅高で3日ぶりに反発し、年初来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が24日付で、投資判断「バイ」、目標株価2710円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、自動車関連業界のCASE対応など製造業の電装化進展によりPCB、WH(ワイヤーハーネス)設計用CADソフトの需要が拡大傾向にある点を評価。加えて、大手ユーザーを中心にPCB設計用CADソフトでよりハイエンドなCR-8000への移行が起こっていることや、WH設計用CADソフトの新製品の貢献などで過去最高益更新が継続すると見込んでいる。
■トランコム <9058> 6,960円 +570 円 (+8.9%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
トランコム<9058>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は24日取引終了後に、20年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の72億7000万円から77億円(前期比14.4%増)に引き上げた。売上高予想も1588億5000万円から1626億円(同7.6%増)に上方修正。ロジスティクマネジメント事業や物流情報サービス事業が堅調に推移するなか、第2四半期累計(4~9月)の売上高が前年同期比9.4%増の802億1700万円(従来予想は766億9000万円)、営業利益が同23.1%増の36億7200万円(従来予想は30億8000万円)と上振れ着地したことを反映した。また、あわせて配当計画の修正も発表。中間配当及び期末配当をそれぞれ従来計画比3円増の52円とし、年間配当は従来計画比6円増の104円(前期実績は92円)になるとしている。
■エーザイ <4523> 8,150円 +616 円 (+8.2%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
エーザイ<4523>は急速な上値追いが続いている。前日まで2日連続のストップ高で、しかも取引時間中に値がつかない大引け比例配分となっていた。きょうは、朝方に前日比466円高の8000円で値がついた後、上値指向を強め8000円台半ばまで上値を伸ばしたが、足もとは利益確定売りにやや伸び悩んだ。22日、米バイオジェンと共同開発するアルツハイマー型認知症治療薬「アデュカヌマブ」を米食品医薬品局(FDA)に承認申請する予定にあることを発表、これを評価する短期筋の買いを呼び込んだが、ファンド系資金などによる同社株組み入れの動きが株価を押し上げる格好となった。売買代金は全市場を通じてトップ。
■積水樹脂 <4212> 2,261円 +160 円 (+7.6%) 本日終値
25日に発表した「積水樹、自社株買いの実施を発表」が買い材料視された。
自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ
■総合メデHD <9277> 1,829円 +122 円 (+7.2%) 本日終値
総合メディカルホールディングス<9277>が大幅反発。24日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結業績が売上高813億3500万円(前年同期比16.0%増)、営業利益24億7200万円(同24.7%増)、純利益12億7500万円(同11.1%増)と大幅増益となったことが好感された。医業支援部門でルフト・メディカルケアのグループ化による売り上げ寄与があったほか、薬局部門で医療モール内調剤薬局の売り上げ増や調剤薬局の新規出店効果などが寄与した。また、人件費の効率化に取り組んだことも奏功した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高1653億1300万円(前期比14.3%増)、営業利益が63億6700万円(同17.6%増)、純利益36億7200万円(同13.1%増)の従来見通しを据え置いている。
■アルゴグラフィックス <7595> 2,766円 +166 円 (+6.4%) 本日終値
アルゴグラフィックス<7595>が大幅高で4日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が24日付で、新規に投資判断「バイ」、目標株価3680円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、主力のダッソー・システムズの3DCADソフト関連の好調に加えて、21年3月期からの半導体製造工程管理システムの回復などで、過去最高益更新が継続すると予想。3DCADソフト関連で、周辺のVDI製品などを手掛け、その収益性が上昇傾向にある点も評価している。また、業績好調もありキャッシュ創出力が向上、キャッシュポジションも高いことから今後、株主還元の強化も期待できるとしている。
■IBJ <6071> 1,038円 +62 円 (+6.4%) 本日終値
IBJ<6071>が大幅高で3日続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で「2019年12月期の連結営業利益は前期比4割増え、21億円程度になりそうだ」と報じられており、会社側の従来予想である18億円を上回り、2年ぶりに最高益を更新するとの観測が好感された。記事によると、好採算の結婚相談所の開業支援事業が、タレントを起用した加入促進策が奏功して想定を上回っているほか、前期に不振だった婚活パーティー事業の回復も貢献するという。なお、第3四半期決算の決算発表は11月8日を予定している。
■ローツェ <6323> 3,865円 +215 円 (+5.9%) 本日終値
ローツェ<6323>が3日ぶり急反発。今週21日に3920円の実質上場来高値をつけてからはひと押し入れているものの、日足チャートをみると前日まで8連続陽線と買いニーズの強さを示している。足もとは急速に切り返す動きとなった。世界の半導体市況の指標的な位置づけにある台湾では大手半導体メーカーでファウンドリー主力のTSMCの業績改善が急だ。同社の7~9月期の営業利益が5四半期ぶりに増益に転じるなど、市況のプラス変化を示唆している。ローツェはウエハー搬送装置などの半導体関連装置を手掛けるが、「ここにきて台湾ファンドリーの大型投資が追い風となっており、業績回復への期待が強い」(中堅証券アナリスト)という。20年2月期営業利益は前期比4.4%増の60億6700万円を見込むが、上方修正される可能性も意識されている。
株探ニュース