30日の米国市場ダイジェスト:NYダウ115ドル高、FOMCを好感
■NY株式:NYダウ115ドル高、FOMCを好感
米国株式相場は上昇。ダウ平均は115.27ドル高の27186.69、ナスダックは27.12ポイント高の8303.98で取引を終了した。朝方は、連邦公開市場員会(FOMC)発表を午後に控えて小動きとなった。注目のFOMCでは大方の予想通り、政策金利が引き下げられたものの、パウエル議長が今後の利上げには大幅なインフレ率上昇が必要になるとの認識を示し、発表後に上昇。その後は引けにかけて上げ幅を拡大した。セクター別では、耐久消費財・アパレルやソフトウェア・サービスが上昇する一方でエネルギーや運輸が下落した。
複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は、決算で赤字幅が縮小し大幅上昇。自動車大手のフィアット・クライスラー(FCAU)は、フランスの同業PSAと経営統合で合意に至り堅調推移。医薬品のジョンソン&ジョンソン(JNJ)は、微量のアスベストが含まれているとの指摘を受けて自主回収したベビーパウダーについて、アスベストが検出されなかったことを発表し買われた。一方で、原油相場の下落で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移となった。
携帯端末のアップル(AAPL)は、マーケット終了後に7-9月期決算を発表し、売上高、1株利益ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:米金利据え置き観測でドルは一時109円29銭
30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円29銭まで上昇後、108円72銭まで反落し、108円79銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り利下げを決定した。ただ、FOMC声明で、次回の利下げを示唆する文言が削除されたことから、ドル買いが一時加速した。会合後の会見でパウエルFRB議長が「リスクは存続」「利上げは検討していない」と言及すると利下げ軌道は変わらずとの見方からドル売りが優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.1080ドルまで下落後、1.1152ドルまで反発して1.1150ドルで引けた。ユーロ・円は、120円89銭から121円40銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2345ドルまで下落後、1.2908ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9943フランから0.9888フランまで下落した。
■NY原油:続落で55.06ドル、原油在庫の大幅増加を意識した売りが入る
NY原油先物12月限は続落(NYMEX原油12月限終値:55.06 ↓0.48)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前日比-0.48ドルの1バレル=55.06ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは54.42ドル-55.73ドル。米エネルギー情報局(EIA)が30日公表した週間在庫統計で原油在庫は市場予想を大幅に上回る増加を記録したことが売り材料となった。米金融政策の発表を控えて買いが少なくなっていることも、原油先物の反発を抑える一因となった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 31.62ドル -0.45ドル(-1.40%)
モルガン・スタンレー(MS) 46.26ドル -0.22ドル(-0.47%)
ゴールドマン・サックス(GS)215.81ドル -1.83ドル(-0.84%)
インテル(INTC) 56.60ドル +0.26ドル(+0.46%)
アップル(AAPL) 243.26ドル -0.03ドル(-0.01%)
アルファベット(GOOG) 1261.29ドル -1.33ドル(-0.11%)
フェイスブック(FB) 188.25ドル -1.06ドル(-0.56%)
キャタピラー(CAT) 140.34ドル -0.99ドル(-0.70%)
アルコア(AA) 21.29ドル -0.31ドル(-1.44%)
ウォルマート(WMT) 118.10ドル +0.95ドル(+0.81%)
スプリント(S) 6.26ドル +0.07ドル(+1.13%)
《SF》
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