31日の米国市場ダイジェスト:NYダウ140ドル安、米中貿易摩擦への懸念強まる

市況
2019年11月1日 7時51分

■NY株式:NYダウ140ドル安、米中貿易摩擦への懸念強まる

米国株式相場は下落。ダウ平均は140.46ドル安の27046.23、ナスダックは11.62ポイント安の8292.36で取引を終了した。中国が米国との通商協議において包括的かつ長期的な合意に達することは困難であると考えていることが伝わり、売りが先行。10月シカゴ購買部協会景気指数が2カ月連続で節目となる50を割り込み、製造業の不振が示され終日軟調推移となった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や公益事業が上昇する一方で運輸や素材が下落した。

中国での売上比率の大きい建設機械のキャタピラー(CAT)や航空機メーカーのボーイング(BA)が下落。原油精製のマラソン・ペトロリアム(MPC)は、売上高が予想を下振れ軟調推移。ハードディスクのウェスタン・デジタル(WDC)は、ミリガンCEOの退任を発表し大幅下落。一方で、携帯端末のアップル(AAPL)とSNSのフェイスブック(FB)は、決算内容が好感され上昇。食品会社のクラフト・ハインツ(KHC)は、決算内容が予想を上振れ大幅上昇となった。

米議会でトランプ大統領の弾劾調査開始にむけた決議案が可決された。決議案の可決により弾劾調査を巡る審問が公開されることになる。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:円買い強まる、米中通商合意に対する懐疑的な見方が浮上

10月31日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円33銭から107円93銭まで下落し、108円02銭で引けた。「中国政府はトランプ米大統領との長期的通商合意の実現に疑念を抱いている」と報じられたことから、米中貿易部分合意の成立に懐疑的見方が浮上したほか、米国の10月シカゴ購買部協会景気指数が予想外に9月から悪化し4年ぶり低水準に落ち込んだためリスク回避の円買いや米債利回りの低下に伴うドル売りが強まった。

ユーロ・ドルは、1.1164ドルから1.1132ドルまで下落して1.1151ドルで引けた。ユーロ・円は、120円78銭から120円29銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.2976ドルから1.2925ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9881フランから0.9860フランまで下落した。

■NY原油:続落、米中通商協議のさらなる進展は難しいとの見方も

10月31日のNY原油先物12月限は続落(NYMEX原油12月限終値:54.18 ↓0.88)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比-0.88ドルの1バレル=54.18ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは53.71ドル-55.59ドル。原油在庫の増加が引き続き嫌気されたが、中国はトランプ米大統領と長期的で包括的な通商合意を結べるか疑問視しているとの一部報道を受けてポジション調整的な売りが広がった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 31.27ドル -0.35ドル(-1.11%)

モルガン・スタンレー(MS) 46.05ドル -0.21ドル(-0.45%)

ゴールドマン・サックス(GS)213.38ドル -2.43ドル(-1.13%)

インテル(INTC) 56.53ドル -0.07ドル(-0.12%)

アップル(AAPL) 248.76ドル +5.50ドル(+2.26%)

アルファベット(GOOG) 1260.11ドル -1.18ドル(-0.09%)

フェイスブック(FB) 191.65ドル +3.40ドル(+1.81%)

キャタピラー(CAT) 137.80ドル -2.54ドル(-1.81%)

アルコア(AA) 20.79ドル -0.50ドル(-2.35%)

ウォルマート(WMT) 117.26ドル -0.84ドル(-0.71%)

スプリント(S) 6.21ドル -0.05ドル(-0.80%)

《SF》

提供:フィスコ

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