20日の米国市場ダイジェスト:NYダウ112ドル安、米中合意に悲観的な見方

市況
2019年11月21日 7時39分

■NY株式:NYダウ112ドル安、米中合意に悲観的な見方

米国株式相場は下落。ダウ平均は112.93ドル安の27821.09、ナスダックは43.93ポイント安の8526.73で取引を終了した。米中通商協議が年内に第一段階の合意もできない可能性が報じられ、売りが先行。米上院が可決した香港人権法案に対して中国が反発していることから先行き不透明感が強まり、軟調推移となった。FOMC議事録では、多くの連銀高官が米経済の下振れリスクが高いとの認識を示し利下げに踏み切ったものの、今後は金利を維持する方針で一致したことが示された。セクター別では、エネルギーや公益事業が上昇する一方で自動車・自動車部品や運輸が下落した。

自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)は、労使交渉の不正を巡り、同業フィアット・クライスラー(FCAU)を提訴し下落。通信大手のAT&T(T)は、衛星放送ディレクTVやケーブルテレビチャンネルのHBOの10月の加入者減少が指摘され軟調推移。携帯端末のアップル(AAPL)はトランプ大統領がオースティン(テキサス州)の工場を視察予定だが、米中協議の不透明感を嫌気して売られた。一方で、ディスカウントストアのターゲット(TGT)は、業績見通しを上方修正するなど好決算を発表して最高値を更新した。ホームセンターのロウズ(LOW)は、決算内容が好感され、堅調推移となった。

ブレイナードFRB理事は、利下げによる景気の影響を見極めるには時間を要するとの見解を示し、一段の利下げを行わないことを示唆した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米中協議の先行き懸念による円買い続く

20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円74銭まで上昇後、108円41銭まで下落し、108円61銭で引けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(10月29-30日開催分)の発表を控え、持ち高調整的な円売りが先行後、「米中貿易協議の第1段階が年内に合意に至らない可能性がある」との一部報道を受けて円買いになった。FOMC議事要旨への反応はほとんどみられなかった。

ユーロ・ドルは1.1053ドルまで下落後、1.1081ドルまで上昇し、1.1073ドルで引けた。ユーロ・円は119円92銭から120円41銭まで上昇した。

ポンド・ドルは1.2891ドルまで下落後、1.2929ドルまで上昇。ドル・スイスフランは0.9900フランから0.9937フランでもみ合った。

■NY原油:反発で57.11ドル、米在庫統計やプーチン発言受けて買い広がる

NY原油先物は反発(NYMEX原油12月限終値:57.11↑1.90)。55.64ドルから57.25ドルまで上昇した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報(週次石油在庫統計)で、原油在庫の増加幅が前日発表の民間統計(全米石油協会API)を大きく下回ったことや、原油先物の受け渡し拠点オクラホマ州クッシングの在庫が大幅に減少したことから、買い戻しが強まった。ロシアのプーチン大統領が「OPECと目標を共有している」と述べ、協調減産に協力する姿勢を示したことも好感されたとみられる。21日から取引の中心となる1月限は57.01ドルで引けた(前日比1.66ドル高)。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 32.69ドル -0.25ドル(-0.76%)

モルガン・スタンレー(MS) 49.10ドル -0.23ドル(-0.47%)

ゴールドマン・サックス(GS)217.91ドル -2.13ドル(-0.97%)

インテル(INTC) 57.90ドル -0.45ドル(-0.77%)

アップル(AAPL) 263.19ドル -3.10ドル(-1.16%)

アルファベット(GOOG) 1303.05ドル -12.41ドル(-0.94%)

フェイスブック(FB) 197.51ドル -1.81ドル(-0.91%)

キャタピラー(CAT) 141.52ドル -1.66ドル(-1.16%)

アルコア(AA) 20.37ドル -0.20ドル(-0.97%)

ウォルマート(WMT) 119.13ドル -0.76ドル(-0.63%)

スプリント(S) 5.63ドル -0.11ドル(-1.92%)

《SF》

提供:フィスコ

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