2日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で3日ぶり反発、中国不動産セクターに買い

市況
2019年12月2日 18時00分

週明け2日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比98.23ポイント(0.37%)高の26444.72ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が62.09ポイント(0.60%)高の10363.91ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は670億6300万香港ドルに縮小している(11月29日は894億6400万香港ドル)。

中国企業の景況感改善が追い風。先週末に公表された11月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は予想以上に上向き、景況判断の境目となる50を7カ月ぶりに上回った。また、2日午前に公表された民間集計の2月・財新中国製造業PMIは、およそ3年ぶりの高水準に達している。

ただ、上値は限定的。米中通商協議の不透明感、香港の社会混乱が警戒されている。香港では週末の1日、区議会(地方議会)選挙後で初めての大規模な反政府デモが行われた。過激化した一部参加者に向けて、警察は催涙弾を発射している。

ハンセン指数の構成銘柄では、本土系不動産が高い。華潤置地(1109/HK)が4.3%、碧桂園HD(2007/HK)が2.8%、中国海外発展(688/HK)が2.7%ずつ上昇した。広東省仏山市で住宅購入規制が一部緩和されたことなどが支援材料。緩和の動きが広がると期待されている。また、11月の不動産販売が伸びていると報告されたこともポジティブ材料だ。

中国自動車セクターもしっかり。広州汽車集団(2238/HK)が2.8%高、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.2%高、吉利汽車HD(175/HK)が1.1%高で引けた。

マカオ・カジノ銘柄も物色される。美高梅中国(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が2.1%高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が1.6%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が1.2%高と値を上げた。今年11月の域内カジノ売上高は前年同月比で8.5%減少したものの、予想より小幅な下げにとどまったことが買い安心感を誘っている。

半面、香港の小売関連銘柄はさえない。莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が2.3%安、I.T(999/HK)が1.6%安、佐丹奴国際(ジョルダーノ・インターナショナル:709/HK)が0.8%安、利福国際集団(1212/HK)が0.7%安と値下がりした。

一方、本土市場は4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.13%高の2875.81ポイントで取引を終えた。不動産株が高い。ハイテク株、証券株、運輸株、素材株の一角も買われた。半面、医薬品株は安い。エネルギー株、自動車株、メディア関連株の一角も売られた。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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