話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本製鉄、日経レバ、三菱UFJ

注目
2019年12月9日 15時21分

■日本製鉄 <5401>  1,746.5円  +37 円 (+2.2%)  本日終値

日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>がいずれも3連騰。鉄鋼株は業種別騰落率でも値上がり率上位3傑に入るなど上げ足の強さが目立つ。事業規模26兆円、財政支出13兆2000億円の経済対策では公共投資を通じて建設セクターへの恩恵が意識されているが、建設資材の需要が高まることで鉄鋼業界も潤うことになる。株価的に鉄鋼株は主力電機セクターなどと比較しても出遅れが目立っており、政府の政策発表を契機にリターンリバーサル狙いの買いを誘発した。

■アカツキ <3932>  6,210円  +110 円 (+1.8%)  本日終値

アカツキ<3932>は続伸。この日の午前中、スマートフォン向け公式リズムゲーム「HoneyWorks Premium Live(ハニプレ)」の事前登録者数が7日の開始以降2日で10万人を突破したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「ハニプレ」は、インクストゥエンター(東京都渋谷区)所属で、関連動画視聴回数7億回を超える中高生に人気のクリエイターユニットHoneyWorks初のリズムゲーム。事前登録者数10万人突破を記念して、Twitterキャンペーンも開催するとしている。

■ウエルシア <3141>  6,810円  +120 円 (+1.8%)  本日終値

ウエルシアホールディングス<3141>は3日ぶりに反発した。同社は6日の取引終了後、11月の既存店売上高が前年同月比2.5%増になったと発表。2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。既存店客数は同0.7%減だったものの、既存店単価が同3.2%増と寄与した。なお、全店の売上高は同7.9%増だった。

■日医工 <4541>  1,393円  +17 円 (+1.2%)  本日終値

日医工<4541>は4日続伸。6日の取引終了後、富山県射水市と健康寿命の延伸などで包括的連携協定を締結したと発表しており、これが好材料視された。今回締結した連携協定は、市民の健康寿命の延伸と医療費の適正化を図るのが狙い。市民の健康づくりや介護予防活動の支援、ジェネリック医薬品の普及開発活動などで相互に連携するとしている。

■小糸製作所 <7276>  5,580円  +50 円 (+0.9%)  本日終値

小糸製作所<7276>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が6日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を5900円から6200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、LEDヘッドランプ及びADB(アダプティブドライビングビーム)の普及加速による利益成長という中期の強気シナリオは不変と評価。収益の端境期が従来予想よりも長期化しているとして、20年3月期の営業利益予想を970億円から890億円へ、21年3月期を同1060億円から980億円へ引き下げたが、21年3月期はセクター内でも強い利益成長へ回帰するとの見方は変えていないとしている。

■日経レバ <1570>  21,940円  +110 円 (+0.5%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は前場段階で950億円弱と全市場を通じて断トツの売買代金をこなし3日続伸。寄り付きに340円高の2万2170円まで上値を伸ばし、11月26日につけた年初来高値2万2310円を視野に置く局面にある。米株高を背景に投資マインドが強気に傾くなか、日経平均に連動するETFで変動率が2倍に設定されている同銘柄は、個人投資家が先物に投資する感覚で投資対象として改めて注目されている。直近の信用取組は売り買い拮抗で、信用倍率は0.99倍。売り方の踏み上げ余地が意識されている。

■三菱UFJ <8306>  587.5円  +2.8 円 (+0.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や第一生命ホールディングス<8750>などが堅調な値動きとなった。注目された11月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが市場コンセンサスを大幅に上回り景気減速に対する懸念が後退、これを背景に米10年債利回りや30年債利回りの上昇が見込める局面にある。前週末に10年債利回りは低下し終値で1.8%台を下回ったものの、10月初旬に1.5%台まで下落したことを考慮すると水準をかなり切り上げた水準にある。前週末の米国株市場ではゴールドマン・サックスが3.4%高に買われたほかJPモルガン、シティグループなど大手金融株が軒並み上昇し全体指数を押し上げた。この流れを受けて東京市場でもメガバンクや大手生保は頑強な値動きとなった。

■日本駐車場開発 <2353>  163円  -10 円 (-5.8%)  本日終値  東証1部 下落率7位

日本駐車場開発<2353>が反落。6日の取引終了後に発表した第1四半期(8~10月)連結決算が、売上高57億5500万円(前年同期比1.1%増)、営業利益8億7900万円(同20.5%減)、純利益8億2800万円(同12.4%減)と大幅減益となったことが嫌気された。駐車場事業の安定的な成長が貢献し、売上高は第1四半期としては過去最高となったものの、スキー場事業やテーマパーク事業で、週末や連休における台風の直撃など悪天候要因が響き、減益となったことが全体の利益を押し下げた。なお、20年7月期通期業績予想は、売上高260億円(前期比6.6%増)、営業利益45億円(同8.2%増)、純利益28億4000万円(同0.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■山田コンサル <4792>  1,761円  -103 円 (-5.5%)  本日終値  東証1部 下落率8位

山田コンサルティンググループ<4792>が急反落。株価は前週末に比べて5%超下落した。先月25日に発表した株式売り出しの受渡日をきょう迎えた。売り出し価格は1771円で決まっているが、寄り付き段階で、株価は1800円半ばの水準にあったことから、利益確定売りが膨らんだ。更に後場に入ってからも株価は下げ止まらず、売り出し価格を割り込む水準へと下落している。

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