話題株ピックアップ【夕刊】(2):DIC、ソニー、スクエニHD

注目
2019年12月10日 15時13分

■DIC <4631>  3,060円  +50 円 (+1.7%)  本日終値

DIC<4631>が続伸。この日午後、四日市工場(三重県四日市市)で製造するポリスチレン(PS)の生産能力を年産20万8000トンから21万6000トンに増強したと発表しており、これが好材料視された。PSはコンビニエンスストアやスーパーなどで販売されている弁当・惣菜向けの食品容器に多く用いられており、中食市場を中心に需要が拡大していることから、これに対応するという。今回の増強では、設備強化や生産プロセスの最適化を中心に行われ、これにより同社では、23年のPS事業売上高を17年12月期比10%増を目指すとしている。

■フィックスターズ <3687>  1,582円  +25 円 (+1.6%)  本日終値

フィックスターズ<3687>が反発。9日の取引終了後、同社の量子コンピューティング向け開発支援環境の情報をWebサイトで公開すると発表しており、これが好感された。同社が開発している開発支援環境は、量子アニーリング方式のプログラミング支援用ミドルウェアと、GPU上で動作するシミュレーション環境の2つ。量子コンピューティングにこれから取り組む人や、既に量子コンピューティングを行っている人にも有用な開発支援環境を開発し、世の中への量子コンピューティングの普及を支援するとしている。

■高砂熱学工業 <1969>  1,978円  +30 円 (+1.5%)  本日終値

高砂熱学工業<1969>が3日続伸。東海東京調査センターが9日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2800円としたことが好材料視されたようだ。同センターでは、相対的に利益率が高いリニューアル工事が順調なことや、新築工事においても利益率の高い大型案件やテナント追加工事の収益貢献が見込まれることなどを理由に、20年3月期の営業利益を会社予想の177億円を上回る205億円と予想。続く21年3月期も更に完工総利益率が上昇し、営業利益は同10%増と増益を持続すると予想している。

■ソニー <6758>  7,245円  +101 円 (+1.4%)  本日終値

ソニー<6758>が続伸で年初来高値を更新。時価は昨年の高値水準も既に抜き去っており、2002年以来17年ぶりの高値圏に浮上している。スマートフォン向けイメージセンサーが好調なほか、半導体市況の底入れ期待も同社に追い風となっている。直近では米通信大手ベライゾンと連携して5Gを使ったスポーツのライブ映像制作の実証実験に成功したと発表するなど話題性を提供している。また前日引け後には、同社のグループ会社が大日本印刷<7912>、JR東日本<9020>などと共同でNFCタグの活用に向けた技術検証を行うことで合意しており、キャッシュレス決済分野の展開でも存在感を示している。

■スクエニHD <9684>  5,620円  +60 円 (+1.1%)  本日終値

スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>が3日続伸し、年初来高値を更新した。傘下のスクウェア・エニックスはきょう、人のモチベーションを高める人工知能(AI)について、オムロン<6645>との共同研究を開始したと発表。この共同研究では、オムロンが強みとする「人の感情と能力を読み取るセンシング技術」と、スクウェア・エニックスがゲーム開発で培った「人の感情を揺さぶるAI技術」を組み合わせ、人のモチベーションを高めるようなフィードバックを行うAIアルゴリズムを開発し、機械が人に飛躍的成長を促す技術の確立を目指すとしている。

■大塚ホールディングス <4578>  4,915円  +44 円 (+0.9%)  本日終値

大塚ホールディングス<4578>が4日続伸し、年初来高値を更新した。グループの大鵬薬品工業は9日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬「TAS-205」の開発が、日本医療研究開発機構(AMED)の「医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)」に採択されたことを明らかにした。CiCLEは、産学官の連携により医療現場ニーズに的確に対応する研究開発の実施や創薬などの実用化の加速化などが抜本的に革新される基盤(人材を含む)の形成、医療研究開発分野でのオープンイノベーション・ベンチャー育成が強力に促進される環境の創出を推進することを目的とするAMEDの事業。「TAS-205」は、DMD患者の筋肉で炎症反応を亢進させている造血器型プロスタグランジンD合成酵素(HPGDS)を阻害することでDMD患者の運動機能の低下を抑制するDMD治療薬として開発中で、現在前期第2相臨床試験を終了している。

■栗田工業 <6370>  3,160円  +25 円 (+0.8%)  本日終値

栗田工業<6370>が3日続伸。大和証券は9日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価を3000円から3500円へ引き上げている。受注環境はまだら模様だが、新規にUS Water社を連結化するほか超純水供給事業などが拡大している。薬品事業でも単品売りからの脱却を図り、サービス契約型を軸にした事業モデルの構築が進みつつあることなどを評価している。

■ローツェ <6323>  3,800円  +5 円 (+0.1%)  本日終値

ローツェ<6323>が反発。9日の取引終了後、経営資源最適化のためベトナム子会社JIKA JIKA社を解散し清算すると発表しており、これが好材料視されたようだ。JIKA JIKA社は、搬送装置に使用される磁石の内製化及び外販を目的に13年2月に設立しネオジム磁石の開発・製造を行ってきたが、量産体制確立のための技術的問題が解決に至っておらず、ベトナムの事業ライセンスの更新期限を迎えることを機に解散することにしたという。なお、20年2月期業績への影響は軽微としている。

■エクセル <7591>  1,561円  +300 円 (+23.8%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

エクセル<7591>がストップ高。9日の取引終了後、加賀電子<8154>との経営統合を発表した。エクセルには旧村上ファンド系グループが40%弱の株式を保有する大株主となっており、同ファンド系の投資ファンドであるシティインデックスイレブンス(CI11)との株式交換や現物配当などを経て20年4月1日に加賀電子の完全子会社となる見込みだ。CI11とエクセルの株式交換は1株当たり1610円とされた。20年2月14日に臨時株主総会が開催され、承認が得られればエクセルの株式は3月30日に上場廃止となる。この日は加賀電子の株価も上昇している。

■フィット <1436>  686円  +100 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値

フィット<1436>が後場ストップ高まで買われた。同社はきょう、日本での超合理化建設プロジェクトでのパートナーシップ提携を目指し、あす11日にカナダ・ケベック州企業のNA Structures社及びAmeriCan Structures社と了解覚書の調印式を予定していると発表。このプロジェクトは、基礎工事までを含めた工期を実働14日で建築する住宅を開発する計画で、建設業界の人手不足解消や、近年増加する自然災害への復興住宅、そして世界の住宅問題への対応を目指すとしている。

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