【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 上昇トレンド株の拾い場、掉尾に利益積み上げへ!
「上昇トレンド株の拾い場、掉尾に利益積み上げへ!」
●“トランプ弾劾”で気迷いムードの東京市場だが…
米国市場が絶好調だ。 NYダウ、NASDAQ、S&P500の主要3大指標が、12日に揃って史上最高値を更新した。東京市場はどうか。日経平均株価は17日に年初来高値の2万4091円(ザラ場ベース)をつけたあと、調整色が強くなっている。この違いはどこから来るのか。
トランプ米大統領が下院で弾劾訴追の決定を受けたことをどう見てよいのか、日本のマーケットは判断に迷っているからということになろう。国内のマスコミは歴代大統領で弾劾訴追を受けるのは3人目、とセンセーショナルに報じている。当然、それは投資意欲を削ぐ。投資家の中には「最悪、大統領は罷免されてしまうこともあり得る」――こう考える人もいて、投資する気にはなれないだろう。
もちろん、そうなる可能性はゼロではない。しかし、実際は罷免にはならない可能性の方が大きい。大統領支持派の共和党員が過半数を制する上院で無罪となるのは、まず間違いないからだ。
日本のマスコミもこの点については報じている。しかし基調としては、あたかも明日にも弾劾により罷免されそうな報じられ方であり、わが家の妻にも「トランプ大統領、大丈夫なの? 辞めさせられたら株が下がってしまうんじゃないの?」と聞かれた。
チコちゃんなら、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱ってやりたいところだが、そんなことをしたらやっかいなことになるので、心配いらないことをあれこれ説明したのだが、実際、心配無用なのだ。
しかも、このような状況は東京市場では投資に有利に働く。適度な押し目要因となり、上昇トレンド銘柄の拾いどころとなるからだ。さらには、新規の空売りを呼び込むきっかけにもなりやすく、その結果として踏み上げ銘柄の続出状態も続く。
なにしろ、いまは売り残が買い残を圧倒的に上回っている銘柄が多数だ。そのため、正直こんな面白い相場は滅多にない。こう言えるほどなので、ここは大納会までの残る6日間、しっかり利益を積み上げたい。
●富裕高齢者向けビジネスに着目
政府は19日、75歳以上の医療費窓口負担を見直し、一定所得以上の人は今の原則1割を2割に引き上げる方針を社会保障制度改革の中間報告に明記した。これを踏まえ、高齢者対象ビジネスを展開している企業に目を向けたい。
政府は健康保険制度の維持に苦慮し、高齢者の懐を当てにしはじめていると見てよい。高齢者の中には裕福な人も多い。そんな人々を相手にするビジネスは、今後収益増を続ける可能性が高い。こう見てよく、次のような銘柄がある。
まずは補聴器シェア首位のリオン <6823> だ。耳が聞こえにくくなる人は今後増えるとみるのが自然。リオンはその恩恵を受ける。
裕福で時間もあるという人が楽しんでいるのがクルーズ。 クルーズに強い会社なら、ベストワンドットコム <6577> [東証M]がある。富裕層と新婚カップルの利用が多く、収益も伸び続けている。
介護ベットに強いプラッツ <7813> [東証M]も高齢者施設向けの需要を伸ばしていて、株価も浮上する確率が高い。
高齢者向け配食サービスをFC展開しているシルバーライフ <9262> [東証M]も、今後の拡大、発展が見込める点で株も期待が持てる。
高齢になると、女性はシワをかなり気にするようになる。最近は男性もそうらしいが、小ジワ対策のヒアルロン酸製品が好調な北の達人コーポレーション <2930> も、株価は低迷中ながら今後を考えると魅力的だ。
政府は高齢者の自動車事故の減少を目指し、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)義務化の方針を打ち出した。関連株として、同ブレーキの主流の方式で使われているミリ波レーダーに強いデンソー <6902> にシフトしておきたい。株価は調整中なので好ましい。
最後にパルコ <8251> を。渋谷店がリニューアル開店、連日行列ができている。パルコといえば昔懐かしいショッピングビル。若者はもちろんだが、昔行ったことのある高齢者たちも(もちろん私も含めて)一度は行ってみるのではないか……。ということで、株も堅実高が見込める。 (2019年12月20日 記)
【次回は新年1月1日に「新春お年玉企画」を配信します】
次回は新年1月1日に「北浜流一郎が斬る!子年『有望株!』 <新春お年玉企画>」を配信いたします。ご期待ください!
※12月29日の「北浜流一郎のズバリ株先見!」はお休みさせていただきます。(編集部)
株探ニュース