注目銘柄ダイジェスト(前場):帝繊維、Jフロント、パルコなど

市況
2019年12月27日 12時00分

パルコ<8251>:1678円カ( - )

ストップ高買い気配。約65%を保有する筆頭株主のJフロント<3086>がTOBを実施して同社を完全子会社化すると発表している。グループの大丸松坂屋百貨店の不動産事業をパルコに一元化し、大規模複合施設などの開発を強化していく狙い。TOB価格は1850円で前日終値に対するアップ率は34%。TOB価格に完全サヤ寄せを目指す動きとなっている。

高島屋<8233>:1227円(+13円)

小幅反発。前日に第3四半期の決算を発表している。累計営業利益は203億円で前年同期比4.5%増益、9-11月期は68億円で同14.7%増と増益率が拡大する形になっており、ポジティブ視する動きが先行へ。ただ、第3四半期は前年同期が日本橋SC開業によるコスト増で水準が低かったほか、IFRS16号適用も利益の底上げ要因につながっているため、買い先行後は伸び悩む動きにも。

日本エスコン<8892>:942円(-58円)

大幅反落。本日は12月期決算企業の配当権利落ち日となっている。高配当利回りの同社などは権利落ちに伴う処分売り圧力の影響が強まる形になっているようだ。同社は12月末一括配当で36円配当を計画、前日終値をベースにした配当利回りは3.6%の水準であった。ムゲンエステート<3299>やすかいらーく<3197>なども権利落ちの影響で下落率上位になっている。なお、同社の株主優待は6月末の株主を対象としている。

Jフロント<3086>:1516円(+80円)

大幅続伸。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は370億円で前年同期比9.4%増益、上半期の同4.0%増益に対して9-11月期は同23.2%増と大幅増益になっている。収益モメンタムの好転をポジティブに捉える動きが先行へ。百貨店事業は引き続き苦戦しているものの、人事関連制度変更の影響が寄与する形になっている。パルコの完全子会社などグループ再編の動きに対しても期待感が先行する状況となっている。

スポーツフィール<7080>:7600円

公開価格(2730円)の3.1倍となる8500円で初値を付けた。26日に上場したが、取引が成立しなかった。会社設立は10年1月5日。主な事業は「スポナビ」「スポナビキャリア」などスポーツ人財に特化した採用支援事業。19年12月期の営業利益予想は前期比65.8%増の2.06億円。営業人員の増加や新卒採用活動の早期化の影響などで成約人数が伸長する見通し。第3四半期累計の実績は3.31億円で、既に通期予想を上回っている。

帝繊維<3302>:2437円(+308円)

急騰。前日に19年12月期の業績上方修正を発表している。営業利益は従来予想の45億円から55億円、前期比22.9%増益に増額、大手民間企業向け大型防災資機材や空港向けセキュリティ機材が順調に拡大しているほか、救助工作車・空港化学消防車の拡販も堅調に推移したもよう。第3四半期までは減益決算であったため、一転して2ケタ増益への上方修正にはインパクトも強まる形へ。

リボミック<4591>:504円(+18円)

大幅に反発。韓国・東南アジア地域でのRBM-007の加齢黄斑変性症(AMD)を適応疾患とするライセンス権許諾について、韓国AJU薬品と基本合意したと発表している。契約締結は来春の予定。リボミックは最大600万ドルのライセンス対価を受け取る見込みで、ライセンス契約が締結された際に20年3月期業績への影響を開示する。RBM-007は加齢黄斑変性の血管新生と瘢痕形成を同時に抑制する薬理作用を有するという。

ソレイジア<4597>:190円(+4円)

大幅に続伸。九州大学発のベンチャー企業であるエディットフォース(福岡市)と共同研究開発契約を締結したと発表している。同社の有するDNA/RNA編集技術を基に、主にがん領域での医薬品の研究・開発を進める。エディットフォースはソレイジアに対し、基盤技術の知的財産権への非独占的な実施権などを付与する。ソレイジアは契約一時金とプロジェクトの進捗に対するマイルストンを支払う。

エーアイ<4388>:1801円(+83円)

大幅に3日続伸。ヤフー(東京都千代田区)が提供するYahoo! ニュースのAmazon Alexa及びGoogleアシスタントの対応版で、エーアイの音声合成AITalkが採用されたと発表している。Yahoo! ニュースのテキスト情報を入力するだけで、ニュース用の合成音声を作成できる。対応版では、Amazon AlexaやGoogleアシスタントに「Yahoo!ニュースを開いて」と話しかけると、最新のニュースを伝えてくれるという。

《ST》

提供:フィスコ

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