7日の米国市場ダイジェスト:NYダウ119ドル安、地政学リスクへの警戒感続く
■NY株式:NYダウ119ドル安、地政学リスクへの警戒感続く
NY株式相場は下落。ダウは119.70ドル安の28583.68、ナスダックは2.88ポイント安の9068.58で取引を終了した。引き続きイラン情勢の緊迫化で地政学リスクへの警戒感が広がっているほか、10-12月決算シーズンを前に様子見ムードとなっており、小幅な値動きに終始する展開となった。セクター別では半導体・半導体製造装置や商業・専門サービスが上昇する一方で、不動産や銀行が軟調。
航空機のボイーイング(BA)は、アメリカン航空と737MAX機の運航停止に伴う補償で合意したほか、ウォーレン・バフェット氏が同社株を買っているとの憶測も広がり上昇。電気自動車のテスラ(TSLA)は、中国工場で生産したモデル3の一般顧客への納車イベントを開催し、同工場で小型SUVのモデルY生産に向けた作業を開始することも表明し過去最高値を更新した。メモリ半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)やウェスタン・デジタル(WDC)は、アナリストによる投資判断引き上げで買われた。一方で、家具・インテリア小売のピア1インポーツ(PIR)は、約半数に相当する450店舗の閉鎖を発表したが、破綻への懸念から大幅下落となった。
ラスベガスで開催されている家電見本市(CES)で、デルタ航空(DAL)は今後数年で全フライトでWifiによるインターネット接続を無料化する計画を発表し、注目を集めている。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ドル・円は一時108円63銭、米貿易赤字縮小など好感したドル買い
7日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円32銭まで下落後、108円63銭まで上昇し、108円48銭で引けた。中東情勢の一段の緊迫化を警戒したリスク回避の円買いが優勢となったのち、米国の11月貿易赤字が3年ぶり低水準に縮小したほか12月ISM非製造業景況指数も予想を上回り、10-12月期の堅調な成長期待でドル買いに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは、1.1178ドルから1.1134ドルまで下落し、1.1151ドルで引けた。ユーロ・円は、121円22銭から120円79銭まで下落した。中東の地政学的リスクの深刻化を警戒したリスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは、1.3095ドルまで下落後、1.3139ドルまで反発。ドル・スイスは、0.9730フランまで上昇後、0.9697フランまで下落した。
■NY原油:反落で62.70ドル、利益確定を狙った売りが入る
NY原油先物2月限は反落(NYMEX原油2月限終値:62.70 ↓0.57)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比-0.57ドルの1バレル=62.70ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは62.11ドル-63.15ドル。中東地域における地政学的リスクの増大を意識した買いは一巡しつつあり、利益確定を狙った売りが上値を抑えたようだ。米国株安も売り材料となった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 34.62ドル -0.23ドル(-0.66%)
モルガン・スタンレー(MS) 50.92ドル -0.10ドル(-0.20%)
ゴールドマン・サックス(GS)235.49ドル +1.54ドル(+0.66%)
インテル(INTC) 58.93ドル -1.00ドル(-1.67%)
アップル(AAPL) 298.39ドル -1.41ドル(-0.47%)
アルファベット(GOOG) 1393.34ドル -0.87ドル(-0.06%)
フェイスブック(FB) 213.06ドル +0.46ドル(+0.22%)
キャタピラー(CAT) 146.38ドル -1.96ドル(-1.32%)
アルコア(AA) 21.32ドル +0.32ドル(+1.52%)
ウォルマート(WMT) 116.56ドル -1.09ドル(-0.93%)
スプリント(S) 5.14ドル -0.09ドル(-1.72%)
《SF》
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