話題株ピックアップ【夕刊】(3):石川製、、日産自、両毛システム
■日産自動車 <7201> 630円 -6.5 円 (-1.0%) 本日終値
日産自動車<7201>が反落。米軍が駐留するイラク基地に向けて、イランがミサイルでの攻撃を行ったことを受け、リスク回避の円高が進行したことが嫌気された。また、カルロス・ゴーン元会長が、日本時間の8日夜にベイルートで記者会見を行うと複数のメディアが報じている。この会見で同氏が日産自に対して、批判的な発言を行うことが懸念されていることも、株価の上値を抑える要因となっている。
■神田通信機 <1992> 1,342円 +300 円 (+28.8%) ストップ高 本日終値
神田通信機<1992>がストップ高。光通信<9435>が7日の取引終了後に財務省に提出した大量保有報告書で、CEホールディングス<4320>株式の保有割合が5.49%と新たに5%を超えたことが判明。これを受けて朝方にはCEHDに思惑的な買いが入ったが、神田通機も光通信が保有割合を増やし、昨年11月19日提出の変更報告書では10.56%を保有していることから、需給思惑が波及しているようだ。また、神部雅人社長がホームページ上で6日に公開した新年のあいさつで「SIerとして大きく成長するチャンスと捉え、いち早く5Gを利用し、異次元の景色を実現することを目指す」とコメントしていることから、5G関連としての人気も高まっているようだ。
■石川製作所 <6208> 2,381円 +308 円 (+14.9%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
石川製作所<6208>、豊和工業<6203>、細谷火工<4274>、日本アビオニクス<6946>、重松製作所<7980>など防衛関連に位置付けられる銘柄群に短期資金が集中した。朝方にイランが米軍が駐留するイラク基地を攻撃したことが伝わり、中東の地政学リスクに対する警戒感が一気に高まった。全体相場はリスク回避の売りで急落を余儀なくされているが、これらの銘柄はマネーゲーム的な資金の流入が加速する格好となっている。
■両毛システムズ <9691> 3,650円 +455 円 (+14.2%) 一時ストップ高 本日終値
両毛システムズ<9691>が朝安から切り返し急騰、一時3日連続のストップ高に買われる異色人気となった。バスの自動運転の技術開発に取り組んでいる群馬大学とは共同で研究を進めているほか、昨年12月にソフトバンクグループ<9984>とトヨタ自動車<7203>の合弁で立ち上げたMaaS開発の企業連合に参画、更に同社株の過半を保有するのがミツバ<7280>で親子上場関連のテーマに乗る。大株主に光通信<9435>が入っていることもあり、資本移動・再編に絡む思惑なども背景に、大相場に発展している。
■バイク王&カンパニー <3377> 229円 +28 円 (+13.9%) 本日終値
バイク王&カンパニー <3377> [東証2]が急騰。7日大引け後、19年11月期の経常利益(非連結)を従来予想の2億4000万円→3億5900万円に49.6%上方修正。増益率が28.3%増→92.0%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。前期業績の上方修正は昨年6月に続き、2回目。ホールセール(業者向けオークションへの卸売)部門の採算が改善したことに加え、利益率の高い小売り部門の売上構成比率が上昇したことも上振れに貢献した。
■新報国製鉄 <5542> 1,526円 +123 円 (+8.8%) 本日終値
新報国製鉄<5542>が3連騰。昨年2月6日につけた高値1443円を上回り、11カ月ぶりの昨年来高値更新を果たした。特殊鋳鋼品メーカーで半導体ステッパー用部品を展開、世界的なメモリー市況回復期待を背景に収益面で追い風が吹いている、また、低熱膨張合金では抜群の商品シェアを誇り、航空・宇宙関連分野で需要を取り込むほか、シームレスパイプ工具のトップメーカーで原油高メリットも享受する。創立80周年を迎える2029年までに売上高100億円(前期実績62億3000万円)を目指す基盤作りを進めており、中期的な成長期待が強い。
■ログリー <6579> 2,214円 +133 円 (+6.4%) 本日終値
ログリー<6579>は全般安のなか逆行高となっている。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「ネット広告産業に変調の兆しが表れている。『クッキー』と呼ばれる閲覧履歴データを巡り、広告主企業の間で利用を見直す動きが広がっているためだ」と報じられており、クッキーを利用せずにユーザー属性を推定する技術を確立し、関連特許を取得している同社に思惑的な買いが入ったようだ。
■アゼアス <3161> 645円 +37 円 (+6.1%) 本日終値
アゼアス<3161>が全般安のなか商いを伴い急伸し、昨年来高値を一気に更新してきた。農林水産省がこの日、沖縄県うるま市の養豚場の豚が豚コレラ(CSF)に感染したと発表。これを受けて、CSF封じ込めに利用されることの多い米デュポン製防護服販売を行う同社に思惑的な買いが向かったようだ。沖縄でのCSF発生は1986年10月以来約33年ぶりのこと。18年9月に、国内では約26年ぶりに発生を確認して以来、1府8県の農場に感染が拡大している。また、年初には中国湖北省の武漢市で発生している原因不明のウイルス性肺炎を受けて、防疫体制強化の観点からも同社には注目が高まっており、株高に拍車をかけているようだ。
■アイティメディア <2148> 873円 +40 円 (+4.8%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
アイティメディア<2148>が朝安から切り返しプラス圏に浮上。きょうで9連騰となり昨年来高値を更新した。IT系などを中心としたニュースサイトを運営、広告収入のほかネット上でBtoBの「見込み顧客」を発掘し、営業機会の創出を支援するリードジェン事業で業績成長路線を走っている。人工知能(AI)を活用した記事の自動生成への取り組みなども注目されている。昨年12月下旬から継続的な買いが流入し株価は上昇基調を強めているが、ここにきて商いも増勢で存在感を高めている。
●ストップ高銘柄
アミファ <7800> 1,328円 +300 円 (+29.2%) ストップ高 本日終値
ニューテック <6734> 2,540円 +500 円 (+24.5%) ストップ高 本日終値
フジトミ <8740> 435円 +80 円 (+22.5%) ストップ高 本日終値
日邦産業 <9913> 690円 +100 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値
協和コンサルタンツ <9647> 5,140円 +705 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース