富田隆弥の【CHART CLUB】 「押し目買い、吹き値売り」

市況
2020年1月18日 10時00分

日経平均株価は14日に高値2万4059円(ザラバ)をつけたが、15~16日は2万3900円台で膠着、昨年12月17日の高値2万4091円を目前に足踏みしている(本稿執筆は1月16日現在)。8日に2万2951円へ突っ込み、そこから急反発しただけに一旦スピード調整といったところだろう。

NYダウ平均ナスダックが最高値を更新、 為替(ドル・円)は110円台を回復した。リスクオンの地合いが続いていることから、日経平均も2万4091円奪回からアベノミクス相場の最高値2万4448円(18年10月)を目指す流れが続いていると言える。

◆ただ、騰落レシオが16日に94%と100%を割ってきた。ソニー <6758> やソフトバンクグループ <9984> 、東京エレクトロン<8035>、NEC<6701>、富士通<6702>などが高値を更新しているが、個別株全般の動きは鈍化しているということだ。年明け早々に一握りの主力株に買いが集まる地合いは「人気の片寄り」を示しており少し注意が必要だし、騰落レシオが早急に100%を回復できないと個別株の採算悪化懸念が台頭しかねない。

◆為替(ドル・円)が110円に乗せてきたが、週足一目均衡表で109.60~110.70円が節だけに、円安基調が順調に続くとは思えない。中東の地政学的リスクが後退し、15日にワシントンで米中が通商交渉の第一段階で正式に合意書に署名し、マーケットは再び過剰流動性を背景に「リスクオン」に傾いている。

◆しかし、NYダウが高値に踊り出るとトランプ米大統領から強権ツイートが飛び出しかねず、また日米とも企業決算が注目される時期であるだけに様子見姿勢を強めてもおかしくない。

◆1月8日の安値から順調な足取りを見せる日経平均だが、10月4日の安値2万1276円から週足チャートは16週(変化日は17週)を経過し、日柄的にそろそろスピード調整を入れてもおかしくはない。

◆高所にきた株価は風雨が強まり、乱高下しやすい。このような時には「押し目買い、吹き値売り」のスタンスが有効だろう。

(1月16日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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