話題株ピックアップ【夕刊】(1):ユーグレナ、ユニシス、ニチレイ
■日本曹達 <4041> 3,400円 +438 円 (+14.8%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
日本曹達<4041>が急伸。一時、前日比488円(16.5%)高の3450円に買われ、昨年来高値を更新した。4日の取引終了後に発表した第3四半期累計(19年4~12月)連結決算が、売上高1035億4900万円(前年同期比2.5%増)、営業利益30億6700万円(同58.5%増)、純利益28億4400万円(同1.1%減)と大幅営業増益となったことが好感されている。建設事業がプラント建設工事が増加し大幅増益となったことに加えて、農業化学品事業で研究開発費・委託試験費が増加する一方、殺虫剤「モスピラン」の輸出向け販売が伸長し採算が改善したことなどが寄与した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高1530億円(前期比5.0%増)、営業利益70億円(同11.5%減)、純利益58億円(同横ばい)の従来見通しを据え置いたが、期末配当予想を40円から50円に引き上げた。20年2月1日に創立100周年を迎えたことから、記念配当を10円増額した。年間配当は80円(従来予想70円)となり、前期に比べて実質増配となる予定だ。同時に、上限を200万株(発行済み株数の6.63%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されているようだ。取得期間は2月6日から10月30日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するとともに、資本効率の向上と株主還元の充実を図るのが目的という。
■オーデリック <6889> 5,570円 +700 円 (+14.4%) ストップ高 本日終値
オーデリック <6889> [JQ]がストップ高。4日大引け後、MBO(経営陣が参加する買収)を実施すると発表したことが買い材料視された。発表によると、伊藤雅人社長が代表を務めるアマセクリエートが1株6150円でTOB(株式公開買い付け)を行う。買い付け価格は4日終値を26.3%上回る水準で本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買い付け期間は2月5日から3月19日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。
■セーレン <3569> 1,600円 +199 円 (+14.2%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
セーレン<3569>が急反発し一時、前日比205円(14.6%)高の1606円に買われた。4日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を1180億円から1200億円(前期比2.2%減)へ、営業利益を95億円から105億円(同0.8%減)へ、純利益を70億円から78億円(同5.2%減)へ上方修正したことが好感された。上期に続いて、第3四半期累計(19年4~12月)業績が計画を上回ったことなどが要因という。主力の車両資材事業は、販売車種の一部打ち切りや商品構成の変化、米中貿易摩擦による中国自動車販売市場の減速や原材料価格の高騰を受けて苦戦したものの、“革を超える新素材”の「クオーレ」などの好調やメキシコ工場の利益が改善。また、メディカル事業でコモエース化粧品が順調に推移した。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年4~12月)決算は、売上高911億1200万円(前年同期比0.2%増)、営業利益79億5200万円(同2.0%減)、純利益60億9400万円(同11.0%減)だった。
■ユーグレナ <2931> 1,012円 +111 円 (+12.3%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
ユーグレナ<2931>は大幅高で4日続伸。4日の取引終了後、国土交通省の通達「航空機に搭載する代替ジェット燃料(ASTM D7566規格)の取扱いについて」の一部改正を受けて、同社のバイオジェット燃料が日本国内でも正式に使用可能になったと発表しており、国産バイオジェット燃料でのフライトがまた一歩近づいたとの思惑から買われたようだ。
■日本ユニシス <8056> 3,810円 +415 円 (+12.2%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
日本ユニシス <8056> が続急伸。4日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の228億円→259億円に13.6%上方修正。増益率が11.1%増→26.2%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。旺盛なIT投資需要を背景に、システムサービス、ソフトウェア、ハードウェアなどの受注が想定より伸びる。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の65円→70円(前期は55円)に増額修正したことも評価材料となった。
■タマホーム <1419> 1,448円 +141 円 (+10.8%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
タマホーム <1419> が急騰。4日大引け後、20年5月期の連結経常利益を従来予想の75億円→90億円に20.0%上方修正。増益率が7.8%増→29.4%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。注文住宅の引き渡しが順調に進むうえ、戦略商品である地域限定商品の採算が想定より上向く。戸建て分譲住宅の販売好調なども上振れに貢献する。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の60円→70円(前期は53円)に増額修正したことも評価材料となった。
■小松マテーレ <3580> 813円 +53 円 (+7.0%) 本日終値
小松マテーレ<3580>は続急伸。4日の取引終了後に発表した20年3月期第3四半期累計(19年4~12月)連結決算は、売上高281億6900万円(前年同期比3.6%減)、営業利益16億9700万円(同4.7%減)、純利益13億6800万円(同18.4%減)だった。ただ、10~12月期の営業利益が同34.4%増と急回復していることが好感されたようだ。衣料ファブリックの国内ファッション分野が回復したことが寄与したという。なお、通期業績見通しは、売上高380億円(前期比2.8%減)、営業利益21億円(同3.0%減)、純利益18億円(同15.5%減)と従来予想を据え置いている。
■ニチレイ <2871> 2,831円 +182 円 (+6.9%) 本日終値
ニチレイ<2871>が大幅続伸。同社が4日取引終了後に発表した第3四半期(10~12月)の連結営業利益は107億2000万円(前年同期比7.7%増)と堅調だった。市場予想の102億円前後を上回った。家庭用冷凍食品の販売が伸びたほか、業務効率化なども寄与した。同社では20年3月通期の同利益予想を305億円(前期比3.4%増)で据え置いたが、市場には308億円前後への増額期待も出ている。
■セプテニHD <4293> 306円 +19 円 (+6.6%) 本日終値
セプテーニ・ホールディングス <4293> [JQ]が急伸。4日大引け後に発表した20年9月期第1四半期(10-12月)の連結税引き前利益が前年同期比49.3%増の6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。国内ブランド広告の取扱高や大型顧客の出稿が増加したうえ、電通との提携効果も寄与し、ネット広告代理事業の収益が伸びた。マンガアプリ「GANMA!」の利用者拡大で広告収入や課金収入が増えたことも大幅増益に貢献した。
■生化学工業 <4548> 1,245円 +63 円 (+5.3%) 本日終値
4日に決算を発表。「10-12月期(3Q)最終は2.9倍増益」が好感された。
生化学工業 <4548> が2月4日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終損益は97.8億円の赤字(前年同期は22.5億円の黒字)に転落した。
株探ニュース