話題株ピックアップ【夕刊】(1):タカラバイオ、オリンパス、SBG

注目
2020年2月7日 15時21分

■アルペン <3028>  1,910円  +247 円 (+14.9%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

アルペン<3028>が急反発して一時、前日比322円(19.4%)高の1985円に買われ、昨年来高値を更新した。6日の取引終了後に発表した第2四半期累計(19年7~12月)連結決算で、営業利益が16億1800万円から32億8800万円(前年同期比18.9倍)、純利益15億2600万円から23億7400万円(同4.4倍)へ上振れて着地したことが好感されている。キャンプ用品やアウトドアアパレルなどが好調に推移した一方、記録的な暖冬によるスキー・スノーボード用品および冬物衣料全般の需要減少を受けて、売上高は1186億1000万円から1148億2900万円(同2.8%増)は下振れたが、粗利率の改善や人件費を中心としたコストコントロールなどが寄与し利益は上振れて着地した。なお、20年6月期通期業績予想は売上高2399億9000万円(前期比5.1%増)、営業利益50億4400万円(同3.3倍)、最終利益25億1500万円(前期9億3500万円)の従来見通しを据え置いている。同時に上限を130万株(発行済み株数の3.21%)、または25億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されたようだ。取得期間は2月10日から2月14日で、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で買い付けるとしている。

■アルプス技研 <4641>  2,130円  +267 円 (+14.3%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

アルプス技研 <4641> が続急騰し、昨年来高値を更新した。6日大引け後に発表した19年12月期の連結経常利益は前の期比13.7%増の40.9億円で着地。続く20年12月期も前期比4.2%増の42.7億円に伸び、6期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期も人手不足を背景に技術者派遣の堅調な引き合いが続く。同時に、前期の年間配当を67円→73円に増額修正した。今期配当は70円とし、前期の株式分割を考慮した実質配当は0.3%増配となる。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の2.39%にあたる50万株(金額で12億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表。株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■タカラバイオ <4974>  2,417円  +242 円 (+11.1%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

タカラバイオ<4974>が急伸し一時、前日比315円(14.5%)高の2490円に買われた。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「タカラバイオは新型コロナウイルスの検査試薬を大幅に増産する」と報じられており、これを好材料視した買いが集中した。記事によると、主力工場がある中国・大連市から安定供給の緊急要請を受け、生産量を従来比50倍の週25万検体分に増やしたという。新型肺炎の感染拡大により、試薬が品不足に陥っていることに対応するためで、増産効果に対する思惑が働いたようだ。

■オリンパス <7733>  2,064円  +186 円 (+9.9%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

オリンパス<7733>が大幅高で、新値追いとなった。同社は6日取引終了後に、20年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の900億円から920億円(前期比3.3倍)に引き上げた。売上高予想も8000億円から8100億円(同2.0%増)に上方修正。内視鏡事業や治療機器事業、科学事業が堅調に推移するなか、第3四半期累計(19年4~12月)の連結決算が売上高5950億7100万円(前年同期比2.4%増)、営業利益784億8500万円(同3.8倍)となったことを踏まえた。

■グレイステクノロジー <6541>  3,080円  +260 円 (+9.2%)  本日終値

グレイステクノロジー <6541> が急伸。6日大引け後に発表した20年3月期第3四半期累計(4-12月)の経常利益(非連結)が前年同期比84.5%増の6.1億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力のクラウド型マニュアル管理システム「e-manual」の導入社数とコンサルティング案件が増加したうえ、知名度の向上でマニュアル受託制作の引き合いも旺盛だった。通期計画の7.4億円に対する進捗率は82.6%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■スミダコーポレーション <6817>  1,178円  +97 円 (+9.0%)  本日終値

コイル専業大手のスミダコーポレーション <6817> が続急騰。6日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。19年12月期の連結税引き前利益は前の期比46.2%減の21.8億円に落ち込んだが、従来予想の18億円を上回って着地。続く20年12月期は前期比28.2%増の28億円に回復する見通しとなり、これを好感する買いが向かった。前期はコストの見直しが想定以上に進んだことが上振れの要因となった。今期は各国の環境規制強化を背景に電気自動車やハイブリッド自動車などxEV向け需要の拡大が期待されるほか、家電製品関連では5GやIoTの普及拡大が追い風となり、業績回復を見込む。

■IIJ <3774>  3,250円  +235 円 (+7.8%)  本日終値

インターネットイニシアティブ<3774>が後場に入って上げ幅を拡大し、昨年来高値を更新した。同社はきょう正午頃に、20年3月期第3四半期累計(19年4~12月)の連結決算を発表。営業利益は60億6000万円(前年同期比10.0%増)となり、通期計画76億円に対する進捗率は79.7%となった。売上高は1506億8800万円(同7.9%増)で着地。モバイル関連サービスを含むインターネット接続サービス、セキュリティーをはじめとしたアウトソーシングサービス、クラウドコンピューティング関連サービスなどの法人向けストック売り上げが順調に積み上がったことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■TBSHD <9401>  2,102円  +149 円 (+7.6%)  本日終値

東京放送ホールディングス<9401>は大幅続伸し、一時前日比12%高の2183円に買われ昨年来高値を更新した。6日の取引終了後に20年3月期業績予想について、売上高を従来見通しの3601億円(前期比1.7%減)を据え置いたものの、純利益を143億円から320億円(前期比27.0%増)へ上方修正し、これに伴い期末配当を従来計画の13円から4円増の17円、通期では30円(前期実績は33円)にすると発表したことが好感された。保有する投資有価証券の売却に伴う特別利益を計上することを反映した。なお、第3四半期累計(19年4~12月)決算は、売上高2693億3100万円(前年同期比2.0%減)、純利益123億7100万円(同28.9%減)だった。同時に発行済み株数の2.0%に相当する350万株、または80億円を上限とする自社株買いを発表しており、これも好材料視された。取得期間は2月7日から10月31日までで、経営環境の変化に対応した財務政策遂行及び資本効率の向上を図る目的としている。

■ダイダン <1980>  2,989円  +212 円 (+7.6%)  本日終値

6日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が27%増益で着地・10-12月期も71%増益」が好感された。

ダイダン <1980> が2月6日大引け後(15:20)に決算を発表。20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比27.4%増の73.3億円に伸び、通期計画の82億円に対する進捗率は89.4%に達し、5年平均の69.8%も上回った。

⇒⇒ダイダンの詳しい業績推移表を見る

■ソフトバンクグループ <9984>  5,064円  +337 円 (+7.1%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が急騰。株価は一時、8.2%高に買われた。複数のメディアは、米有力アクティビスト(物言う株主)のエリオット・マネジメントがSBGの株式を取得したと報じた。取得金額は25億ドル(約2725億円)以上で発行済み株式数の約3%近くに達している、という。エリオットは、SBGの資産ポートフォリオを市場は過少評価しているとみており、取締役会の独立性や多様性の向上を望んでいる様子だ。世界的な著名アクティビストがSBGの株式取得に乗り出したことから、この日は今後の展開に期待した買いが流入。

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