【杉村富生の短期相場観測】 ─ NYダウは3万ドル、日経平均は3万円!
「NYダウは3万ドル、日経平均は3万円!」
●絶好の投資チャンス「希望の令和」!
昨年来、中・長期的にNYダウ平均は3万ドル台乗せ、日経平均株価は3万円奪回を目指す、と主張している。これは株式市場の先行き(株価分析)に対する筆者の基本認識である。目先の値動きに(春の嵐→乱高下)に一喜一憂していては……。肝心なのはトレンド(流れ)を読み、行動することだろう。
古い話で恐縮だが、戦後間もない1949年5月16日の東証再開時の日経平均は176円だった。ちなみに、NYダウは175.7ドルだ。そう、1対1である。
それがバブルのピークの89年12月29日には、日経平均は3万8915円まで駆け上がった。NYダウの89年末の水準は2753ドルだった。その差は14倍まで拡大した。それが現状はどうだ。すっかり、NYダウに負けている。
これこそが「波乱の平成」(失われた20年)の“結果”だろう。しかし、「希望の令和」ではこの修正があろう。日経平均の3万円は昭和の終わり(89年1月6日)の水準(3万209円)だ。PER的には16~17倍の水準になる。
NYダウは現在、PER18倍強に買われている。日経平均のPER上昇には需給と人気の改善が不可欠だが、それは株価上昇が支援する。とりあえず、2018年10月2日の2万4448円をクリア、2万5000~2万6000円となればマスコミの態度、投資家心理は大きく変わるだろう。
●トランプ再選の確率は60~70%に!
NYダウはまったく心配無用だ。株価を計るモノサシ(PER+インフレ率)は20ポイント前後にとどまっている。ITバブルのピークにはこの数値が35ポイントを超え、金利は6~7%だった。いまは超低金利だし、企業業績は好調だ。20年は9.5%増益(S&P500ベース)と予想されている。
注目の米大統領選挙では、トランプ再選の確率が60~70%に高まった。ウォール街では急進左派のサンダース候補、ウォーレン候補の登場におびえていたが、38歳のブティジェッジなら「ひと安心」といったところだと思う。
中東情勢(地政学上のリスク)は落ち着きを取り戻し、米中貿易協議は大統領選挙(11月3日)まで“休戦”だ。新型コロナウイルスの拡散はやっかいだが、中国をはじめ各国は総力を挙げ、封じ込めを図るだろう。まあ、関連銘柄の乱高下をみると、株価的にはピークを過ぎたようだが……。
狙い目はどうか。足もとでは「簡易検査キットの早期開発」という政府の要請を受け、SARS、MARSでは1.5時間でウイルス検査ができる機器・試薬の開発実績を有する栄研化学 <4549> が面白い。業績は第3四半期までに通期予想(20年3月期)の営業利益43億5000万円を確保した。検査キットは“超法規”の決断(特例法)によって、早期の投入が可能という。
このほか、材料豊富なファーマフーズ <2929> [東証2]、値動き抜群のユーピーアール <7065> [東証2]、チャートが煮詰まりをみせるスマートバリュー <9417> 、急騰中のホロン <7748> [JQ]に50%出資しているエー・アンド・デイ <7745> 、4日間で60.6%の暴落となった川本産業 <3604> [東証2]などに注目できる。
2020年2月7日 記
株探ニュース