話題株ピックアップ【夕刊】(2):東芝、日産自、ソースネクスト
■メディキット <7749> 8,010円 +380 円 (+5.0%) 本日終値
メディキット<7749>は大幅高で3日続伸し実質上場来高値を更新。13日の取引終了後に発表した第3四半期累計(19年4~12月)連結決算が、売上高154億8600万円(前年同期比8.8%増)、営業利益36億2200万円(同16.7%増)、純利益20億8600万円(同15.1%増)と2ケタ営業増益となったことが材料視された。安全針の需要増加から人工透析類が伸長したほか、静脈留置針類やアンギオ(血管造影)類も伸長した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高195億3600万円(前期比5.6%増)、営業利益40億9300万円(同5.8%増)、純利益27億2500万円(同5.8%増)の従来見通しを据え置いている。
■東芝 <6502> 3,610円 +80 円 (+2.3%) 本日終値
東芝<6502>は後場に入りプラスに転じた。午後1時15分ごろに発表した第3四半期累計(19年4~12月)連結決算が、売上高2兆4585億円(前年同期比7.1%減)、営業利益625億2100万円(同7.6倍)、最終損益1456億2600万円の赤字(前年同期1兆216億円)となり、営業利益が大幅増益となったことが好材料視された。国内不採算案件の規模縮小や構造改革によるコスト削減などが寄与し、エネルギーシステムソリューションをはじめ各事業で収益が改善した。最終損益は、第1四半期に米LNG事業の損失を計上した影響などで赤字となった。同時に発表した20年3月期通期業績予想は、売上高3兆4300億円(前期比7.1%減)、営業利益1400億円(同4.0倍)を予想している。なお、子会社の架空取引に関する調査結果をあわせて発表しており、特定の取引先の営業担当者が主導して行ったもので、組織的な関与は認められなかったとしたことも、好感されたようだ。
■ローツェ <6323> 4,390円 +80 円 (+1.9%) 本日終値
ローツェ<6323>が全体地合い悪に逆行し3日続伸と上値指向を継続。半導体製造装置関連株に継続的に資金が流入した。ロジック市況の回復に続き、メモリー市況も在庫調整の進展から底入れ思惑が高まっており、2020年は半導体製造装置の売り上げも前年を上回るとの見方が強まっている。そのなか、韓国や台湾などでは直近の決算発表などから半導体関連大手の業績回復期待が鮮明化、同国に大口顧客を抱え、商品ウエハー搬送装置で高い商品競争力を誇る同社は収益環境の追い風が意識される局面となった。
■トリドール <3397> 2,745円 +48 円 (+1.8%) 本日終値
トリドール <3397> が高い。13日大引け後に発表した20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前利益が前年同期比11.9%増の62億円に伸びて着地したことが買い材料視された。テレビCMの継続放映などが奏功し、主力のうどん店「丸亀製麺」の既存店売上高が好調に推移したことが寄与。通期計画の52.6億円をすでに17.8%もすでに上回っており、業績上振れが濃厚視される。併せて、3月末現在の株主を対象に、1→2の株式分割を実施すると発表。株式流動性の向上や投資家層の拡大を好感する買いも向かった。
■ソースネクスト <4344> 420円 -94 円 (-18.3%) 本日終値 東証1部 下落率4位
ソースネクスト<4344>が急反落。13日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を200億2100万円から170億円(前期比15.6%増)へ、営業利益を16億500万円から9億5800万円(同11.4%増)へ、純利益を11億2000万円から5億1000万円(同17.0%減)へ下方修正し、あわせて1円23銭を予定していた期末配当を56銭に引き下げると発表したことが嫌気された。昨年12月に発売した新作「POCKETALK S」の生産が想定ほど順調に進まず、売上高が計画を下回っていることに加えて、新型コロナウイルスの感染拡大で、主力製品の生産元である中国工場で想定していた生産台数確保の見通しが不透明となっていることが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年4~12月)決算は、売上高130億8900万円(前年同期比27.8%増)、営業利益4億6400万円(同45.1%減)、純利益2億6400万円(同57.6%減)だった。
■LIFULL <2120> 482円 -92 円 (-16.0%) 一時ストップ安 本日終値 東証1部 下落率6位
13日に決算を発表。「10-12月期(1Q)税引き前は39%減益で着地」が嫌気された。
LIFULL <2120> が2月13日大引け後(17:20)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年9月期第1四半期(10-12月)の連結税引き前利益は前年同期比38.9%減の9.2億円に落ち込んだ。
■日本マイクロニクス <6871> 1,147円 -177 円 (-13.4%) 本日終値 東証1部 下落率8位
13日に業績修正を発表。「上期経常を8%下方修正」が嫌気された。
日本マイクロニクス <6871> が2月13日大引け後(15:00)に業績修正を発表。20年12月期第2四半期累計(19年10月-20年3月)の連結経常利益を従来予想の13億円→12億円(前年同期は23.7億円)に7.7%下方修正し、減益率が45.2%減→49.4%減に拡大する見通しとなった。
■日産自動車 <7201> 513.7円 -54.8 円 (-9.6%) 本日終値
日産自動車<7201>が大幅に5日続落。株価は前日に比べ9%超安と急落し、約10年半ぶりの水準に下落している。13日取引終了後、20年3月期業績予想の下方修正と今期配当の大幅減配を発表したことが嫌気されている。売上高は10兆6000万円から10兆2000万円(前期比11.9%減)に見直したほか、営業利益は1500億円から850億円(同73.3%減)、純利益は1100億円から650億円(同79.6%減)に修正した。米国など世界での自動車販売が減り、中国市場も不振だった。期末配当はゼロとし、年間配当は10円(前期比47円減)と大幅減配することも明らかにした。同社株は高配当利回りで知られてきたが、足もとの株価で弾いた配当利回りは1.9%前後と急低下することも嫌気され株価は大幅安となっている。
■三櫻工業 <6584> 999円 -98 円 (-8.9%) 本日終値
三櫻工業<6584>が大幅反落している。13日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、営業利益を45億円から53億円(前期比2.6倍)へ、純利益を18億円から28億円(前期85億2500万円の赤字)へ上方修正した。これを受けて朝方は大幅高で始まったものの、その後は目先の材料出尽くし感から売り優勢となっている。上方修正では、売上高は1430億円(前期比1.8%増)の従来見通しを据え置いたものの、グループを挙げて品質の安定化とロスの低減を図ったほか、材料・部材購入費や製造経費、物流費の抑制によるコストダウンと生産効率の向上に取り組んだことが寄与した。また、人員削減を含む固定費の削減、不採算製品についての販売価格の見直しなどを推進したことも貢献した。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年4~12月)決算は、売上高1072億8800万円(前年同期比2.8%増)、営業利益40億3900万円(同57.9%増)、純利益26億9200万円(前年同期4億4700万円の赤字)だった。
■セイコーHD <8050> 2,371円 -219 円 (-8.5%) 本日終値
セイコーホールディングス<8050>が大幅に5日続落。株価は一時、前日に比べ9%超安に売られた。同社は13日取引終了後、20年3月期業績予想の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高は2530億円から2480億円(前期比0.3%増)、営業利益は100億円から90億円(同4.2%減)、純利益は95億円から75億円(同18.9%減)に見直された。昨年10月の消費増税後の反動が厳しかったほか、海外の普及価格帯ウオッチも低調だった。ただ、高級腕時計ブランドの「グランドセイコー」の売上高は、増税後に落ち込みはあったものの、その後持ち直している様子だ。アナリストからは、今回の業績下方修正に関して「ややネガティブ」との見方が出ている。
株探ニュース