話題株ピックアップ【夕刊】(1):VIX短先物、キヤノン、大塚商会
■VIX短先物 <1552> 6,490円 +690 円 (+11.9%) 本日終値
国際のETF VIX短期先物指数<1552>が大幅に4日続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。25日の米VIX指数は前日に比べ2.82(11.27%)ポイント高の27.85と前日に続き急騰した。米国内で新型肺炎の感染が拡大することへの懸念などを背景に同日のNYダウは879ドル安となった。これを受け、VIX指数は急伸し一時30.75まで上昇する場面があった。
■オイシックス・ラ・大地 <3182> 1,223円 +99 円 (+8.8%) 本日終値
オイシックス・ラ・大地<3182>が急反発。同社は安心で安全な農産品や加工食品、ミールキットなどの食品宅配を展開していることから、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受けて、外出を控える消費者の需要取り込みへの思惑が働いているようだ。
■理研ビタミン <4526> 4,000円 +190 円 (+5.0%) 本日終値
理研ビタミン <4526> が反発。25日大引け後、3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■キヤノン <7751> 2,821.5円 +97.5 円 (+3.6%) 本日終値
キヤノン<7751>が8日ぶりに反発。25日の取引終了後、上限を1920万株(発行済み株数の1.80%)、または500億円とする自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。取得期間は2月26日から5月27日までで、資本効率の向上を図るとともに将来の株式交換など機動的な資本戦略に備えるのが目的としている。また、子会社のキヤノンメディカルシステムズが同日、迅速な新型コロナウイルス遺伝子検査システムの開発を開始したと発表したことも好材料視されている。日本医療研究開発機構(AMED)の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断法開発に資する研究」における「迅速診断キットの基盤的研究開発」に長崎大学などの協力を得て参画し開発に取り組むとしている。
■大塚商会 <4768> 4,860円 +85 円 (+1.8%) 本日終値
大塚商会<4768>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が25日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を3950円から4400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、保守的だったパソコンなどSI関連商品の粗利率の引き上げや、文科省が推進するGIGAスクール構想の恩恵を織り込み、20年12月期の営業利益予想を520億円から575億円へ、21年12月期を同550億円から610億円へ引き上げている。
■メイテック <9744> 5,400円 +70 円 (+1.3%) 本日終値
メイテック<9744>が反発。25日の取引終了後、3月31日付で30万株(発行済み株数の1.02%)の自社株を消却すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。なお、消却後の発行済み株数は2900万株になる予定だ。
■神戸物産 <3038> 4,360円 +25 円 (+0.6%) 本日終値
神戸物産<3038>は反発。25日の取引終了後に発表した1月度の単体業績で、売上高227億8400万円(前年同月比19.5%増)、営業利益13億5700万円(同60.8%増)と大幅な増収増益となったことが好感されたようだ。1月度の業務スーパーの新規出店が1店舗あり、前年同月より32店舗増加したことによる新店効果で売上高が増加した。また、引き続き多くのメディアで同社を取り上げていることも集客につながったという。商品面では「リッチチーズケーキ」「ベルギーワッフル」の冷凍デザートや、「揚げなす乱切り」などの冷凍野菜が好調に推移している。
■東電HD <9501> 429円 +1 円 (+0.2%) 本日終値
東京電力ホールディングス<9501>が前日終値近辺で頑強な値動きをみせるほか、中部電力<9502>、関西電力<9503>など小幅ながらプラス圏で推移するなど買いが優勢となった。きょうは全体相場がリスク回避の売りで下値模索の動きを続けており、そのなか東証1部の業種別騰落率で「電力ガス」が33業種中、唯一プラス圏にある(午後2時現在)。世界的な新型肺炎の感染拡大で主力輸出株が売られるなか、内需で相対的にマイナスの影響を受けにくい電力セクターはディフェンシブ的側面で資金がシフトされている格好だ。
■USENHD <9418> 1,581円 -104 円 (-6.2%) 本日終値
USEN-NEXT HOLDINGS <9418> が続急落。25日大引け後、宇野康秀社長などによる870万株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限130万株の売り出しを実施すると発表したことが売り材料視された。売り出し株式数は最大で1000万株と発行済み株式数の16.6%におよぶ規模とあって、株式の需給悪化が懸念された。売出価格は3月4日から9日までのいずれかの日に決定される。
■セントラルスポーツ <4801> 2,693円 -130 円 (-4.6%) 本日終値
セントラルスポーツ<4801>やルネサンス<2378>、東祥<8920>などスポーツクラブやフィットネスクラブ関連が軒並み安となっている。千葉県が25日、これまで同県で確認された感染者13人のうち、3人が市川市内の同じスポーツクラブを利用していたと発表したことを受けて、スポーツクラブの利用客の減少が懸念されているようだ。
株探ニュース