話題株ピックアップ【夕刊】(1):長谷工、出前館、VIX短先物
■VIX短先物 <1552> 7,950円 +1,000 円 (+14.4%) ストップ高 本日終値
国際のETF VIX短期先物指数<1552>がストップ高。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。27日の米VIX指数は前日に比べ11.60(42.09%)ポイント高の39.16と急騰した。新型肺炎の感染拡大への懸念が強まるなか同日のNYダウは1190ドル安と過去最大の下げ幅を記録した。これを受け、VIX指数は40近辺まで急伸し、18年2月のVIXショック以来の水準に上昇している。
■出前館 <2484> 990円 +120 円 (+13.8%) 本日終値
出前館<2484>が急騰。新型肺炎による巣ごもり消費関連株として注目されているが、安倍首相は27日、全国の小中学校と高校などへ臨時休校を要請することを表明。また、企業による在宅勤務の実施も急増するなか、人混みを避けるための需要増で出前の活躍場面は増えるとの見方が強まっている。
■長谷工コーポレーション <1808> 1,390円 +94 円 (+7.3%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
長谷工コーポレーション<1808>が後場プラス圏に急浮上。午後2時ごろ、上限を3000万株(発行済み株数の10.09%)、または300億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これを好感した買いが入った。取得期間は3月2日から21年2月26日までで、株主還元の拡充や資本効率の向上を図ることが目的としている。また、従来40円(普通配当10円、特別配当30円)を予定していた期末配当について特別配当を10円増額して50円にするとあわせて発表しており、これも好材料視されている。年間配当は70円となり、前期実績に対しては10円の減配になる予定だ。なお、同時に発表した25年3月期を最終年度とする中期経営計画では、最終年度に連結経常利益1000億円(20年3月期850億円)を目指すとしている。
■クスリアオキ <3549> 6,600円 +130 円 (+2.0%) 本日終値
クスリのアオキホールディングス<3549>は地合い悪のなか反発。27日の取引終了後に発表した2月度(1月21~2月20日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比12.2%増となり、10カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。客数が同11.3%増となり引き続き牽引役となったほか、客単価が同0.8%増と3カ月ぶりにプラスに転じたことも寄与した。なお、全店売上高は同24.3%増だった。
■パーク24 <4666> 2,103円 -172 円 (-7.6%) 本日終値
27日に決算を発表。「11-1月期(1Q)経常は11%減益で着地」が嫌気された。
パーク24 <4666> が2月27日大引け後(16:00)に決算を発表。20年10月期第1四半期(19年11月-20年1月)の連結経常利益は前年同期比10.5%減の47.5億円に減り、11-4月期(上期)計画の96億円に対する進捗率は49.5%にとどまり、5年平均の53.3%も下回った。
■アドバンテスト <6857> 4,915円 -245 円 (-4.8%) 本日終値
アドバンテスト<6857>が大幅続落、フシ目の5000円大台を割り込んできた。同社株が5000円台を割り込むのは昨年11月1日以来。前日の米国株市場ではNYダウが過去最大の下げ幅を記録するなどリスクオフの流れが加速しているが、そのなか半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4.6%強の急落となった。東京市場でも半導体関連セクターへの売りが続き、きょうは東京エレクトロン<8035>やディスコ<6146>など他の半導体製造装置メーカーも大幅安。更にSUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体材料を手掛ける企業の株価も大きく売られている。
■国際石油開発帝石 <1605> 932.9円 -25.6 円 (-2.7%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>がいずれもウリ気配スタートで5日続落となったほか、JXTGホールディングス<5020>も4日続落となるなど原油関連株の下値模索が続いている。ここ新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に伴う景気減速が原油需要を低減させるとの思惑が強まり、WTI原油先物価格は急落歩調にある。前日は一時1バレル=45ドル台まで下落し、2018年12月以来、約2年2カ月ぶり安値水準に沈んでいる。これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどエネルギー関連株が急落、東京市場でも資源開発関連や石油元売り企業の株に売りを誘発している。
株探ニュース