話題株ピックアップ【夕刊】(1):アンジェス、セブン&アイ、ウエルシア
■アンジェス <4563> 607円 +100 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
アンジェス<4563>が連日のストップ高。5日に大阪大学などと共同で新型コロナウイルス対策のための予防用DNAワクチンの開発を行うと発表したことが引き続き好材料視された。今回の共同開発は、アンジェス及び大阪大学が有するDNAプラスミド製品の開発実績を生かし、コロナウイルスの予防用DNAワクチン開発を目指すというもので、製造はタカラバイオ<4974>が担当する予定。DNAワクチン製造は、不活化ウイルスをワクチンとする方法(弱毒化ワクチン)や遺伝子組み換えウイルスタンパク質をワクチンとする方法に比べて、短期間で製造プロセスを確立することができるため安全かつ短期間で製造できる特徴があるという。なお、20年12月期業績への影響は精査中としている。
■セブン&アイ <3382> 3,842円 +214 円 (+5.9%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
セブン&アイ・ホールディングス<3382>が大幅続伸。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「セブン&アイ・ホールディングス(HD)が、検討していた米石油精製会社マラソン・ペトロリアムのコンビニエンスストア併設型ガソリンスタンド部門『スピードウェイ』の買収を断念したことが5日、分かった」と報じられており、約220億ドル(約2兆3500億円)とされた買収額による財務悪化懸念が後退しているようだ。記事によると、買収額で折り合えなかったという。
■セリア <2782> 3,095円 +122 円 (+4.1%) 本日終値
セリア<2782>が続伸。5日の取引終了後に発表した2月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比9.1%増と5カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。客単価が前年並みとなったほか、営業日数や休日が前年に比べて増えたことで客数が同9.1%増と伸長したことが寄与した。
■ウエルシア <3141> 6,580円 +250 円 (+4.0%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
ドラッグストア株が高い。ウエルシアホールディングス<3141>やクスリのアオキホールディングス<3549>やアインホールディングス<9627>、サンドラッグ<9989>が上昇し全般相場が急落するなか、逆行高を演じている。新型コロナウイルスの感染拡大に絡み、マスクやトイレットペーパー、除菌剤など医療、日用品に注目が集まるなか、業績が堅調なドラッグストアを見直す動きが強まっている。クスリアオキの2月既存店売上高が前年同月比12%増と好調であり、他のドラッグストア各社の販売も底堅いことが期待されている。
■ジンズホールディングス <3046> 6,660円 +180 円 (+2.8%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
ジンズホールディングス<3046>が4日ぶりに反発。5日の取引終了後に発表した2月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比10.1%増と2ケタ増となり、4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響により、下旬にかけて客足の減少が見られたものの、営業日数が1日、休日が2日多かったことや、外的環境から目を保護する意識の高まりにより「JINS 花粉CUT」や「JINS SCREEN」など機能性商品が好調だったことが寄与した。なお、全店ベースでは同15.7%増だった。
■積水ハウス <1928> 1,974.5円 -136 円 (-6.4%) 本日終値
5日に決算を発表。「今期経常は4%減益、5円増配へ」が嫌気された。
積水ハウス <1928> が3月5日大引け後(15:30)に決算を発表。20年1月期の連結経常利益は前の期比9.6%増の2139億円に伸びたが、21年1月期は前期比4.2%減の2050億円に減る見通しとなった。
■トヨタ自動車 <7203> 6,794円 -214 円 (-3.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>、マツダ<7261>など自動車株が安い。前日のNYダウが急落したほか、為替市場で急激な円高が進行していることが嫌気された。午前10時時点で1ドル=106円20銭前後と前日夕方に比べ1円10銭前後のドル安・円高で推移。この日の早朝には105円90銭台に下落する場面があった。トヨタとホンダの今期想定為替レートは1ドル=108円に設定されており、足もとの円高は業績の悪化要因となる。
■ラウンドワン <4680> 767円 -22 円 (-2.8%) 本日終値
ラウンドワン<4680>が続落。5日の取引終了後に発表した2月度の売上状況(速報)で、既存店売上高は前年同月比5.3%増と2カ月連続で前年実績を上回ったものの、政府から全国の小中・高校に休校要請がなされた2月28日から3月4日までの業績は、前年同期比マイナス15%前後で推移しているとしており、これが嫌気された。なお、2月はうるう年で土曜日が1日多かったことや祝日が1日多かったことを勘案すると、実質はマイナス1%程度だったとしている。
株探ニュース