期末要因による影響、TOPIX優位でNT倍率は低下【クロージング】

市況
2020年3月26日 16時06分

26日の日経平均は反落。882.03円安の18664.60円(出来高概算20億4000万株)で取引を終えた。前日の日経平均が19000円を回復するなど、直近の上昇に対する反動安となった。東京都の小池知事は、「感染爆発の重大局面だ」と述べ、今週末は不要不急の外出を控えるほか、平日はできるだけ自宅で仕事を行って特に夜間の外出は控えることなどを呼び掛けている。そのため、首都機能停止といった警戒感からアルゴ発動による断続的なインデックス売買に下げ幅を広げる格好となった。一方、日経平均の4.51%の下げに対してTOPIXの下落率は1.78%と底堅く、NT倍率の低下につながっていた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1200を上回り、全体の過半数を占めている。セクターでは鉄鋼、海運、不動産、鉱業、ゴム製品、証券が軟調。半面、パルプ紙、水産農林、保険、電力ガスがしっかり。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>が1社で日経平均を約240円下押したほか、ソフトバンクG<9984>、テルモ<4543>、東エレク<8035>、TDK<6762>、信越化<4063>などが重石に。

東京都の外出自粛要請を受けて、都内のスーパーでは食料品などの買い占めの動きが強まっていることも神経質にさせたようである。とはいえ、出来高は20億株を若干上回っている程度であり、売買代金も3.3兆円程度である。日経平均は直近で3000円程度上昇しており、前週みられていたTOPIX優位の状況からのリバランスをみせていた。本日は先週見られていたTOPIX優位の状況といったところである。そのため、期末要因による影響が大きかったと考えられる。

また、短期的な売買によるところが大きいとは考えられるが、東京都の外出自粛要請を受けて、食品株やテレワーク、マスク関連などへの物色が再燃しており、逃げ足は速いものの、物色意欲はみられている。明日は配当権利付き最終日となるほか、大引けにかけては配当再投資に伴う先物買いが意識されるため、需給面での下支えとして意識されよう。

もっとも、週明け後に東京都の新型肺炎の感染者が急増しているようだと、アルゴによる機械的な売りが警戒されることもあり、オーバーウィークのポジションは取りづらいところ。そのため、インデックスに絡んだ売買の他は、本日同様、食品株やテレワーク、マスク関連などに資金が集中しやすいだろう。

《CN》

提供:フィスコ

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