話題株ピックアップ【夕刊】(1):出前館、大塚HD、ゼンリン

注目
2020年3月27日 15時13分

■出前館 <2484>  760円  +100 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値

出前館<2484>がストップ高。26日に東京都や神奈川県、千葉県などが、今週末の不要不急の外出を自粛する要請をしたことを受けて、週末に同社の「出前館」を利用する人が増加するとの思惑から買いが入った。同様に、宅配すし「銀のさら」を運営するライドオンエクスプレスホールディングス<6082>や青果物やミールキットをネット販売するするオイシックス・ラ・大地<3182>なども大幅高している。また、26日の取引終了後、筆頭株主のLINE<3938>との資本・業務提携なども発表しており、これも好材料視された。韓国ネイバーグループとLINEから約300億円の出資を受ける予定という。

■月島機械 <6332>  1,456円  +140 円 (+10.6%)  本日終値

月島機械<6332>が6日続伸。同社は26日取引終了後に、プライミクスホールディングスの株式を取得し、その事業会社であるプライミクス(兵庫県淡路市)を子会社化すると発表。プライミクスは高速攪拌機の専業メーカーで、医薬品や化学品、化粧品、食品、電池など幅広い分野で豊富な実績を持っている企業。同社はプライミクスをグループ化することで、晶析技術の高度化による競争力の強化、医薬品・化粧品分野でのコンタミ(不純物)レス及びサニタリー技術の獲得など技術領域の拡大が可能になる。また、成長が見込まれる二次電池製造関連設備において、プライミクスは電極製造の後工程である混合に強みがあり、同社が注力している正極材活物質などの電極材料製造設備のノウハウ補完や連携した営業展開ができるという。なお、株式譲渡実行日は4月30日を予定し、取得価格は非公表としている。

■ヘリオス <4593>  1,477円  +137 円 (+10.2%)  本日終値

ヘリオス<4593>が急伸。同社は再生医療分野でiPS細胞関連技術を活用した創薬を行うバイオベンチャー。26日取引終了後、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対する体性幹細胞再生医薬品「HLCM051」を用いた治験を既に実施中であり、さらに新型コロナウイルス起因の患者の組み入れについて規制当局と協議中と発表、これを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかけた。

■キッセイ薬品工業 <4547>  2,822円  +246 円 (+9.6%)  本日終値

キッセイ薬品工業<4547>が急伸。午前9時ごろ、米CGオンコロジー社(カリフォルニア州)が膀胱がんなどを対象に開発中の腫瘍溶解性ウイルス療法「CG0070」について、中国を除く日本、韓国、台湾などアジア20カ国における独占的開発・販売権に関するライセンス契約を締結したと発表しており、これが好感された。今回の契約締結は、泌尿器疾患治療に対する取り組みを強化するのが狙い。これに伴い、キッセイは3000万ドル相当のCG社の株式を購入するとともに、契約料として米国における第3相臨床試験開始後に1000万ドルをCG社に支払うという。加えて、今後の開発進展及び発売後の売上高に応じたマイルストンとして最大1億ドル、並びに権利地域における売上高に対する一定のロイヤルティーをCG社に支払うとしている。なお、同件が20年3月期の業績に与える影響は軽微としている。

■大塚ホールディングス <4578>  4,115円  +330 円 (+8.7%)  本日終値

大塚ホールディングス<4578>が大幅反発。傘下の大塚製薬が26日の取引終了後、国立がん研究センターと共同で、造血器腫瘍を対象とするがん遺伝子パネル検査を開発したと発表しており、これが好感された。同パネルは、急性骨髄性白血病や骨髄異形成症候群、骨髄増殖性腫瘍などの骨髄性腫瘍から、急性リンパ性白血病、悪性リンパ腫などのリンパ系腫瘍、さらに造血器腫瘍と関連する先天性骨髄不全症候群などほとんど全ての造血器腫瘍と関連疾患を対象に「診断」「治療法選択」「予後予測」が可能となることが期待できる検査。今後は、国立がん研究センターをはじめとする国内主要施設と共同研究コンソーシアムを形成し、協働で検証に取り組むという。同時に大塚製薬は、アトピー性皮膚炎患者を対象とした「ジファミラスト」の2つの国内第3相臨床試験(成人対象試験と小児対象試験)でポジティブな結果が得られたと発表しており、これも好材料視された。

■スズケン <9987>  4,160円  +315 円 (+8.2%)  本日終値

スズケン<9987>が3連騰。午後2時ごろ子会社エス・ディ・コラボが、ステラファーマ(大阪市中央区)が開発した世界初のホウ素中性子捕捉療法を用いた頭頸部がん治療薬「ステボロニン点滴静注バッグ」に関して、国内でのメーカー物流から卸流通までの一社流通を受託することで合意したと発表したことが好感された。また同時にエス・ディ・コラボは、日本セルヴィエ(東京都文京区)が開発した抗悪性腫瘍剤「オニバイド点滴静注」についても、国内でのメーカー物流から卸流通までの一社流通を受託することで合意したと発表しており、これも好材料視されたようだ。

■ゼンリン <9474>  1,126円  +81 円 (+7.8%)  本日終値

ゼンリン<9474>が大きく買い優勢となり3日続伸。同社は地図情報の最大手でデジタル地図でも先駆、法人向け地図分析サービスやカーナビ関連で高水準の需要を取り込んでいる。26日取引終了後、NTT<9432>と資本・業務提携することを発表。インフラ管理や自動運転、スマートシティー分野などで協業する計画で、これがポジティブサプライズとなり買い人気が集中する格好となった。

■塩野義製薬 <4507>  5,276円  +362 円 (+7.4%)  本日終値

26日に発表した「出資先がカナダで抗HIV治療剤の承認」が買い材料。

出資先のViiV社が抗HIV治療における月1回投与の長期作用型注射2剤レジメンCABENUVAについてカナダで承認取得。

■りらいあ <4708>  1,090円  +66 円 (+6.5%)  本日終値

りらいあコミュニケーションズ<4708>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろ、20年3月期の連結業績予想について、売上高を1240億円から1280億円(前期比10.6%増)へ、営業利益を91億円から111億円(同2.0倍)へ、最終利益を56億円から73億円(前期72億8300万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。新規受注時の採算性確認プロセスの強化や既存業務の採算管理の徹底などの取り組みに更に進展がみられたことに加えて、大型スポット業務の採算が想定を上回って推移していることが要因という。同時に、上限を210万株(発行済み株数の3.05%)、または25億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は4月1日から7月31日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策や株主還元を目的に実施するとしている。

■エスプール <2471>  556円  +29 円 (+5.5%)  本日終値

エスプール<2471>が反発。同社は26日、メンタルヘルスソリューション事業を手掛けるメンタルヘルステクノロジーズ(東京都港区)に出資したと発表。メンタルヘルステクノロジーズは、嘱託産業医顧問サービスやメンタルヘルスソリューション「ELPISシリーズ」を上場企業や官公庁を中心に約600社に提供している企業。同社は出資を機に、採用面接の設定を完全成果報酬型で行う採用支援サービスを提供している子会社のエスプールリンクが、「ELPIS メンタルチェック」を活用してサービス業などアルバイトやパートを数多く雇用する業種に特化した適正診断サービスを開発するとしている。

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