伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 3月29日版(1)
1.NYダウ、1万8213ドルが6月頃までの底値になる公算
NYダウは、3月23日の安値1万8213ドルから26日の高値2万2595ドルまで、4382ドル幅の上げ場面となりました。
2月12日の高値2万9568ドルから3月23日まで1万1355ドル幅の下げを経過して、安値から4営業日で38.59%を戻したわけです。
2016年以降、値動きが激しくなって1年間の変動幅が4000ドル幅を超えていますが、それ以前がだいたい2000ドル幅程度が年間の変動幅だったことを考慮すると、現状の動きの激しさがよくわかります。
さて、前週の上昇によってはっきりとしたポイントが1つあります。それは、2兆ドル規模の米経済対策に効果があったということです。
27日にトランプ大統領は、米議会が可決した新型コロナウイルスに対処する2兆ドルの大型経済対策法案に署名しました。内容は、家計への現金給付や企業の給与支払いの肩代わりなど、売上高の急減や生活の困難に直面する企業や個人への「安全網」を整備することが柱になっています。経済対策に合わせて、FRBは無制限の金融緩和を発表しています。
3月23日からの上昇は、この経済対策が有効であり、今後の株価が上昇すると判断した多くの投資家が作り出したものです。したがって、少なくとも経済対策が最大限に効力を発揮する期間、NYダウは3月23日の安値1万8213ドルを維持すると推測できます。
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