明日注目すべき【好決算】銘柄 ローツェ、セラク、木村工機 (10日大引け後 発表分)
10日大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
ローツェ <6323> ★今期経常は10%増で3期連続最高益更新へ
◆20年2月期の連結経常利益は前の期比25.8%増の75.1億円で着地。続く21年2月期も前期比10.4%増の82.9億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は主力の半導体関連装置で5Gの商用化やデータセンター向け設備投資の増加が追い風となるほか、前期に受注したFPD関連装置の大型案件なども寄与し、23.7%の大幅増収を見込む。
黒谷 <3168> ★上期経常は黒字浮上で上振れ着地・通期計画を超過
◆20年8月期上期(19年9月-20年2月)の連結経常損益は3億6800万円の黒字(前年同期は2億6100万円の赤字)に浮上し、従来予想の7000万円の黒字を上回って着地。銅市況が期初から緩やかに上昇したことに加え、在庫管理の強化で安定した仕入れ価格を維持したことで、採算が大きく改善した。
通期計画の3億4800万円をすでに5.7%上回っており、業績上振れ期待される。
DMP <3652> [東証M] ★前期経常を一転2.4倍増益に上方修正
◆20年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の3000万円→8000万円に2.7倍上方修正。従来の9.1%減益予想から一転して2.4倍増益見通しとなった。画像処理半導体「RS1」の出荷が計画通りに順調に進んだことに加え、利益率の高いIPコアライセンス事業が想定以上に伸びたことなどが上振れの要因となった。
エーアイ <4388> [東証M] ★前期の経常最高益予想を24%上乗せ、配当も1円増額
◆20年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の2.2億円→2.7億円に24.1%上方修正。増益率が8.9%増→35.1%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。音声合成事業で法人向け製品の販売が想定以上に好調だったことが寄与。一般消費者向けの苦戦をカバーした。受託開発で業務委託費や外注費を抑制したことも利益を押し上げた。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の6円→7円(前の期は8円)に増額修正した。
セラク <6199> ★上期経常を2.1倍上方修正・4期ぶり最高益更新へ
◆20年8月期上期(19年9月-20年2月)の連結経常利益を従来予想の2.1億円→4.4億円に2.1倍上方修正。増益率が6.1%増→2.2倍に拡大し、4期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなった。システムインテグレーション事業、テジタルトランスフォーメーション事業ともに堅調に推移する中、上期に予定していた費用が下期へずれ込み、利益が大きく上振れした。
木村工機 <6231> [東証2] ★前期経常を一転25%増益・最高益に上方修正
◆20年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の13.7億円→18.5億円に34.5%上方修正。従来の7.0%減益予想から一転して25.2%増益を見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。産業用空調で高品質な空気環境へのニーズが高まる中、高効率・高性能な空冷ヒートポンプ製品の販売が想定より伸びたことが収益を押し上げた。
ケーヨー <8168> ★今期経常は97%増益へ
◆20年2月期の経常損益(非連結)は12.1億円の黒字(前の期は7.5億円の赤字)に浮上して着地。続く21年2月期の同利益は前期比96.9%増の24億円に拡大する見通しとなった。今期も引き続きDCMホールディングス <3050> との仕入れ一本化による利益率の改善を図る。DCM棚割導入改装を30店舗実施するほか、店舗オペレーションの改善などを進める方針。なお、新型コロナウイルスの影響は織り込んでいない。
文教堂GHD <9978> [JQ] ★上期経常を一転黒字に上方修正
◆20年8月期上期(19年9月-20年2月)の連結経常損益を従来予想の1700万円の赤字→1億6100万円の黒字(前年同期は2億8800万円の赤字)に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなった。話題作を中心にコミックの販売が好調に推移する中、不採算店舗の閉店や構造改革効果で利益率が改善した。前期に商品評価損を計上していた商品の一部を売却したことも上振れの要因となった。
株探ニュース