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2020年5月9日 10時00分
市況

富田隆弥の【CHART CLUB】 「“第二波”への注意を怠らず」

◆米労働省が7日発表した2日までの週の新規失業保険申請件数は316万9000件と高水準で、この7週間の累計は3300万件を突破した。また、6日発表のADP雇用統計では民間部門雇用者数が前月比2023万6000人減と2002年の統計開始後最大の減少を記録した。あるリポートによれば、労働者の6人に1人が失業した状態にあるという。 新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向けた都市封鎖により失業者が急増することは予想されていたが、いざ数値で示されると厳しさを再認識させられる。さて、8日に発表される米国の4月雇用統計はどのような数値が出てくるのだろうか(本稿執筆は7日)。市場予測によると失業率は16%と戦後最悪水準(1982年11月10.8%)を大きく更新する見込みだ。

◆ただ、株式市場は堅調だ。特にハイテク株比率の高いナスダックは、7日ザラバ段階でおよそ2ヵ月ぶりに9000ポイントを回復。3月23日の安値6631ポイントから35%も上げ、コロナショックの下落幅に対して74%戻しを達成している。新型コロナウイルスがもたらす経済への影響をほぼ織り込み、投資家の関心はコロナ後に姿を現す新社会・新経済へと移り始めていると言える。コロナウイルスの治療薬やワクチン開発のニュースが相次ぐほか、中国に続いて米国、ドイツが経済活動の再開に動き始めている。“新社会”においても“勝ち組”と目される米国の大手IT企業(GAFAなど)には引き続き世界のマネーが流入していると言えよう。

◆とはいえ、新型コロナウイルスの感染が終息したわけではない。医療関係者からは早期の経済活動再開に対し感染の第二波到来を懸念する声も出ている。また、あふれる失業者など厳しい社会情勢を無視してどこまでも株高が続くとも思えず、チャートには下落の第二波(二段下げ)懸念がつきまとう。

日経平均株価は3月彼岸底から9週目(変化日)を迎え、上から降りてくる13週移動平均線(1万9900円処)に差し掛かる。相場は流れに従うもので、上昇基調を維持するうちは「買い」のスタンスもOKだが、調整して日足チャートの下値抵抗線や25日移動平均線(1万9200円処)を割り込むなら、「陰転信号」と判断して現金ポジションを高めるなど機敏に対応することを頭に入れておきたい。

(5月7日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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